朝起きても疲れが取れない方へ|慢性的な疲れ・倦怠感を漢方×薬膳×腸活で整える方法
慢性的な疲れ・倦怠感の原因と漢方的対策|疲れが取れない人の体質別養生法
朝起きても疲れが取れない、休んでも体がだるい、やる気が出ない。そんな慢性的な疲れは、単なる「気合い不足」ではなく、栄養・循環・吸収、睡眠、ストレス、胃腸の働き、体質の偏りが重なって起こることがあります。
疲れは、からだからの小さなサイン。
漢方では「どこが弱っているのか」を見極め、無理なく整えることを大切にします。
慢性的な疲れは「ひとつの原因」だけで起こるとは限りません
慢性的な疲れ・倦怠感は、睡眠不足、栄養不足、胃腸の弱り、ストレス、血流の低下、冷え、加齢、更年期、薬の影響、貧血、甲状腺機能の乱れ、糖代謝の乱れなど、複数の要因が重なって起こることがあります。
漢方では、疲れを単に「エネルギー不足」とだけ見ません。気・血・津液、陰陽、脾・肝・腎のバランスを見ながら、今の体がどのような状態に偏っているのかを考えます。
特に大切なのは、消化吸収を担う「脾=土」の働きです。食べているのに疲れやすい方は、栄養が足りないだけでなく、食べたものを吸収して気血に変える力が弱っている場合があります。
現代医学的に見る疲れ
- 睡眠不足・睡眠の質の低下
- タンパク質・鉄・ビタミンD・B群などの不足
- 血糖変動、貧血、甲状腺、肝腎機能などの影響
- 慢性的なストレス、自律神経の乱れ
- 運動不足または過活動による回復不足
中医学的に見る疲れ
- 気虚:エネルギー不足タイプ
- 脾虚:胃腸が弱く気血を作れないタイプ
- 血虚:栄養とうるおい不足タイプ
- 気滞:ストレスで巡りが滞るタイプ
- 痰湿:余分な水分で重だるいタイプ
まず確認|病院受診を考えたい疲れのサイン
漢方や薬膳は、体質を整える選択肢のひとつです。ただし、疲れの背景に病気が隠れている場合もあるため、次のような場合は医療機関での確認も大切です。
- 急に強い倦怠感が出た
- 発熱、寝汗、体重減少が続く
- 動悸、息切れ、胸の痛みがある
- 強いめまい、ふらつきがある
- 気分の落ち込みが強い
- 月経量が多く、貧血が心配
- 甲状腺、糖尿病、肝臓、腎臓などの病気が心配
- 新しい薬を飲み始めてから疲れが強くなった
- 少し動いた後に、翌日以降寝込むほど悪化する
病院で「大きな異常はない」と言われた場合でも、漢方では気虚・脾虚・血虚・陰虚・気滞・痰湿などの体質傾向から、疲れやすさの背景を整理していきます。
慢性的な疲れとME/CFSは同じではありません
慢性的な疲れの中には、睡眠・栄養・ストレス・胃腸の弱りなどを整えることで、少しずつ楽になりやすいケースがあります。
一方で、休んでも回復しない強い疲労が続き、少し動いた後に数時間から数日遅れて強い倦怠感が出る場合は、ME/CFS、いわゆる筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の可能性も考える必要があります。
注意したい特徴
- 少し頑張った翌日から寝込む
- 回復に数日以上かかる
- 頭が働かない、集中できない
- 立つとふらつく、動悸がする
- 眠っても回復した感じがない
このような場合は、自己判断で運動量を増やすよりも、まずは医療機関への相談や、活動量を無理に超えない工夫が大切です。
疲れの原因を体質から整理したい方へ
ほどよい堂では、漢方薬剤師が生活・食事・睡眠・胃腸の状態まで丁寧に確認し、あなたに合った整え方をご提案しています。
中医学で見る慢性的な疲れの体質タイプ
中医学では、症状だけでなく、食欲、睡眠、便通、冷え、むくみ、イライラ、月経、舌の状態などを合わせて「証」を組み立てます。証とは、その人の体質・症状・生活背景を合わせて見た、今の体のパターンです。
気虚|エネルギー不足タイプ
気虚とは、体を動かす力が不足している状態です。朝からだるい、少し動くと疲れる、声に力がない、息切れしやすい、風邪をひきやすい方に多いタイプです。
