夜のほてり・寝汗・乾燥がつらい方へ|陰虚タイプを整える漢方養生
漢方薬局ほどよい堂|漢方 × 薬膳 × 腸活
陰虚とは?ほてり・寝汗・乾燥を“潤い不足”から整える漢方養生
夜になると顔がほてる、寝汗で目が覚める、口や喉が乾く、肌・目・髪がカサつく。そんな「乾き+ほてり」は、中医学では陰虚(いんきょ=潤い不足タイプ)として考えることがあります。
陰虚は、水分をたくさん飲めば整うという単純な状態ではありません。体を潤す材料、巡らせる力、そして食べたものを吸収する胃腸の力が関係します。

目次
こんな「ほてり・寝汗・乾燥」はありませんか?
陰虚タイプは、体の中の潤いが不足し、熱をほどよく冷ます力が弱くなった状態です。特に夕方から夜にかけて、ほてり・寝汗・口の渇き・乾燥・眠りの浅さとして出やすくなります。

- 夕方から夜に顔や手足がほてりやすい
- 寝汗をかきやすい、寝汗で目が覚める
- 口や喉が乾きやすい
- 肌・髪・目が乾燥しやすい
- 便が硬い、コロコロ便になりやすい
- 眠りが浅い、途中で目が覚める
- イライラ・そわそわしやすい
- 冷たいものが欲しくなるが、胃腸は強くない
ポイントは「熱が強すぎる」というより、「潤い不足で熱を抑えにくい」ということです。冷たいものだけでごまかすより、潤いを作る力と胃腸の吸収力を整えることが大切です。
陰虚とは?体の“冷却水”が足りない状態
中医学では、体は陰と陽のバランスで成り立つと考えます。陽は「温める・動かす・活動する力」、陰は「潤す・冷ます・休ませる力」です。
陰虚(いんきょ=潤い不足タイプ)とは、この「潤す・冷ます・休ませる力」が不足した状態です。陰が不足すると、相対的に熱が目立ちやすくなり、ほてり・寝汗・口の渇き・乾燥・不眠につながりやすくなります。

