薬膳おでんで腸活・温活|冷え・疲れ・便通を体質から整える冬の養生ごはん
薬膳おでんで腸活・温活|冷え・疲れ・便通を整える体質別具材ガイド
いつものおでんを、からだを整える“冬の養生ごはん”へ。
寒くなると、冷え、疲れ、便通の乱れ、肌の乾燥、むくみなどが気になりやすくなります。 そんな季節におすすめしたいのが、薬膳おでんです。
おでんは、大根・昆布・きのこ・豆腐・卵・鶏肉などを一度にとれる温かい家庭料理。 具材の選び方を少し工夫するだけで、腸活・温活・タンパク質補給・食物繊維補給を同時に目指しやすくなります。
中医学では、胃腸の消化吸収力を「脾」と考えます。 脾は、食べたものから気血をつくる“土台”です。 つまり薬膳おでんは、からだを温めるだけでなく、脾を整え、腸から気血水の巡りを支える冬の養生食としても考えられます。

同じ「冷え」や「便通の乱れ」でも、背景には気虚・血虚・陽虚・痰湿・湿熱など、さまざまな体質があります。 食材選びをより自分に合わせたい方は、東洋医学的セルフチェックをご活用ください。
目次
薬膳おでんとは?冬の不調を“腸と脾”から整える養生ごはん
薬膳おでんとは、いつものおでんに薬膳の考え方を取り入れた冬の養生ごはんです。 薬膳では、食材にはそれぞれ「温める・冷ます・補う・巡らせる・潤す・余分な水をさばく」といった性質があると考えます。
たとえば、大根は胃腸をすっきり整える食材として、昆布やきのこは腸活に役立つ食物繊維を補いやすい食材として、卵や鶏肉は気血を補うタンパク源として活用できます。
食事は「栄養を入れる」だけでなく、吸収できる腸を育てることが大切です。 中医学でいう「脾=土」の働きが整うと、気・血・津液の巡りも整いやすくなると考えます。
| 具材 | 薬膳的な見方 | 現代栄養学的な見方 |
|---|---|---|
| 大根 | 胃腸の停滞感をすっきり整える | 水分が多く、煮込むと消化にやさしい |
| 昆布 | 余分な水分やこもりをさばく | 水溶性食物繊維やミネラルを含む |
| きのこ | 脾を助け、気を補う食材として使いやすい | 食物繊維やβグルカンを含む |
| 豆腐・厚揚げ | 胃腸にやさしく、からだを補う | 植物性タンパク質を補いやすい |
| 卵・鶏肉 | 気血を補う | 良質なタンパク質源になる |
| ごぼう | 巡りと排出を助ける | 不溶性食物繊維を含む |
おでんが腸活に向いている3つの理由
1. 食物繊維をとりやすい
おでんには、大根、こんにゃく、ごぼう、昆布、きのこ、豆類など、食物繊維を含む具材を入れやすい特徴があります。 食物繊維は腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスとしても重要です。
腸活では、善玉菌を補うプロバイオティクス、善玉菌のエサになるプレバイオティクス、菌が作る有用成分であるバイオジェニックスを合わせて考えることが大切です。 おでんは、温かい汁物としてこれらの土台を整えやすい料理です。
2. タンパク質も一緒に補える
卵、鶏肉、つみれ、豆腐、厚揚げ、がんもどきなどを組み合わせることで、タンパク質を無理なく補いやすくなります。 タンパク質は、筋肉だけでなく、皮膚、粘膜、血液、酵素、ホルモンなどの材料になります。
カロリーは足りているのに、タンパク質・良質な脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維・フィトケミカルが不足する状態は、いわゆる新型栄養失調として注意したい食生活です。 おでんは、具材の選び方次第で“満たす養生”に変えやすい料理です。
3. 温かい汁物で「脾」を助けやすい
冷たい飲み物や生ものが多い食生活は、胃腸が冷えやすく、消化吸収の負担になりやすい場合があります。 中医学では、胃腸の働きを脾胃として捉え、気血を生み出す中心と考えます。
温かいおでんは、胃腸を冷やしにくく、消化のスイッチを入れやすい食べ方です。 さらに、1口30回を目安によく噛むことで、唾液が出て、消化の準備が整いやすくなります。

食品で「腸漏れを予防する」「免疫力を上げる」と断定するのではなく、 健やかな腸内環境づくりを支える、腸のバリア機能を意識した食事にするという表現がおすすめです。
薬膳おでんにおすすめの具材一覧
胃腸をすっきり整えたいときの定番具材。胃もたれ、食後のお腹の張り、食べすぎが気になる方におすすめです。
だしのうま味を出しながら、水溶性食物繊維やミネラルを補いやすい具材。むくみや重だるさが気になる方にも。
しいたけ、舞茸、えのき、しめじ、きくらげなど。食物繊維を補いやすく、腸活おでんに加えたい具材です。
植物性タンパク質を補いやすい具材。胃腸にやさしく、野菜だけでは物足りないときにも役立ちます。
気血を補うタンパク源。冷え、疲れ、体力低下、産後、病後、忙しさによる消耗が気になる方に。
食物繊維を補いやすく、食べごたえもあります。便通や食べすぎが気になる方のおでんにおすすめです。