治則
補気、つまり気を補うことを大切にします。
食養生
米、山芋、鶏肉、なつめ、豆類、味噌汁など、胃腸にやさしく気を補いやすい食材がおすすめです。
漢方の考え方
代表的には補中益気湯などがあります。補中益気湯は、胃腸の働きが弱く、疲れやすい気虚タイプに用いられる方剤です。
脾虚|胃腸が弱って気血を作れないタイプ
脾虚とは、消化吸収の力が落ちて、食べたものから気血を作りにくい状態です。食後に眠い、胃もたれしやすい、下痢しやすい、甘いものが欲しい、むくみやすい方に多く見られます。
治則
健脾、つまり胃腸を助けることを大切にします。
食養生
冷たい飲み物、生もの、甘い飲み物を控えめにし、温かい味噌汁や野菜スープを毎日の定番にしましょう。
漢方の考え方
六君子湯や四君子湯などは、胃腸が弱く、食欲不振や疲れやすさがある脾虚タイプに用いられることがあります。
血虚|栄養とうるおい不足タイプ
血虚とは、血の不足により、筋肉・脳・目・心に栄養が届きにくい状態です。めまい、立ちくらみ、不眠、夢が多い、爪が割れやすい、顔色が白い、月経量が少ない方に多いタイプです。
治則
補血、つまり血を補うことを大切にします。
食養生
黒ごま、なつめ、クコの実、卵、赤身肉、青菜、豆類などを取り入れます。
漢方の考え方
当帰芍薬散や婦宝当帰膠などは、血を補いながら冷えや巡りを整えたいタイプに検討されることがあります。
陰虚|潤い不足・ほてりタイプ
陰虚とは、体を潤し冷ます力が不足している状態です。寝汗、ほてり、口の渇き、乾燥肌、夜に疲れが増す、焦りやすい方に多く見られます。
治則
滋陰、つまり潤いを補うことを大切にします。
食養生
白きくらげ、黒ごま、豆腐、山芋、梨、クコの実など、潤いを助ける食材を取り入れます。
漢方の考え方
六味丸系や麦門冬湯などは、乾燥・ほてり・潤い不足の状態に合わせて検討されることがあります。
気滞|ストレスで巡りが滞るタイプ
気滞とは、ストレスや緊張で気の巡りが滞っている状態です。ため息が多い、胸やお腹が張る、イライラする、緊張で胃腸が乱れる、疲れているのに眠れない方に多いタイプです。
治則
疏肝理気、つまり肝の巡りを整えることを大切にします。
食養生
しそ、三つ葉、柑橘、ジャスミン茶、ミントなど、香りのよい食材を取り入れます。
漢方の考え方
加味逍遙散などは、ストレスや緊張、イライラ、ほてり、女性のリズムの乱れを伴うタイプに用いられることがあります。
痰湿|余分な水分で重だるいタイプ
痰湿とは、余分な水分や老廃物がたまり、体が重く感じやすい状態です。むくみ、胃もたれ、体が重い、雨の日にだるい、舌苔が白く厚い方に多いタイプです。
治則
化痰利湿、つまり余分な水分をさばくことを大切にします。
食養生
海藻、きのこ、豆類、はとむぎ、味噌汁、野菜スープなどがおすすめです。
漢方の考え方
二陳湯系や防已黄耆湯などは、体質や症状に応じて検討されることがあります。
瘀血|血流の滞りタイプ
瘀血とは、血の巡りが滞っている状態です。肩こり、頭痛、冷えのぼせ、肌のくすみ、月経痛、舌の色が暗い方に見られることがあります。
治則
活血化瘀、つまり血の巡りを整えることを大切にします。
食養生
玉ねぎ、青魚、黒きくらげ、黒豆、酢を使った料理、温かい汁物などを取り入れます。
漢方の考え方
桂枝茯苓丸などは、血流の滞りや冷えのぼせ、月経トラブルを伴うタイプに用いられることがあります。

疲れの背景にある体質を見極め、無理なく整える方法を考えます。
ほどよい堂が大切にする3本柱|栄養・循環・吸収
慢性的な疲れを整えるうえで、ほどよい堂では「栄養」「循環」「吸収」の3本柱を大切にしています。
1. 栄養|細胞は食べたものでしか作られない
カロリーは足りていても、タンパク質、良質な脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルが不足している状態は、新型栄養失調とも言えます。疲れやすい方ほど、まずは細胞の材料を見直すことが大切です。
