食欲が止まらない原因は?グレリン×レプチンを漢方×腸活で整える方法|ほどよい堂
目次
- 1 食欲は「意志」だけじゃない。グレリン×レプチンで“食べ方のスイッチ”を整える
- 1.1 「食欲が止まらない」パターンは2つに分かれます
- 1.2 グレリンが上がりやすい場面(ありがち3選)
- 1.3 今日からできる「グレリン対策」
- 1.4 食欲が“ない”側にも、グレリンは関係します
- 1.5 レプチン抵抗性が起きると、どうなる?
- 1.6 抵抗性のカギ:視床下部のシグナル(ブレーキ配線)
- 1.7 レプチンを“働かせやすくする”生活の方向性
- 1.8 ①睡眠不足:食欲ホルモンが“空腹寄り”になりやすい
- 1.9 ②ストレス:自律神経が乱れると“食欲のハンドル”がブレる
- 1.10 ③食事の質:食べ過ぎより“食べ方”で崩れることがある
- 1.11 腸活の視点:プロ・プレ・バイオジェニックス+リーキーガット
- 1.12 1)朝は「温かい汁物」から(脾=土を助ける)
- 1.13 2)たんぱく質は“朝と昼”に配分
- 1.14 3)発酵性食物繊維(海藻・きのこ・豆)を“毎日”
- 1.15 4)間食は「飲む甘味」→「噛む甘味」へ
- 1.16 5)睡眠は「まず15分」延ばす
- 1.17 6)軽い運動は“食後10分”から
- 1.18 7)「相談」でショートカットする
- 1.19 ① 胃熱(いねつ)=熱タイプ(実熱寄り)
- 1.20 ② 肝鬱(かんうつ)=気滞タイプ(ストレスで乱れる)
- 1.21 ③ 脾虚(ひきょ)=気虚タイプ(消化吸収の弱り)
- 1.22 ④ 痰湿(たんしつ)=むくみ・重だるさタイプ(湿が溜まる)
- 1.23 食欲がない(脾胃気虚・気滞 など)に寄り添う
- 1.24 食欲が強すぎる(胃熱・実熱/ストレス過食 など)に寄り添う
- 1.25 「1包から」合うかを試せる導線
- 1.26 Q1. 食欲が止まらないのは意志が弱いから?
- 1.27 Q2. 睡眠不足で太りやすいのは本当?
- 1.28 Q3. レプチン抵抗性って治る?
- 1.29 Q4. 食欲がない時、まず何をすればいい?
- 1.30 Q5. 漢方はダイエットに使える?
- 1.31 Q6. 腸活は食欲にも関係する?
- 2 監修者・免責事項
食欲は「意志」だけじゃない。グレリン×レプチンで“食べ方のスイッチ”を整える
「満腹なのに、つい食べてしまう」「食欲が止まらない…」
実はその背景に、食欲を上げるホルモン=グレリン と、満腹を伝えるホルモン=レプチン の“すれ違い”が隠れていることがあります。
この記事では、2大ホルモンの仕組みをわかりやすく整理しながら、今日からできる調整法(睡眠・ストレス・腸活・栄養)と、中医学(胃熱/肝鬱/脾虚など)の視点で、あなたに合う整え方をまとめます。

まずは3日で「食べ方・睡眠」の体感を作り、3週間で「習慣」を固定。3ヶ月で“土台(脾=消化吸収)”を立て直すイメージで進めると、無理が出にくくなります。
グレリンとレプチン|まず結論(食欲の“アクセルとブレーキ”)
食欲のコントロールは、ざっくり言うと
アクセル=グレリン と ブレーキ=レプチン の“掛かり具合”で決まります。
- 主に胃から分泌されやすい
- 空腹時に上がりやすく、食べると下がりやすい
- ストレス・睡眠不足・強い食事制限で“上がりやすくなる”ことがあります
- 主に脂肪細胞から分泌され、体脂肪の状態を脳に伝える
- 働くと食欲を抑え、エネルギー消費側にも寄与
- 肥満が続くとレプチン抵抗性(効きにくさ)が起こりやすい
「食欲が止まらない」パターンは2つに分かれます
| タイプ | グレリン優位(アクセル強め) 空腹感が強く、間食が増えやすい/甘い物が“別腹”になりやすい |
|---|---|
| タイプ | レプチン不全(ブレーキ弱め) 満腹のサインが届きにくい/食後も食べ続けやすい(レプチン抵抗性の影響など) |
体質の“クセ”を先に掴むと、対策の的が絞れます。
グレリンを深掘り|増える・減る“スイッチ”と整え方
グレリンは、主に胃の内分泌細胞で作られやすいホルモンで、脳(視床下部)側の仕組みと連動して「食べる行動」を後押しします。
