「感じない私」を卒業！女性のオーガズム障害を克服する！西洋医学・漢方薬・腸活のトリプルメソッド完全ガイド

「感じない私」を卒業したい——そんな思いを抱えていませんか？

性交時やセルフプレジャーでもオーガズムに達しにくい、満足感が得られないと悩む女性は実は少なくありません。

ストレス、冷え、ホルモンバランスの乱れ、腸内環境の悪化などが複雑に絡み合い、「感じられない体質」がつくられていることも。

本記事では、最新の西洋医学的治療に加え、漢方薬による弁証論治、そして腸活を取り入れた食事と生活改善という【トリプルメソッド】で、心と身体のバランスを整える具体的な方法を徹底解説します。

「自分らしい性の喜びを取り戻したい」「パートナーとの関係をもっと深めたい」という方は、ぜひ今日から一歩踏み出してみましょう。

目次

• 1 簡単な体質セルフチェックで、あなたにピッタリの健康法がわかる
• 2 今すぐチェック！
• 3 【完全解説】オーガズム障害とQOLの関係｜女性も男性も知っておきたい重要ポイント
  • 3.1 「オーガズムに達しない」「満足度が低い」で起こる心身の悪循環
  • 3.2 本記事の目的：三位一体アプローチで根本からサポート
• 4 オーガズム障害の分類と原因を西洋医学的に解説｜知られざるメカニズムとは？
  • 4.1 一次性 vs. 二次性：DSM-5 の診断基準
  • 4.2 心理・行動要因：CBT とマインドフルネスの裏付け
  • 4.3 身体的要因とホルモン・薬剤
  • 4.4 生活習慣・ライフイベント
• 5 【中医学で読み解く】オーガズム障害の原因｜気血水と五臓の関係とは？
  • 5.1 気血水の観点から見るオーガズム障害
  • 5.2 五臓（肝・心・脾・肺・腎）から読み解くオーガズム障害
  • 5.3 土王説 × 腸活：脾胃とセロトニン 90％の関係
  • 5.4 中医学の証型別「オーガズム障害」セルフチェックチャート
• 6 西洋医学的アプローチと最新エビデンス｜知っておきたい治療トレンドと今後の展望
  • 6.1 行動療法（CBT／MBCT）の効果指標
  • 6.2 ホルモン補充・局所エストロゲン療法
  • 6.3 骨盤底筋トレーニング（PFMT）
  • 6.4 医療デバイス・Gショット・レーザー治療
• 7 【漢方薬の選び方】弁証論治の基礎と代表処方を学ぶ｜中医学的アプローチとは？
  • 7.1 漢方薬治療のメリット
  • 7.2 肝気鬱結＋ストレス型 → 加味逍遥散・抑肝散
  • 7.3 血瘀（けつお）型 → 桂枝茯苓丸・桃核承気湯
  • 7.4 腎精不足型 → 六味地黄丸・参茸補血丸
  • 7.5 気血両虚型 → 当帰補血湯・十全大補湯
  • 7.6 陰虚火旺型 → 知柏地黄丸・二至丸
  • 7.7 骨盤底筋を締める補腎薬との併用
• 8 【腸活×薬膳】食事で体質改善！今日からできる腸内環境底上げ戦略
  • 8.1 プレ／プロ／バイオジェニックスの使い分け
  • 8.2 発酵食品＆食物繊維で短鎖脂肪酸を増やす
  • 8.3 薬膳食材 10 選
  • 8.4 「一物全体」「身土不二」＋ 1 口 30 回咀嚼
• 9 トリプルメソッド実践フロー【STEP 0-6】｜腸活×薬膳×漢方で体質改善する方法
  • 9.1 STEP 0：自己評価と現状把握（Start Here）
  • 9.2 STEP 1：心理面のケア → CBT／MBCTの導入
  • 9.3 STEP 2：漢方薬の導入と経過観察（4週間）
  • 9.4 STEP 3：腸活スタート＆食事改善
  • 9.5 STEP 4：PFMT×呼吸法×マインドフルネス
  • 9.6 STEP 5：医療デバイス／ホルモン補充の適応判断
  • 9.7 STEP 6：再評価 & プラン微調整
• 10 【成功事例で学ぶ】腸活・薬膳・漢方のケーススタディ集｜体質改善のリアルな実践法
  • 10.1 一次性オーガズム未経験の 30 代女性
  • 10.2 閉経後に性的満足が低下した 50 代女性
  • 10.3 ストレス＆性交痛を伴う 40 代ワーキングマザー
  • 10.4 まとめ
• 11 【完全ガイド】オーガズム障害×中医学的アプローチまとめと今すぐできる次の一歩
  • 11.1 女性性機能は「未病」段階で対策を
  • 11.2 受診・相談タイミングと専門医・漢方薬局の連携
  • 11.3 パートナーと共有したいチェックリスト
  • 11.4 小さな一歩からはじめよう
  • 11.5 最後に：あなたは一人ではありません
• 12 参考文献・外部リンク集
  • 12.1 海外論文・レビュー
  • 12.2 中医学・漢方医学関連文献
  • 12.3 腸活・腸内環境と性機能の関連文献
  • 12.4 国内サイト・一般向け参考情報
  • 12.5 最後に
• 13 ■ 宮崎県川南町の自然の中で、自分を見つめ直す時間を【無料相談：漢方・薬膳・腸活】
  • 13.1 ■ アクセス・営業時間
  • 13.2 ■ ご相談・ご予約はこちらから
• 14 簡単な体質セルフチェックで、あなたにピッタリの健康法がわかる
• 15 今すぐチェック！
  • 15.1 🌿「通常の無料漢方相談」をご希望の方へ
  • 15.2 🌸「性のお悩み・デリケートな体調相談」をご希望の方へ