体質別|あなたに合う薬膳おでんの具材
ここでは、東洋医学的な体質タイプごとにおすすめの具材をまとめます。 「どれが正解」というより、今の体調に合わせて具材を足し引きするイメージです。
気虚タイプ|疲れやすい・息切れしやすい
気虚=エネルギー不足タイプです。 食が細い、疲れやすい、声に力がない、風邪をひきやすい方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:鶏肉、卵、じゃがいも、かぼちゃ、しいたけ、厚揚げ
- 養生ポイント:野菜だけで済ませず、タンパク質をしっかり入れる
- 治則:補気健脾。胃腸を助けながら気を補う
血虚タイプ|顔色が悪い・乾燥・めまい・爪が弱い
血虚=血の不足・栄養不足タイプです。 乾燥、めまい、爪が割れやすい、眠りが浅い、顔色が悪い方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:卵、鶏肉、黒きくらげ、人参、青菜、黒ごま
- 養生ポイント:タンパク質・鉄・ビタミン・ミネラルを意識する
- 治則:補血養血。からだを潤し、血の材料を補う
陽虚タイプ|冷えが強い・寒がり・むくみやすい
陽虚=温める力不足タイプです。 手足やお腹が冷える、寒がり、むくみやすい、朝が弱い方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:鶏肉、生姜、ねぎ、にら、かぼちゃ、根菜類
- 養生ポイント:冷たい飲み物や生野菜中心を控え、温かい汁物を増やす
- 治則:温陽散寒。冷えを払い、温める力を支える
陰虚タイプ|ほてり・乾燥・寝汗・口の渇き
陰虚=潤い不足タイプです。 ほてり、寝汗、口や喉の渇き、肌の乾燥、空咳が気になる方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:豆腐、卵、白きくらげ、大根、れんこん、山芋
- 養生ポイント:生姜や唐辛子を入れすぎず、潤い食材を合わせる
- 治則:滋陰潤燥。潤いを補い、乾燥に傾きすぎないよう整える
気滞タイプ|ストレス・お腹の張り・ため息が多い
気滞=気の巡りが滞るタイプです。 ストレスで胃腸の調子が乱れる、お腹が張る、ため息が多い方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:大根、しそ、ねぎ、柚子皮、三つ葉、きのこ類
- 養生ポイント:仕上げに香りのある食材を少し加える
- 治則:理気解鬱。気の巡りを助け、こわばりをゆるめる
瘀血タイプ|肩こり・冷えのぼせ・シミ・生理痛
瘀血=血の巡りが滞るタイプです。 肩こり、冷えのぼせ、シミ、くすみ、生理痛が気になる方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:黒きくらげ、玉ねぎ、ねぎ、青菜、いわしつみれ、ごぼう
- 養生ポイント:食後に軽く歩き、血流を助ける習慣も合わせる
- 治則:活血化瘀。血の巡りを整える
痰湿タイプ|むくみ・重だるい・痰が多い・太りやすい
痰湿=余分な水分や湿がたまりやすいタイプです。 むくみ、重だるさ、痰、胃もたれ、太りやすさが気になる方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:大根、昆布、こんにゃく、きのこ、冬瓜、ねぎ
- 養生ポイント:練り物や脂っこい具材を控えめにする
- 治則:健脾利湿。脾を助け、余分な湿をさばく
湿熱タイプ|ニキビ・口臭・便が臭う・暑がり
湿熱=余分な湿と熱がこもるタイプです。 ニキビ、口臭、便のにおい、皮脂、暑がり、口の苦さが気になる方に見られやすいタイプです。
- おすすめ具材:大根、こんにゃく、昆布、きのこ、豆腐、青菜
- 養生ポイント:辛味を強くしすぎず、あっさり系のおでんにする
- 治則:清熱利湿。こもった熱と湿をさばく
冷え・便通・むくみ・疲れ・肌荒れなどは、体質のサインかもしれません。 ほどよい堂では、漢方×薬膳×腸活の視点から、あなたに合った整え方をご提案しています。
薬膳おでんをさらに整える出汁・薬膳素材
薬膳おでんは、特別な生薬をたくさん入れなくても、出汁の組み立てで十分に整えられます。 まずは、昆布・干ししいたけ・かつお節を基本に、体質に合わせて香味野菜や薬膳素材を少し加えるのがおすすめです。
| 目的 | おすすめ素材 | 使い方のポイント |
|---|---|---|
| 冷えが強い | 生姜、ねぎ、鶏肉、桂枝少量 | 温める力を支える。ほてりが強い方は入れすぎに注意 |
| 疲れやすい | 鶏肉、しいたけ、山芋、なつめ | 気を補い、脾を助ける方向で整える |
| 乾燥が気になる | 白きくらげ、れんこん、豆腐、卵 | 潤いを補う方向。辛味を強くしすぎない |
| むくみ・重だるさ | 昆布、きのこ、こんにゃく、大根 | 余分な水分をさばくイメージで、練り物は控えめに |
