女性の性欲低下は「気血不足」かも|更年期・疲れ・ストレスを漢方薬膳で整える
女性の性欲低下は「気血不足」だけじゃない|更年期・疲れ・ストレスを漢方薬膳で整える体質ケア
「最近そういう気分にならない」「パートナーを嫌いになったわけではないのに、心と体がついてこない」。 そんな女性の性欲低下は、恥ずかしいことではなく、体が回復を求めているサインかもしれません。
この記事では、現代医学と中医学の両面から、性欲低下の背景をやさしく整理します。 漢方では、気虚・血虚・腎虚・気滞・陰虚・脾虚などの体質として見立て、食事・薬膳・腸活・休養を組み合わせて土台から整えていきます。

目次
女性の性欲低下は「気持ちの問題」だけではありません
性欲は、ホルモンだけで決まるものではありません。睡眠、疲労、ストレス、栄養状態、血流、冷え、痛み、パートナーとの関係性、服用中の薬などが複雑に関わります。
中医学では、性欲低下を単独の悩みとして見るのではなく、体全体の「気血水の巡り」「腎の力」「肝のストレス反応」「脾胃の消化吸収力」から考えます。 ほどよい堂では、無理に気持ちを高めるのではなく、体が安心して回復できる土台づくりを大切にしています。
現代医学で関係しやすい原因を見る
- 睡眠不足、慢性疲労、仕事や家庭のストレス
- 更年期前後のホルモン変化、ほてり、寝汗、不眠
- 産後、授乳中、育児疲れによる心身の余裕の低下
- 膣乾燥、性交痛、出血などによる不安や回避
- うつ、不安、緊張、パートナー関係のストレス
- 抗うつ薬、降圧薬、ホルモン剤など服用中の薬の影響
- 糖尿病、甲状腺疾患、がん治療歴、慢性疾患による体力低下
- タンパク質・鉄・亜鉛・ビタミンD・食物繊維などの不足
急に変化した場合や、痛み・出血・強い不安がある場合は、漢方相談だけで抱え込まず、婦人科や主治医への相談も大切です。
性欲低下は「愛情がなくなった」という単純な話ではありません。 体が疲れきっている時、脳と体はまず生命維持・回復・睡眠を優先します。 つまり、性欲低下は「体の余白が不足しているサイン」と捉えることもできます。

中医学で見る性欲低下|鍵は「腎・肝・脾」と気血の巡り
中医学では、性欲や生殖力、年齢とともに変化する回復力は「腎」と関係が深いと考えます。 腎は、生命力・成長・老化・生殖を支える土台のような存在です。
一方で、ストレスで気の巡りが滞ると「肝」がこわばり、リラックスしにくい状態になります。 さらに、胃腸の働きである「脾」が弱ると、食べたものから気血を作る力が落ち、疲れや冷え、気分の落ち込みにつながりやすくなります。
ほどよい堂が大切にしている3本柱
- 栄養:細胞は食べたものでしか作られません。
- 循環:血が巡ると、栄養・酸素・いのちが全身に届きます。
- 吸収=腸活:食べるだけでなく、吸収できる腸を育てることが大切です。
性欲を直接「上げる」ことだけを目的にするのではなく、気血を作り、巡らせ、休める体に整えていくことが、自然な回復の土台になります。
あなたはどのタイプ?性欲低下の漢方的セルフチェック
ここでは、代表的な体質タイプを紹介します。実際には複数のタイプが重なることが多く、例えば「気虚+血虚」「腎虚+陰虚」「脾虚+気滞」のように組み合わせて見立てます。
気虚タイプ|疲れすぎて気持ちが動かない
- 疲れやすい、朝からだるい
- 食後に眠くなる
- 声に力がない、息切れしやすい
- 性への関心が自然に薄れている
治則は「補気健脾」。胃腸である脾を整え、気を作る力を立て直します。 補中益気湯は、胃腸が弱く疲れやすい気虚タイプに用いられる代表的な方剤です。
血虚タイプ|潤いと安心感が足りない
- 顔色が白い、めまい、立ちくらみ
- 目の疲れ、髪や肌の乾燥
- 月経量が少ない、周期が乱れやすい
- 不安感があり、気持ちが落ち着きにくい
治則は「補血養心」。血を補い、心の落ち着きと体の潤いを支えます。 四物湯系や婦宝当帰膠などは、血虚による冷え・乾燥・月経トラブルを伴うタイプに使われることがあります。
腎虚タイプ|年齢・冷え・回復力の低下
- 腰や膝がだるい
- 下半身が冷える、夜間尿がある
- 疲れが抜けにくい
- 年齢とともに性への関心や体力が落ちた
治則は「補腎益精」。年齢とともに落ちやすい土台を支えます。 八味地黄丸は冷えを伴う腎陽虚、六味地黄丸は潤い不足を伴う腎陰虚に用いられることがあります。