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【完全解説】オーガズム障害とQOLの関係｜女性も男性も知っておきたい重要ポイント

現代女性の多くが、日々の忙しさやストレスの中で自分の性の健康について深く考える時間を持てずにいます。

しかし、性の健康は私たちの心身の健康、ひいては人生全体の質（QOL）に密接に関わる重要な要素です。

実際、日本国内の調査によると、成人女性のおよそ40〜50％が何らかの性機能障害（性的欲求低下、オーガズム障害、性交痛など）を経験していると報告されています（参考文献：日本性科学会、日本産婦人科医会データ）。

そのうちオーガズム障害に該当する女性は推定20〜25％程度とされており、決して稀な悩みではありません。

「オーガズムに達しない」「満足度が低い」で起こる心身の悪循環

オーガズムや性的満足が得られない状態が続くと、次第に次のような負のスパイラルが形成されやすくなります：

• 性的行為への不安や抵抗感が強まる
• パートナーとの関係性に影響（距離感・信頼感の低下）
• 自己肯定感・女性性への自信喪失
• 心理的ストレスや気分の落ち込みが悪化
• 身体面でも自律神経の乱れ、血流低下、免疫力低下につながることも

特に、性欲や快感の低下は、女性ホルモンや神経伝達物質（ドーパミン・セロトニン・オキシトシンなど）とも深く関連しており、放置すれば更年期障害の重症化や慢性疲労・不眠など他の健康問題を引き起こすリスクもあります。

本記事の目的：三位一体アプローチで根本からサポート

本記事では、科学的エビデンスに基づいた西洋医学的治療に加え、漢方医学の弁証論治アプローチ、そして現代の研究でも注目されている腸活（腸内環境改善）を組み合わせた「三位一体の包括的な対策法」を詳しく解説していきます。

特に、米国の最新論文「Behavioral Therapies for Treating Female Sexual Dysfunctions」（PMC9144766）をはじめとした知見をもとに、心身両面から性機能障害を改善するアプローチを提案。

さらに、中医学の「気血水」「陰陽五行説」「土王説」などの理論と腸活の最新科学を融合させることで、より自然で持続的な改善を目指します。

「パートナーとの関係を深めたい」「もっと自分らしい性の喜びを取り戻したい」「西洋医学だけでなく漢方や腸活も取り入れた holistic（全人的）なケアがしたい」ーーそんな女性の皆さんに、希望と具体的な選択肢をお届けします。