冷えが強い陽虚タイプには温める方剤、胃腸虚弱が目立つ気虚タイプには脾胃を補う方剤、ストレスで巡りが悪い気滞タイプには気を巡らせる方剤など、 漢方薬は「症状名」だけでなく証に合わせて選ぶことが大切です。
塩分が気になる方のおでんの食べ方
おでんは体にやさしい料理ですが、だし汁や練り物の量によっては塩分が多くなりやすい料理でもあります。 減塩を意識する場合は、「味を薄くする」だけでなく、うま味・香り・温かさで満足感を上げるのが続けるコツです。
- 汁を全部飲み干さず、具材中心に楽しむ
- 練り物を控えめにして、大根・こんにゃく・きのこ・昆布を増やす
- 昆布・干ししいたけ・かつお節でうま味を出す
- 柚子皮・生姜・ねぎ・三つ葉などの香りを活用する
- 濃い味が欲しいときは、からしや柚子胡椒を少量にする
3日・3週間・3ヶ月で考える薬膳おでん養生
夕食に温かいおでんや汁物を取り入れ、冷たい飲み物を控えめに。 大根・きのこ・昆布・豆腐を入れ、よく噛んで食べることから始めましょう。
きのこ、海藻、豆類、発酵食品、味噌汁、野菜スープなどを日々の定番に。 食物繊維とタンパク質をセットで考えると続けやすくなります。
栄養・循環・吸収の3本柱で体質を見直します。 食事、睡眠、軽い運動、ストレスケアを組み合わせることで、土台が整いやすくなります。
完璧を目指すより、まずは週1〜2回の温かい汁物から。 甘い飲み物が多い方は、水・お茶・薄い味噌汁への置き換えもおすすめです。

ほどよい堂の養生は「栄養・循環・吸収」の3本柱
ほどよい堂では、健康づくりを次の3つの柱で考えています。
細胞は食べたものでしか作られません。 タンパク質、良質な脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルを意識します。
血が巡ると、栄養・酸素・いのちが全身に届きやすくなります。 冷え、肩こり、くすみ、疲れやすさは巡りのサインとして見ることもあります。
食べるだけでなく、吸収できる腸を育てることが大切です。 脾を整える食事、よく噛む習慣、温かい汁物が土台になります。
疲れは、物理・化学・生物・心理・社会ストレスが重なって起こることがあります。 睡眠、軽い運動、栄養、人やペットとのつながり、創作や環境の切り替えも大切です。
「冷えやすい」「便通が乱れやすい」「疲れが抜けにくい」「何を食べたらよいかわからない」。 そんな方は、漢方×薬膳×腸活の視点で、今の体質を一緒に整理してみませんか?
食事だけでは整いにくい方へ
食事を整えても冷え・疲れ・便通・睡眠・肌荒れなどが続く場合は、体質に合わせた漢方薬や薬膳茶を組み合わせることで、整えやすくなることがあります。
ほどよい堂では、漢方薬を試してみたい方に向けて、漢方薬が1包から購入可能なご案内も行っています。 いきなり続けるのが不安な方も、まずはご相談ください。
よくある質問
Q. 薬膳おでんは毎日食べてもいいですか?
毎日食べても構いませんが、具材が偏らないようにしましょう。 練り物ばかりではなく、大根、きのこ、昆布、豆腐、卵、鶏肉、こんにゃくなどを組み合わせるのがおすすめです。 塩分が気になる方は、汁を飲み干さないようにしましょう。
Q. 冷え性におすすめのおでん具材は?
冷えが気になる方には、鶏肉、生姜、ねぎ、根菜類、卵などがおすすめです。 中医学では、陽虚=温める力不足タイプの場合、冷たい食事を控え、温かい汁物を増やすことが養生の基本になります。
Q. 便秘が気になるときは何を入れるとよいですか?
大根、ごぼう、こんにゃく、昆布、きのこ、豆類がおすすめです。 水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよくとることで、腸内環境を整える食事に近づきます。
Q. ダイエット中でもおでんは食べられますか?
食べ方次第で取り入れやすい料理です。 大根、こんにゃく、きのこ、昆布、豆腐、卵などを中心にし、練り物や脂質の多い具材を控えめにすると、満足感を保ちながら調整しやすくなります。
Q. 子どもや高齢者にも薬膳おでんは向いていますか?
やわらかく煮込めるため、食べやすい料理です。 ただし、噛む力・飲み込む力に不安がある方は、具材の大きさや硬さに注意しましょう。 塩分が気になる方は、薄味にして汁を控えめにするのがおすすめです。
ほどよい堂は、宮崎県川南町にある漢方薬局です。 漢方×薬膳×腸活を軸に、冷え、疲れ、便通、睡眠、肌、女性の不調などを、体質から整えるご相談を行っています。
食事・睡眠・ストレス・胃腸の吸収・血液の巡り・細胞の元気さまで含めて、 その方に合った“ほどよい養生”をご提案します。
〒889-1301 宮崎県児湯郡川南町川南26197-1(峠の里内)/電話:0983-32-7933
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
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