気滞タイプ|ストレスでスイッチが入らない
- イライラ、ため息が多い
- 胸やお腹が張る
- PMSや月経前の不調がある
- 緊張しやすく、リラックスできない
治則は「疏肝理気」。肝の巡りを整え、心身のこわばりをゆるめます。 加味逍遙散は、イライラ・のぼせ・不安・月経前後の不調を伴うタイプに用いられることがあります。
陰虚タイプ|潤い不足でほてりやすい
- ほてり、寝汗、口の乾き
- 眠りが浅い
- 肌や粘膜が乾燥しやすい
- 焦りやすく、心が休まりにくい
治則は「滋陰清熱」。潤いを補い、余分な熱感を鎮めます。 六味地黄丸や知柏地黄丸は、腎陰虚による乾燥・ほてり・寝汗傾向に用いられることがあります。
脾虚タイプ|吸収できず、気血が作れない
- 胃もたれ、食後の眠気
- 軟便、むくみ
- 甘いものが欲しくなる
- タンパク質を食べると重く感じる
治則は「健脾益気」。土台である脾胃を整え、気血を作る力を育てます。 六君子湯や四君子湯は、胃腸虚弱・食欲不振・胃もたれを伴う気虚・脾虚に用いられることがあります。

薬膳で整える|性欲を直接上げるより「気血を作る」
性欲低下がある時は、無理に気持ちを奮い立たせるより、まず「気血が作れる体」に整えることが大切です。 カロリーは足りていても、タンパク質・良質な脂質・鉄・亜鉛・ビタミン・ミネラル・食物繊維・フィトケミカルが不足する状態は、現代の新型栄養失調ともいえます。
気血を補う食材
なつめ、黒豆、黒ごま、クコの実、卵、鶏肉、鮭、赤身肉、黒きくらげなど。 疲れやすい、冷える、顔色が冴えない方の土台づくりに使いやすい食材です。
腎を支える食材
山芋、黒ごま、黒豆、くるみ、海藻、えび、牡蠣など。 年齢とともに回復力が落ちた、腰膝がだるい、下半身が冷える方に取り入れやすい食材です。
脾胃を助ける定番
味噌汁、野菜スープ、きのこ、海藻、豆類、根菜、発酵食品。 胃腸が弱い方は、冷たいものより温かい汁物を定番にすると続けやすくなります。
巡りを助ける香り
陳皮、しそ、生姜、柚子、ハーブ類。 ストレスで胸やお腹が張る、ため息が出る、気分が重い時に取り入れやすい薬膳素材です。
まず1つ変えるなら「よく噛む」
1口30回を目安によく噛むことは、消化のスイッチを入れ、脾を助ける基本の養生です。 食べ物が細かくなり、唾液が出て、胃腸が働きやすくなります。 忙しい方ほど、まずは朝食や夕食の最初の5口だけでも、ゆっくり噛むことから始めてみましょう。
腸活から整える|吸収できる体が気血を作る
食べているのに疲れやすい、サプリメントを飲んでも変化を感じにくい、胃腸が弱い、便通が不安定。 このような方は、まず「吸収できる腸」を育てる視点が大切です。
腸活では、善玉菌を補うプロバイオティクス、善玉菌のエサになるプレバイオティクス、菌が作る有用成分であるバイオジェニックスを三位一体で考えます。 中医学でいう「脾を整える」ことは、現代の腸活と非常に相性のよい考え方です。
3日・3週間・3ヶ月で考える体質ケア
- 3日:よく噛む、温かい汁物を入れる、甘い飲み物を減らすなど、体感しやすい小さな変化を作る。
- 3週間:朝食、便通、睡眠、疲れ方のリズムを整え、習慣として続けやすい形にする。
- 3ヶ月:細胞の入れ替わりを意識し、栄養・循環・吸収の土台をじっくり育てる。
クロレラ・バイオリンクや栄養サポートの考え方
クロレラ、とくにバイオリンクは、ほどよい堂では「緑のまるごと食品」「細胞の基礎食」という位置づけでご提案しています。 タンパク質、クロロフィル、ビタミン、ミネラル、食物繊維、多糖体などを含み、体を「つくる・守る・巡らす」ための栄養の底上げに役立つ食品として考えます。
性欲低下そのものに直接効くというより、疲れやすい、栄養が偏りやすい、胃腸が弱い、肌や粘膜の乾燥が気になる、忙しくて食事が乱れやすい方の土台づくりとして活用しやすい存在です。 不足が気になる栄養素については、食事を基本にしながら、必要に応じてサプリメントを組み合わせる方法もあります。
病院受診と漢方相談の目安
漢方や薬膳で体質を整えることは大切ですが、次のような場合は婦人科、泌尿器科、心療内科、主治医への相談も検討してください。
早めに医療機関へ相談した方がよいケース
- 性交時の痛み、出血、強い乾燥感がある
- 性欲が急に低下した