ぜひ最後までお読みいただき、ご自身のケアに役立ててください。

オーガズム障害の分類と原因を西洋医学的に解説｜知られざるメカニズムとは？

オーガズム障害（Female Orgasmic Disorder、FOD）は、医学的にも心理学的にも多面的な原因が絡み合う非常に複雑な性機能障害の一つです。

まずはその分類と原因について、西洋医学の視点から整理していきましょう。

一次性 vs. 二次性：DSM-5 の診断基準

精神障害の診断と統計マニュアル（DSM-5）では、オーガズム障害は「女性性機能障害」の一種として位置付けられています。

分類は主に以下の 2 つのタイプに分けられます：

• 一次性（先天性）オーガズム障害
  性的活動を開始して以来、どのような状況でもオーガズムを一度も経験したことがないタイプです。人口の約10%程度に見られるとされています。
• 二次性（後天性）オーガズム障害
  以前はオーガズムに達していたが、ある時点から障害が生じたケース。ライフスタイルや健康状態、心理的背景が変化したことが影響している場合が多いです。

DSM-5 では以下の基準を満たす場合に診断されます：

• 性的活動の75～100％の場面でオーガズムが著しく遅れる、達成できない、または著しく低下している状態
• その状態が少なくとも6カ月以上継続している
• この問題が著しい苦痛や対人関係の困難を引き起こしている

心理・行動要因：CBT とマインドフルネスの裏付け

女性の性機能障害、とくにオーガズム障害の背景には、心理的・行動的な要因が非常に大きく影響していることが明らかになっています。

性的スキーマと否定的信念

• 幼少期や思春期の性教育の影響（例：「性は恥ずかしいもの」という刷り込み）
• 家庭や宗教による性に対する否定的態度
• 性的虐待・トラウマ体験の既往

性的パフォーマンスへのプレッシャー

• 「パートナーを満足させなければならない」という義務感
• セルフイメージ（体型・年齢・自己評価）の低下による自信喪失
• セックス時の「観察者視点」（自分を客観的に見てしまい快感に没入できない）

CBT（認知行動療法）の効果

最新のシステマティックレビュー（PMC9144766）によると、CBTはオーガズム障害の改善において有効な心理的介入法とされています。CBTを通じて：

• 性的自己効力感の向上
• 性的快感への許容度の増加
• 否定的信念の修正
• 性行為中のリラクゼーション促進

といった効果が見込めます。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス（MBCT）を取り入れることで、女性は「今、この瞬間」の身体感覚に意識を向けやすくなり、快感の高まりを受け入れる能力が向上すると報告されています。

身体的要因とホルモン・薬剤

オーガズムは神経系、血管系、ホルモン系が複雑に連動する現象です。

そのため、以下の身体的な問題や薬剤の影響がオーガズム障害の直接的な原因となることもあります。

内分泌・代謝異常

• 糖尿病：末梢神経障害による性感覚低下
• 甲状腺機能低下症：リビドー低下、気分障害との関連
• 更年期：エストロゲン低下による膣乾燥・性感覚鈍化

神経学的疾患

• 多発性硬化症、脊髄損傷などにより性感覚が伝達されにくくなる

薬剤の副作用

• SSRIやSNRIなどの抗うつ薬は、セロトニン濃度の上昇によってオーガズムを妨げることがある
• 抗精神病薬、抗高血圧薬の一部も性機能に影響

医薬品治療

• フリバンセリン（Addyi）：閉経前女性における性欲低下障害（HSDD）に対してFDA承認
• PDE5阻害薬（バイアグラ等）：血流改善による性的快感向上効果が一部で検討されている（オフラベル使用事例あり）

生活習慣・ライフイベント

性機能はライフスタイルとも密接に関連します。

以下の生活習慣要因がオーガズム障害の一因になることも珍しくありません：

• 慢性疲労／睡眠不足 → 性的エネルギーの低下
• 過度の飲酒・喫煙・薬物乱用 → 血流障害、ホルモンバランスの乱れ
• 運動不足 → 骨盤底筋の弱化
• 出産や閉経による体の変化 → 自己イメージの低下、膣の状態変化
• パートナーとの関係の質の変化（育児・介護・転職などによるストレス）

とくに環境の急激な変化（引っ越し、離婚、昇進、家族の喪失など）は、心理的・身体的両面に作用し、性欲やオーガズム達成に悪影響を及ぼすことがあります。

オーガズム障害の背景には、心理・行動・身体・生活のあらゆる層が絡んでいることがお分かりいただけたかと思います。

次章では、西洋医学の診断枠組みとは異なる視点から、中医学（漢方）ではオーガズム障害をどのように捉えてきたのか、また「気血水」「陰陽五行」や「土王説」の観点からこの問題にどのようなアプローチが可能なのかを詳しく解説していきます。