2. 循環|血が巡ると栄養・酸素・いのちが届く
せっかく栄養を摂っても、血の巡りが悪いと必要な場所へ届きにくくなります。冷え、肩こり、むくみ、運動不足、ストレスがある方は、巡りを整える養生も大切です。
3. 吸収|食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
中医学では胃腸を「脾=土」と考えます。土が整えば、全身の気血水が巡りやすくなります。腸活では、善玉菌、菌のエサ、菌が作る有用成分、そして腸のバリアを意識します。
疲れやすい方の薬膳・食養生
疲れやすい方にまず意識していただきたいのは、特別な健康法よりも、毎日の食事の土台です。食事は一物全体、つまり皮・葉・芯・骨までできるだけ丸ごといただく考え方と、身土不二、つまりその人の土地や季節に合った食べ方を大切にします。
まず整えたい毎日の定番
- 温かい味噌汁
- 野菜スープ
- 発酵性食物繊維
- 海藻、きのこ、豆類
- 米、雑穀、山芋、なつめ、クコの実
- 卵、魚、肉、大豆製品などのタンパク質
よく噛むことは、脾を助ける第一歩
1口30回を目安によく噛むことは、消化のスイッチを入れ、胃腸への負担を減らす習慣です。中医学では、よく噛むことは脾を助け、気血を作る土台を整える養生と考えます。
甘い飲み物や人工甘味料は、完全に禁止するよりも、頻度を決める、水やお茶、薄い味噌汁に置き換える、甘味はできるだけ噛んで食べる形にするなど、現実的なステップで減らしていきましょう。
腸活で整える|脾を助け、吸収できる体へ
腸のケアは、単に善玉菌を摂るだけではありません。プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスの三位一体に加え、腸のバリア低下、いわゆるリーキガットの視点も大切です。
プロバイオティクス
乳酸菌やビフィズス菌など、腸内環境を支える菌そのものです。
プレバイオティクス
食物繊維やオリゴ糖など、善玉菌のエサになる成分です。
バイオジェニックス
菌が作る有用成分や、体調管理に役立つと考えられる成分です。
ほどよい堂では、腸活を「吸収できる体づくり」として考えています。食べたものをきちんと受け取り、気血に変える土台を整えることが、慢性的な疲れ対策の大切な一歩です。

温かい食事と腸を整える習慣が、疲れにくい土台づくりにつながります。
睡眠と休養|頑張るより回復できる体へ
慢性的な疲れがある方は、運動・栄養・休養のバランスを見直すことが大切です。特に「寝ているのに疲れが取れない」という方は、睡眠時間だけでなく、朝起きたときの休めた感じ、つまり睡眠休養感も確認しましょう。
疲れを生むストレスの種類
- 物理ストレス:暑さ、寒さ、騒音、長時間労働
- 化学ストレス:アルコール、喫煙、添加物、薬の影響
- 生物ストレス:感染、炎症、腸内環境の乱れ
- 心理ストレス:不安、緊張、怒り、心配ごと
- 社会ストレス:人間関係、役割、情報過多、環境変化
休養は「ただ寝る」だけではありません
休養には、睡眠やリラックスだけでなく、軽い運動、人やペットとのつながり、娯楽、創作、自然に触れること、情報から離れること、役割を少し手放すことなど、さまざまな形があります。
疲れが強いときは「もっと頑張る」よりも、「どの疲れに、どの休養を組み合わせるか」を考えることが大切です。
3日・3週間・3ヶ月で整える養生ステップ
体は常に入れ替わっている動的なシステムです。ほどよい堂では、3日・3週間・3ヶ月の時間軸で、無理なく続けられる養生をご提案しています。
3日|体感の変化を確認
まずは睡眠、便通、胃もたれ、むくみ、朝のだるさなど、日々の小さな変化を見ます。温かい汁物、よく噛む、甘い飲み物を減らすなど、できることから始めます。
3週間|習慣の変化を作る
食事、睡眠、軽い運動、休養のリズムを整えます。胃腸に負担をかけにくい食べ方や、腸活の習慣を毎日の定番にしていきます。