つまり、グレリンが高い状態が続くと空腹感が強まりやすい、ということが起こり得ます。
グレリンが上がりやすい場面(ありがち3選)
- 睡眠不足:食欲ホルモンのバランスが崩れやすい
- 強い食事制限:身体が「不足」に反応して空腹シグナルが強まりやすい
- ストレス・自律神経の乱れ:気づかぬうちに間食が増えることも
今日からできる「グレリン対策」
ポイントはたんぱく質+発酵性食物繊維。
例:卵/納豆/豆腐+味噌汁+海藻/きのこ
目安:1口30回。
噛む=消化のスイッチ(脾=土)を入れる行為。満腹感の立ち上がりも助けます。
食欲が“ない”側にも、グレリンは関係します
食欲不振では、胃腸機能の低下やストレスが重なって、食べたい気持ち自体が湧きにくいことがあります。
ほどよい堂でも紹介している六君子湯(りっくんしとう)は、古典的には脾胃気虚(=消化吸収の弱りタイプ)に寄り添う処方で、近年はグレリン系との関連が研究されてきました。
原因が多岐にわたるため、体質と生活背景をセットで見立てると整理しやすくなります。
レプチンを深掘り|「レプチン抵抗性(効きにくさ)」が食欲をこじらせる
レプチンは主に脂肪細胞から分泌され、脳(視床下部)へ「体脂肪の状態」を伝えるホルモンです。
ところが、肥満が続くなどの条件が重なると、レプチンが十分あっても脳側で効きにくくなることがあり、これをレプチン抵抗性と呼びます。
レプチン抵抗性が起きると、どうなる?
- 満腹サインが弱くなり、食べ止まりにくい
- 食欲が落ちにくいのに、活動量は上がりにくい(“省エネ”寄り)
- 結果として、体重管理が難しく感じやすい
抵抗性のカギ:視床下部のシグナル(ブレーキ配線)
レプチンの伝達は、JAK2などの経路で進みますが、研究ではPTPRJのような分子がレプチンシグナルを抑える方向に働き、抵抗性に関わる可能性も報告されています。
つまり「レプチンが少ない」だけでなく、「レプチンが届きにくい」状態が問題になることがあります。
レプチンを“働かせやすくする”生活の方向性
- 寝不足は食欲ホルモンのバランスを崩しやすい
- 就寝前のスマホ・夜更かし習慣を1つずつ減らす
- 主食“だけ”を避け、たんぱく質・食物繊維・良質脂質を同席させる
- 甘い飲み物は「頻度を決める」→「お茶・水・薄い味噌汁へ」
バランスを崩す3大要因|睡眠・ストレス・食事(腸の影響も)

①睡眠不足:食欲ホルモンが“空腹寄り”になりやすい
短い睡眠が続く人ほど、レプチンが低く・グレリンが高い傾向が報告されており、食欲が増えやすい可能性が示唆されています。
ただし研究により結果が揺れることもあるため、「睡眠が足りないと食欲が乱れやすい」と捉えるのが実用的です。
②ストレス:自律神経が乱れると“食欲のハンドル”がブレる
- イライラ→甘い物・濃い味が欲しくなる
- 疲れ→手軽な物に偏る(結果、栄養の穴=新型栄養失調)
- 交感神経優位→胃腸の働きが落ち、食欲不振にも
③食事の質:食べ過ぎより“食べ方”で崩れることがある
「カロリーは足りているのに、たんぱく質・ビタミンミネラル・食物繊維が足りない」状態は、体の調整力を落としやすいと考えられます。
まずは味噌汁/野菜スープ+海藻/きのこ/豆を“毎日の定番”に。
腸活の視点:プロ・プレ・バイオジェニックス+リーキーガット
- プロバイオティクス:善玉菌(菌そのもの)
- プレバイオティクス:善玉菌のエサ(発酵性食物繊維・海藻・きのこ・豆 など)
- バイオジェニックス:菌がつくる有用成分(発酵食品など)
- リーキーガット(腸のバリア低下)を疑うときは、食事と生活リズムの立て直しが最優先
今日から整える7つの具体策|“禁止”より「置き換え」
1)朝は「温かい汁物」から(脾=土を助ける)
- 味噌汁・野菜スープで胃腸を起こす
- 冷たい飲食が多い人ほど、まずは温める
2)たんぱく質は“朝と昼”に配分
卵・魚・大豆・鶏肉など。夜に偏ると、日中の空腹感が強まりやすい人もいます。
3)発酵性食物繊維(海藻・きのこ・豆)を“毎日”
食欲の波を整えるには、腸内環境と血糖の安定が土台になりやすいです。
4)間食は「飲む甘味」→「噛む甘味」へ
- 甘い飲み物をゼロにするより、頻度を決める
- 代わりに:水・お茶・薄い味噌汁