【中医学で読み解く】オーガズム障害の原因｜気血水と五臓の関係とは？

オーガズム障害は西洋医学的には「女性性機能障害」として診断されますが、中医学では「女性の心身の調和が崩れた結果として表れる症候群」と捉えます。

つまり、単なる「性の問題」ではなく、心・気・血・水・五臓六腑すべての調和の乱れが性の喜びの低下やオーガズムの障害に結びついているという見方です。

気血水の観点から見るオーガズム障害

気（き）の流れが滞る → 性的興奮の波が途中で止まる

「気滞（きたい）」とは、身体や心の中の「気（エネルギー）」の流れが滞った状態。

オーガズムに至るには、性的刺激により気血の流れが徐々に高まりピークに達する必要がありますが、気滞があるとその波が途中で止まり、快感が途中で消えてしまう・波が弱くなるという症状が出やすくなります。

▶ よくある原因：

• ストレス・怒り・抑圧された感情
• 過労による「気虚（ききょ）」
• 環境変化（引っ越し、職場ストレスなど）

血（けつ）の不足や滞り → 潤い不足・性感覚の鈍化

「血虚（けっきょ）」や「血瘀（けつお）」は、性器や骨盤周囲への血流不足・血行障害を意味します。

血が不足すると膣粘膜の潤いが減り、快感が得られにくくなる。

血の流れが悪いと、性感帯が鈍感になるという問題が起こります。

▶ よくある原因：

• 月経不順や月経過多後の血虚
• 冷え性（特に下半身）
• 出産後・更年期での血瘀傾向

水（すい）の代謝異常 → 膣乾燥・粘液分泌不足

中医学でいう「水」は体内のあらゆる液体を指します。

水のバランスが崩れると、膣や性器周囲の潤いが不足し、性交痛や性感低下につながることがよくあります。

▶ よくある原因：

• 加齢による「腎陰虚（じんいんきょ）」
• 長期ストレスによる津液不足
• 過度のダイエット

五臓（肝・心・脾・肺・腎）から読み解くオーガズム障害

肝（かん）— 情緒・気の流れを司る

• 肝の疏泄（そせつ）作用が低下 → 気滞血瘀 → 性的興奮が高まらない
• 怒りや抑圧された感情が原因の場合が多い
  ▶ 代表的な証型 → 肝気鬱結（かんきうっけつ）

心（しん）— 血脈を司り、精神と感情を調整

• 心血が不足 → 喜びや快感の感受性が低下
• 心神不寧（しんしんふねい） → 性行為時に集中できず興奮が途切れる
  ▶ 代表的な証型 → 心脾両虚（しんぴりょうきょ）

脾（ひ）— 消化・吸収・気血生成の源

• 脾虚 → 気血が十分に作れず、性的エネルギー低下
• 食事の乱れ・甘いもの過剰・過食・胃腸虚弱の方は要注意
  ▶ 代表的な証型 → 脾気虚（ひききょ）

肺（はい）— 気の宣発・全身の循環を助ける

• 肺気虚 → 全身への酸素と気の供給低下 → 性的感度低下
  ▶ 補助的な調整が必要なケースがある

腎（じん）— 生命エネルギー・性機能・潤いを司る

• 腎精不足 → 性欲低下・性感覚低下・オーガズム困難
• 加齢、出産、過労、慢性病後などで起こりやすい
  ▶ 代表的な証型 → 腎陽虚（じんようきょ）／腎陰虚（じんいんきょ）

土王説 × 腸活：脾胃とセロトニン 90％の関係

現代の腸活の知見と土王説（土＝脾胃中心の理論）は非常に深くリンクしています。

脾胃は「後天の本（あとてんのもと）」とされ、気血の源泉を作り出す消化吸収機能の要です。

さらに、セロトニンの約90％は腸で産生されていることが科学的に明らかになっており（PMC9144766 でも腸と性機能の関係性が示唆）、腸内環境が整うことで：

• 心の安定（セロトニン→前向きな気分）
• 血流改善（腸内短鎖脂肪酸による血管内皮機能改善）
• 性ホルモン代謝の調整（腸内βグルクロニダーゼの適正化）
• 性感度の向上（全身の炎症低下 → 神経伝達改善）