- うつ、不安、不眠が強い
- 薬を飲み始めてから変化を感じる
- 糖尿病、甲状腺疾患、がん治療歴がある
- パートナーとの関係で恐怖感や強いつらさがある
- 妊娠中、産後、授乳中で心身の負担が大きい
ほどよい堂の漢方相談では、病院での検査や治療が必要な可能性も踏まえながら、体質・食事・睡眠・便通・冷え・ストレス・服薬状況などを丁寧に確認します。 「こんなことを相談してよいのかな」と迷う内容でも、健康相談として安心してお話しください。
ほどよい堂の体質ケアでできること
性欲低下は、無理に「高める」ものではなく、体が安心して回復できる土台を整えた先に、自然と戻ってくる心身の余白かもしれません。 ほどよい堂では、栄養・循環・吸収=腸活の3本柱から、あなたの体質に合わせた整え方をご提案しています。
よくある質問
性欲低下は漢方で相談できますか?
はい、健康相談としてご相談いただけます。ただし、性欲低下の背景には、更年期、ストレス、睡眠不足、薬の影響、膣乾燥や性交痛、うつ・不安、生活習慣病などが関係することがあります。 漢方では、気虚・血虚・腎虚・気滞・陰虚・脾虚などに分けて体質を見立てます。
女性の性欲低下は更年期だけが原因ですか?
更年期は大きな要因のひとつですが、それだけではありません。 ストレス、疲労、睡眠不足、産後、パートナー関係、服用中の薬、栄養不足、冷え、血流不足なども関係します。
どんな場合は病院に行った方がいいですか?
性交時の痛み、出血、強い乾燥感、急な性欲低下、強いうつや不安、服薬後からの変化、糖尿病・甲状腺疾患・がん治療歴がある場合は、婦人科や主治医への相談をおすすめします。
薬膳では何を食べるとよいですか?
なつめ、黒豆、黒ごま、山芋、クコの実、黒きくらげ、卵、鶏肉、魚、味噌汁、野菜スープなどがおすすめです。 性欲を直接上げるというより、気血を作り、巡りと回復力を整える食材として考えます。
相談するのが恥ずかしい内容でも大丈夫ですか?
大丈夫です。ほどよい堂では、性欲低下を「恥ずかしい悩み」ではなく、疲労・更年期・栄養・睡眠・ストレス・体質が関わる健康相談として丁寧に伺います。 話しにくい場合は、LINEで文章にしていただく形でも構いません。
漢方薬は少量から試せますか?
ほどよい堂では、体質やお悩みに合わせて、漢方薬を1包からお試しいただける相談ページをご用意しています。 初めての方や、体質に合うか不安な方も、まずは少量から確認しやすい形です。
ひとりで抱え込まず、体質から整えてみませんか?
性欲低下は、心だけの問題でも、年齢だけの問題でもありません。 気血を作る力、腎の回復力、肝の巡り、脾胃の吸収力を見直すことで、心と体の余白を取り戻しやすくなります。
ほどよい堂では、漢方・薬膳・腸活の視点から、今の体質に合わせた現実的な整え方をご提案しています。
執筆・監修
薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士が、漢方・薬膳・腸活の視点から健康相談を行っています。 宮崎県川南町の自然豊かな峠の里にある、漢方×薬膳×腸活の相談薬局です。
住所:〒889-1301 宮崎県児湯郡川南町川南26197-1
電話:0983-32-7933
本記事は一般的な健康情報であり、診断・治療を目的としたものではありません。 症状が強い場合、急な変化がある場合、治療中の病気や服用中の薬がある場合は、医師・薬剤師などの専門家へご相談ください。
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
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ほどよい堂では、体質(気・血・津液/陰陽・寒熱など)の整理と、食事・生活の整え方をセットでご提案しています。
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
- 体質・状態・既往歴により、最適な対処は異なります。
- 妊娠中・授乳中・服薬中・通院中の方は、自己判断での実施を避け、必ず確認してください。
- 記事内容は、予告なく更新・変更する場合があります。
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