- 甘味が欲しい時は、少量でも“噛めるもの”へ(満足感の立ち上がりが違います)
5)睡眠は「まず15分」延ばす
いきなり完璧を目指さず、就寝前の行動を1つだけ変えるのが続きます。
6)軽い運動は“食後10分”から
ハードな運動より、まずは日常で「巡り」を作ることが優先になる人もいます。
7)「相談」でショートカットする
食欲の乱れは、体質・生活・ストレス・胃腸の状態が絡むことが多いため、最短は“見立て”です。
中医学でみる食欲の乱れ|胃熱・肝鬱・脾虚…「タイプ」で言語化
中医学では、食欲の乱れを「胃腸(脾=土)」を中心に、気・血・津液、そして肝(ストレス調整)や腎(回復の貯金)との連動で捉えます。
ここでは八綱弁証(陰陽・表裏・寒熱・虚実)を意識して、代表パターンを整理します。
① 胃熱(いねつ)=熱タイプ(実熱寄り)
- 特徴:お腹が空きやすい/食べてもすぐ空く/口渇・口臭/便秘傾向
- 養生:辛い・脂っこい・夜食を減らし、温かい汁物+野菜中心へ
② 肝鬱(かんうつ)=気滞タイプ(ストレスで乱れる)
- 特徴:イライラ→過食/甘い物が止まらない/胸や喉のつかえ感
- 養生:深呼吸・軽い運動・入浴・“情報断ち”をセットに
③ 脾虚(ひきょ)=気虚タイプ(消化吸収の弱り)
- 特徴:食欲が湧かない/食後に眠い・だるい/軟便・下痢しやすい
- 養生:冷たい物を控え、温かい・柔らかい・消化の良い食事へ
④ 痰湿(たんしつ)=むくみ・重だるさタイプ(湿が溜まる)
- 特徴:体が重い/甘い物・小麦が止まらない/むくみ・舌苔が厚い
- 養生:夜遅い食事を避け、海藻・きのこ・豆で“巡りの掃除”
同じ“食欲が乱れる”でも、原因が違えば対策も変わります。
漢方の考え方|食欲不振/過食に寄り添う処方例(※体質により選択)
※漢方薬は「症状名」ではなく証(体質・状態)に合わせて選びます。自己判断での長期使用は避け、持病や服薬がある方は必ず専門家へ。
食欲がない(脾胃気虚・気滞 など)に寄り添う
- 六君子湯:脾胃気虚(消化吸収の弱りタイプ)に用いる代表方剤
食欲が強すぎる(胃熱・実熱/ストレス過食 など)に寄り添う
- 半夏瀉心湯:みぞおちのつかえ・胃腸の熱と冷えが混在するタイプに
- 黄連解毒湯:実熱(炎症・のぼせ・イライラ)タイプに
- 白虎加人参湯:強い口渇・熱感を伴う胃熱タイプに
- 大柴胡湯:胸脇苦満・便秘・実熱寄りの“張り”が強いタイプに
- 柴胡加竜骨牡蛎湯:ストレスで乱れやすい(不安・緊張・動悸)タイプに
- 柴胡桂枝湯:胃腸症状を伴うストレス/風邪っぽさが混在するタイプに
「1包から」合うかを試せる導線
まず少量で体感を見ながら、あなたの生活に馴染む形へ調整していきましょう。
よくある質問(FAQ)|グレリン・レプチン・食欲の整え方
Q1. 食欲が止まらないのは意志が弱いから?
A. 意志だけで片づけず、ホルモン(グレリン/レプチン)・睡眠・ストレス・腸の影響も含めて整理すると、対策が立てやすくなります。
Q2. 睡眠不足で太りやすいのは本当?
A. 短睡眠とレプチン低下・グレリン上昇の関連が報告されています。個人差はありますが、まずは就寝前の行動を1つ減らすのが現実的です。
Q3. レプチン抵抗性って治る?
A. “治る/治らない”の断定ではなく、生活の積み重ねで働かせやすくする方向が現実的です。睡眠・血糖安定・腸の立て直しを優先します。
Q4. 食欲がない時、まず何をすればいい?
A. まずは温かい汁物+消化の良い食事、そして「冷たい物・早食い」を減らすのが基本。続く場合は背景(ストレス/胃腸/薬/病気)を確認しましょう。
Q5. 漢方はダイエットに使える?
A. 漢方は「体重」よりも証(胃熱・肝鬱・脾虚など)に合わせて、食欲や消化のバランスを整える考え方です。
Q6. 腸活は食欲にも関係する?
A. 関係しやすいです。腸は“吸収”の要で、食事の質・血糖の安定・体感に影響しやすい領域です。
過食も食欲不振も、“原因の地図”ができると楽になります。
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
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