などのポジティブな効果が期待されます。

腸活はまさに「脾を健やかにすることで全身を調える」現代版・土王説的アプローチともいえるのです。

中医学の証型別「オーガズム障害」セルフチェックチャート

中医学の視点からオーガズム障害を分析することで、単なる「性の問題」にとどまらず、全身の気血水・五臓のバランスと深く関わる現象であることが見えてきます。

さらに近年注目されている「腸内環境」との関係も、土王説の理論と科学的知見が美しく一致しているのは非常に興味深い点です。

次章では、こうした理論をふまえて、現代の西洋医学的アプローチがどのようにオーガズム障害に取り組んでいるかを、最新エビデンスを交えて解説していきます。

西洋医学的アプローチと最新エビデンス｜知っておきたい治療トレンドと今後の展望

これまで見てきた通り、オーガズム障害は多因子性（マルチファクター）の障害であり、単一の治療法だけでは十分な効果を上げにくいとされています。

西洋医学では近年、心理的アプローチ（行動療法）・ホルモン療法・運動療法・医療デバイスの活用などを組み合わせた包括的治療戦略が主流になりつつあります。

特に、2022年のレビュー論文「Behavioral Therapies for Treating Female Sexual Dysfunctions」（PMC9144766）では、女性の性機能障害（FSD）全般に対して「行動療法＋身体介入」の組み合わせが有効であることが高く評価されており、今後の標準治療の方向性を示しています。

ここでは、オーガズム障害に特に効果が高いとされる西洋医学的アプローチを詳しく解説していきます。

行動療法（CBT／MBCT）の効果指標

行動療法（Behavioral Therapy）は、オーガズム障害における心理的障壁の除去・性感覚の再学習に非常に有効なアプローチです。

PMC9144766 のレビューでも、CBT（認知行動療法）とMBCT（マインドフルネス認知療法）は、FSDの改善率が約60〜80％に達すると報告されています。

CBTとMBCTはどちらも、うつ病や不安障害などの精神疾患の治療や再発予防に用いられる心理療法です。CBTは認知行動療法、MBCTはマインドフルネス認知療法の略です。両者の主な違いは、MBCTがCBTに加えてマインドフルネスの要素を取り入れている点です。

主な治療手法

• Sensate Focus（感覚集中法）
  → パートナーと非性的なタッチングから徐々に進めていき、性感覚への「没入」を促す。快感への罪悪感や不安を解消。
• Directed Masturbation（指導付き自己刺激法）
  → セルフプレジャーの技法を専門家のガイドのもと学び、自分の快感反応を高める。一次性オーガズム障害に特に有効。
• Cognitive Restructuring（認知の再構築）
  → 性に対する否定的な信念（例：「私は満足できない体質」「性は恥ずべきもの」）を科学的理解とポジティブな自己イメージに修正。

治療効果の指標

• FSFI（女性性機能指標）スコアで改善傾向
• オーガズム頻度・満足度の向上
• 性交時の不安・緊張の大幅な低下

▶ CBT/MBCT を取り入れることで、性機能障害全体の有病率が平均20〜30％低下するという報告もあります（PMC9144766）。

ホルモン補充・局所エストロゲン療法

閉経期女性の性機能低下とホルモンの関係

閉経を迎えるとエストロゲン濃度が低下し、次のような変化が生じます：

• 膣乾燥・菲薄化 → 潤滑不全・性交痛
• 骨盤底筋の緊張低下
• 性的感度の鈍化 → オーガズム困難

治療法

• 局所エストロゲンクリーム／膣座薬
  → 膣内エストロゲン受容体を活性化 → 潤滑改善・性感度向上。
• 全身ホルモン補充療法（HRT）
  → 全身的な更年期症状が強い場合はHRTも適応。ただし乳がんリスクや血栓症リスクには注意が必要。

エビデンス

• PMC9144766によれば、局所エストロゲン療法により膣の潤いと性感度が約60〜70％の症例で改善されており、閉経後のオーガズム障害には有効な選択肢とされています。

骨盤底筋トレーニング（PFMT）

骨盤底筋群は、膣周囲の血流や感覚に大きく関与しており、その筋力を強化することで：

• 性交時の感度が向上
• オーガズム時の筋収縮感が強まる
• 潤滑が促進される

PFMT の効果

2024年のメタ解析研究（Pelvic Floor Muscle Training Shows Promise in Improving Female Sexual Dysfunction）では：

• 骨盤底筋トレーニング後、FSFIオーガズムスコアが平均+1.2ポイント改善
• オーガズム頻度・強度・満足度が向上
• PFMTとCBTの併用が最も効果的という報告も存在