3ヶ月|体質の土台を整える
気血水の巡り、冷え、むくみ、睡眠、肌、便通など、全体の土台を見直します。無理なく続けられる方法を一緒に調整します。
疲れやすい方におすすめの相談・商品導線
慢性的な疲れは、体質や生活背景によって合う整え方が変わります。ほどよい堂では、漢方相談、薬膳茶、腸活、健康食品などを組み合わせて、無理のない方法をご提案しています。
クロレラ・玄米酵素などの一物全体食という考え方
ほどよい堂では、基本の土台は食事・睡眠・運動などの生活習慣と考えています。そのうえで、不足しやすい栄養を補う選択肢として、クロレラや玄米酵素などの一物全体食をご提案することがあります。
クロレラ、特にバイオリンクは、緑のまるごと食品・細胞の基礎食という位置づけで、タンパク質、クロロフィル、ビタミン、ミネラル、食物繊維、多糖体などを含みます。毎日の食事だけでは不足しやすい栄養を補い、「つくる・守る・巡らす」土台づくりを支える食品として活用できます。
健康食品は薬ではありません。体質、服薬状況、胃腸の状態により合う量やタイミングが変わるため、気になる方はご相談ください。

「なんとなく不調」を我慢せず、体質から整えることが大切です。
慢性的な疲れ・倦怠感のよくある質問
Q. 慢性的な疲れには漢方が合いますか?
体質に合えば、疲れやすさ、胃腸の弱り、冷え、睡眠の乱れ、ストレスによる不調などを整える選択肢になります。ただし、急な倦怠感や体重減少、発熱、動悸などがある場合は、医療機関での確認も大切です。
Q. 疲れが取れないときは運動した方がよいですか?
軽い散歩やストレッチが合う方もいますが、動いた後に翌日以降寝込むほど悪化する方は注意が必要です。まずは活動量を増やすより、休息と活動のバランスを整えることが大切です。
Q. 疲れやすい人におすすめの食事は?
温かい味噌汁、野菜スープ、豆類、きのこ、海藻、発酵食品、山芋、なつめ、鶏肉、卵、魚などがおすすめです。よく噛んで食べることで、消化吸収を助けやすくなります。
Q. 病院で異常なしでも相談できますか?
はい。検査で異常がない場合でも、中医学では気虚・血虚・脾虚・陰虚・気滞・痰湿などの体質傾向から整え方を考えます。生活習慣、食事、睡眠、ストレス、胃腸の状態を含めて確認します。
Q. 薬膳茶だけでも相談できますか?
はい。ほどよい堂では、体質や季節に合わせたオーダーメイド薬膳茶のご相談も承っています。疲れやすさ、冷え、むくみ、胃腸の弱り、ストレスなどを確認しながら、飲みやすく続けやすい形をご提案します。
まとめ|疲れは“気合い”ではなく、体質から整えるサイン
慢性的な疲れ・倦怠感は、単なる気合い不足ではありません。栄養不足、睡眠の質、胃腸の弱り、血流、ストレス、腸内環境、体質の偏りなど、さまざまな要因が重なって起こることがあります。
漢方では、気虚、脾虚、血虚、陰虚、気滞、痰湿、瘀血などの証を見ながら、今の体に合った整え方を考えます。無理に頑張るのではなく、栄養・循環・吸収の土台を整え、3日・3週間・3ヶ月の時間軸で変化を見ていきましょう。
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本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
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監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
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- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
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