弁証:陰虚+虚熱タイプ
このケースは、陰虚(潤い不足)に虚熱(不足から起こる熱)が重なったタイプと考えます。
冷たい飲み物を飲むと一時的に楽になることがありますが、冷たいものをがぶ飲みすると、脾(ひ=消化吸収の中心)を弱らせることがあります。脾が弱ると、食べたものから気血津液(エネルギー・血・潤い)を作りにくくなります。
陰虚タイプの基本は、潤す・虚熱をしずめる・胃腸で受け取れる体にする・休養で回復を積むことです。ほどよい堂では、栄養・循環・吸収=腸活の3本柱で整えていきます。
更年期のほてり・寝汗との違い
ほてりや寝汗は、更年期のホットフラッシュでもよく見られます。更年期では、発汗、腟の乾燥、気分の変化、睡眠の乱れなど、さまざまな不調が重なることがあります。
現代医学では、症状や体質、既往歴に応じてHRT、認知行動療法、HRTが適さない場合の非ホルモン薬などが選択肢になることがあります。つらい症状が続く場合は、婦人科など医療機関で相談することも大切です。
中医学では「同じほてり」でもタイプを分けて考えます
陰虚タイプなら、潤い不足と虚熱。湿熱タイプなら、ベタつきや炎症を伴うこもり熱。気滞タイプなら、ストレスで熱が上にのぼる状態。血虚タイプなら、血の不足による乾燥や不眠。
同じ「ほてり」でも、背景が違えば整え方も変わります。まずは自分の体質を整理することが、遠回りに見えて近道です。
寝汗で注意したい受診目安
寝汗は、陰虚や更年期だけでなく、感染症、甲状腺、薬の影響、血糖変動、その他の病気が背景にあることもあります。
- 寝汗が何日も続く、または繰り返す
- 寝具やパジャマがびっしょり濡れる
- 原因不明の体重減少がある
- 発熱、強い疲労感、食欲不振がある
- リンパ節の腫れ、咳、血痰、息切れがある
- 閉経後の不正出血がある
- 新しく薬を飲み始めてから寝汗が出た
体のサインをすべて漢方的な体質だけで判断するのではなく、必要なときは現代医学の検査や診断につなげることが大切です。
陰虚タイプの薬膳・腸活・休養
陰虚タイプは、「冷やす」よりも「潤す」ことが大切です。冷たい飲み物やアイスで熱を下げようとすると、一時的には楽でも、胃腸が弱い方はかえって疲れやすくなることがあります。
毎日の定番にしたい食養生
おすすめは、温かい汁物で脾を守りながら、潤いの材料を入れることです。
乾燥感が気になる方の潤い食材として使いやすい素材です。
腎を補い、年齢とともに不足しやすい土台を支える食材です。
潤いと栄養を補いやすく、胃腸が弱い方にも取り入れやすい食材です。
喉や口の乾燥が気になる時期に使いやすい食材です。
食物繊維を補い、腸内環境の土台づくりに役立ちます。
温かい水分、ミネラル、食物繊維をまとめて取り入れやすい定番です。
まず1つ変えるなら、朝か夜に「具だくさん味噌汁」を足すこと。海藻・きのこ・豆・野菜を入れると、脾を助けながら腸活にもつながります。
よく噛むことも陰虚ケア
食材だけでなく、食べ方も大切です。1口30回を目安によく噛むことで、消化のスイッチが入り、脾の負担を減らしやすくなります。食べたものを「吸収できる体」にすることが、潤いづくりの土台です。
陰虚タイプの腸活
腸活は、プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスを組み合わせて考えます。
プロバイオティクス・プレバイオティクス・バイオジェニックスとは?
プロバイオティクスは、味噌・納豆・ぬか漬け・ヨーグルトなどの善玉菌を含む食品です。
プレバイオティクスは、海藻・きのこ・豆・野菜・オリゴ糖・発酵性食物繊維など、善玉菌のエサになるものです。
バイオジェニックスは、発酵によって生まれる有用成分です。発酵食品や発酵素材から取り入れます。
腸のバリアが乱れると、食べたものをうまく受け取れず、栄養・潤い・巡りの土台が乱れやすくなります。陰虚ケアでは、潤す食材だけでなく、吸収できる腸を育てることも大切です。
陰虚タイプの休養設計
陰虚は、頑張りすぎ・寝不足・ストレスが続くことで悪化しやすいタイプです。休養は「なんとなく休む」ではなく、運動・栄養・休養の一角として設計します。
陰虚に使われることがある漢方薬
漢方薬は、症状名だけで選ぶのではなく、証に合わせて選びます。同じ寝汗でも、陰虚なのか、湿熱なのか、気滞なのかで選び方が変わります。
六味地黄丸
腎陰虚=年齢や消耗による潤い不足タイプに用いることがある方剤です。ほてり、乾燥、足腰のだるさ、夜間の不調などを体質全体から見て検討します。
知柏地黄丸
腎陰虚に虚熱が重なり、ほてり・寝汗・口渇が目立つタイプに用いることがある方剤です。熱感が強い場合でも、胃腸の状態を確認して選びます。
麦門冬湯
肺胃陰虚=喉や気道の乾き、乾いた咳、口の渇きが目立つタイプに用いることがある方剤です。
酸棗仁湯
血虚・陰虚傾向で、疲れているのに眠れない、眠りが浅いタイプに用いることがある方剤です。
加味逍遙散
肝鬱化火=ストレスで熱が上がり、イライラ・のぼせ・更年期様症状が出やすいタイプに用いることがある方剤です。
漢方薬は体質、既往歴、服薬状況、妊娠・授乳の有無によって選び方が変わります。自己判断での長期使用は避け、専門家にご相談ください。
体質改善は「3日・3週間・3ヶ月」で考える
体は日々入れ替わっています。陰虚ケアも、いきなり大きく変えるより、小さな積み重ねを時間軸で考えることが大切です。
薬膳茶でやさしく整えたい方へ
ほどよい堂では、体質やお悩みに合わせたオーダーメイド薬膳茶もご用意しています。陰虚タイプでは、潤いを養いながら、胃腸に負担をかけにくい組み立てを大切にします。
陰虚・ほてり・寝汗・乾燥のよくある質問
Q1. 陰虚と更年期の違いは何ですか?
更年期は女性ホルモンの変化に伴う時期や症状の考え方です。陰虚は中医学で見た体質パターンです。更年期のほてり・寝汗の背景に、陰虚が関係していると考えることがあります。
Q2. 寝汗はすべて陰虚ですか?
いいえ。湿熱、気滞、感染症、薬の影響、甲状腺、血糖変動などでも寝汗は起こります。発熱・体重減少・強い疲労感などがある場合は受診が大切です。
Q3. 陰虚タイプは冷たいものを飲んでもいいですか?
完全NGではありません。ただし、冷たいものを摂りすぎると胃腸が弱る方もいます。基本は常温から温かい飲み物、味噌汁や野菜スープで潤す方が続けやすいです。
Q4. 陰虚におすすめの食べ物は?
白きくらげ、黒ごま、山芋、豆腐、豆乳、卵、梨、れんこん、クコの実、桑の実などです。味噌汁や野菜スープに海藻・きのこ・豆を入れると、腸活にもつながります。
Q5. 陰虚に使う漢方薬はありますか?
六味地黄丸、知柏地黄丸、麦門冬湯、酸棗仁湯などが候補になることがあります。ただし、証によって選び方が変わるため、自己判断ではなく専門家に相談してください。
ほてり・寝汗・乾燥でお悩みの方へ
自分の不調が陰虚タイプなのか、更年期によるものなのか、湿熱や気滞が混ざっているのか。まずは体質を整理することが大切です。
ほどよい堂では、漢方×薬膳×腸活の視点から、あなたの体質に合わせた整え方をご提案しています。相談だけでも大丈夫です。

漢方薬局ほどよい堂について
漢方薬局ほどよい堂は、宮崎県川南町にある「漢方 × 薬膳 × 腸活」の健康相談薬局です。
所在地:〒889-1301 宮崎県児湯郡川南町川南26197-1 峠の里内
電話:0983-32-7933
体のサインを、栄養・循環・吸収の3本柱から整えるご相談を行っています。
参考情報
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
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監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
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ほどよい堂では、体質(気・血・津液/陰陽・寒熱など)の整理と、食事・生活の整え方をセットでご提案しています。
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
- 体質・状態・既往歴により、最適な対処は異なります。
- 妊娠中・授乳中・服薬中・通院中の方は、自己判断での実施を避け、必ず確認してください。
- 記事内容は、予告なく更新・変更する場合があります。