実践法

• Kegel運動（骨盤底筋の収縮と弛緩）を毎日3セット
• 理学療法士によるバイオフィードバックを用いたトレーニングの有用性も高い

医療デバイス・Gショット・レーザー治療

Gショット（膣ヒアルロン酸注入）

• Gスポット部位にヒアルロン酸を注入し、性感帯の物理的ボリュームを増加させる
• 結果として性感度向上・オーガズム頻度上昇が報告されている
• 治療後の持続期間は約6〜12カ月

CO₂レーザー治療（モナリザタッチ等）

• 膣粘膜にレーザー照射 → コラーゲン再生 → 潤い・弾力改善
• 一部症例では性感度向上効果も確認されている

クリトリスへのレーザー治療

• クリトリス血流を改善するレーザー照射技術が研究中
• 初期データではオーガズム時の快感強度が向上との報告あり（要さらなるエビデンス）

ここまでご覧いただいたように、西洋医学はエビデンスに基づいた多角的なアプローチを展開しています。

特に心理面の再教育（CBT）・骨盤底筋の強化・ホルモンバランス調整・医療デバイスの活用がオーガズム障害改善に大きな効果をもたらしています。

しかし、こうしたアプローチだけでは、心身全体のバランスや生活習慣の根本改善までは十分にカバーしきれないのも現実。

そこで次章では、漢方薬を用いた弁証論治とその代表的な処方例を詳しくご紹介します。

漢方ならではの柔軟で全人的なアプローチが、これまで難治とされてきたオーガズム障害にも新たな可能性をもたらしてくれるのです。

【漢方薬の選び方】弁証論治の基礎と代表処方を学ぶ｜中医学的アプローチとは？

オーガズム障害は、西洋医学的には「女性性機能障害」として診断されますが、漢方医学ではそれを「心身の気血水や五臓の調和が崩れた結果」と捉えます。

症状だけにとらわれず、その人の「証」（体質や状態）を見極め、体全体のバランスを整えることで結果的に性の喜びや快感を取り戻していくのが中医学の大きな特徴です。

漢方薬治療のメリット

• 心身の根本原因にアプローチ
• 女性ホルモンや自律神経の調整
• 腸内環境の改善による気血のめぐりの向上
• 他の更年期症状・PMS・冷え・疲労感などの併発症状も同時にケアできる

ここでは、臨床でよくみられる5つの主要な証型と、それに対応する代表的な漢方薬をご紹介します。

肝気鬱結＋ストレス型 → 加味逍遥散・抑肝散

主な特徴

• 気分の浮き沈みが激しい
• イライラしやすく、怒りっぽい
• 緊張しやすく、快感に身を委ねにくい
• 月経前に症状悪化しやすい（PMS傾向）

中医学的背景

肝は情緒のコントロールを司る臓器。ストレスが続くと肝の「疏泄（そせつ）」機能が低下し、気滞（きたい）という状態が起こります。

気が滞ると、オーガズムに必要な「気の流れの高まり」が途中で止まりやすくなります。

代表処方

• 加味逍遥散（かみしょうようさん）
  → 気の流れを整え、情緒を安定させる。女性ホルモンの乱れにも有効。
  PMS／更年期障害／オーガズム障害を併発している方におすすめ。
• 抑肝散（よくかんさん）
  → 興奮しやすい・不眠がちな方に適応。マインドフルネス療法との併用も良好な相乗効果あり。

血瘀（けつお）型 → 桂枝茯苓丸・桃核承気湯

主な特徴

• 冷え性、特に下半身の冷え
• 生理痛が強い、血塊が混じる
• 性交時に痛みや違和感がある
• 性感度が鈍く、快感の波が弱い

中医学的背景

血の巡りが悪い（血瘀）状態だと、骨盤周囲の血流も滞り、性器や性感帯が鈍感化します。

特に長年の冷えや過去の出産・手術歴が背景にあることが多いパターンです。

代表処方

• 桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）
  → 骨盤内の血流を改善し、性感度や膣の潤い改善にも寄与。慢性化した冷え・瘀血体質に最適。
• 桃核承気湯（とうかくじょうきとう）
  → より強い血瘀や頑固な月経痛がある場合に選択。やや体力のある方向け。

腎精不足型 → 六味地黄丸・参茸補血丸

主な特徴

• 性欲低下・快感の鈍化
• 疲れやすい・腰痛・耳鳴り
• 更年期後／出産後／過労が続いている方
• 眠りが浅い、腟の乾燥が気になる

中医学的背景

腎は性エネルギー（精）を貯蔵する臓器。加齢や過労・出産・慢性病後には腎精が不足し、性欲・性感が衰えやすくなります。

腎陰虚→乾燥感やホットフラッシュ、腎陽虚→冷えや無力感が強まります。

代表処方

• 六味地黄丸（ろくみじおうがん）
  → 腎陰虚に適応。潤い不足・ドライな性交痛・更年期のオーガズム障害に有用。
• 参茸補血丸（さんじょうほけつがん）
  → 性欲低下・疲労倦怠・精力減退の改善に。体力低下著明な方に推奨。

気血両虚型 → 当帰補血湯・十全大補湯

主な特徴

• 疲労感が強く、性に向かうエネルギーが湧かない
• めまい・貧血気味・顔色が悪い
• 生理周期が遅れがち
• 性交後にぐったり疲れる

中医学的背景

気血が不足すると、身体の「やる気エネルギー」自体が低下します。

性欲は「余剰エネルギー」で賄われるため、気血不足ではそもそも性的刺激に対する反応性が悪くなりがちです。

代表処方

• 当帰補血湯（とうきほけつとう）
  → 貧血ぎみ・血虚主体の気血両虚に。女性ホルモンの調整にも有効。
• 十全大補湯（じゅうぜんたいほとう）
  → 気虚＋血虚の重症例に使用。疲労感が強く、活力低下が目立つ場合に。

陰虚火旺型 → 知柏地黄丸・二至丸

主な特徴

• 性交時に熱感・灼熱感を感じやすい
• 寝汗・ほてりが強い
• 興奮しやすいがオーガズムに達しにくい
• 性欲はあるのに持続できない

中医学的背景

陰虚（いんきょ）は体液・潤いの不足を指し、そこから内熱（火旺）が生じると、気は上昇して不安定な状態になります。

興奮しても持続性に欠け、オーガズムに至る前に緊張や不快感が勝ってしまうケースが多いのが特徴です。

代表処方

• 知柏地黄丸（ちばくじおうがん）
  → 陰虚火旺に適応。性欲はあるがオーガズムが遠い方に非常に有用。
• 二至丸（にしがん）
  → 更年期や若年層の陰虚症状に幅広く対応。腟乾燥・性交痛の緩和にも効果的。

骨盤底筋を締める補腎薬との併用

近年注目されているのが、骨盤底筋トレーニング（PFMT）との併用です。

中医学的には、骨盤底筋の機能低下は腎陽虚・腎気不足に関連づけられています。

▶ 補腎薬（八味地黄丸、参茸補血丸など）＋PFMTを行うことで、オーガズム時の筋収縮感が明確に改善したという臨床報告もあります。

このように、漢方薬は証に応じて心身の調和を整える力を持っており、オーガズム障害の改善にも極めて有用な選択肢となります。

さらに中医学では「脾胃（消化器系）を整えて気血を養う」ことを非常に重視しており、それは現代の腸活の概念とも深くつながっています。

次章では、漢方的な視点をふまえて、腸活＆薬膳による食事戦略を詳しく解説していきます。

腸を整えることで、ホルモンバランスや性感度も自然に向上していくのです。

【腸活×薬膳】食事で体質改善！今日からできる腸内環境底上げ戦略

これまでの章で見てきたように、オーガズム障害は全身のバランスの乱れが根本にあることが多く、特に中医学では「脾（ひ）＝消化器系の健やかさ」が非常に重要と考えます。

現代科学の視点からも、腸内環境（マイクロバイオーム）と性ホルモン・自律神経・性感度は密接な関係にあることが明らかになっています（PMC9144766ほか）。

中医学の土王説でも「脾は後天の本、気血生化の源」とされ、腸の健康が気血の生成・循環に大きな影響を与えると考えられてきました。

つまり、腸を整えることが間接的に性の喜びを高める土台になるという点で、土王説と現代の腸活は見事に融合します。

ここでは、「気血を養い腸内環境を整える」薬膳的な食事戦略を詳しく解説していきます。

プレ／プロ／バイオジェニックスの使い分け

腸活のアプローチは、以下の3つの視点で進めると効果的です：

プレバイオティクス（Prebiotics）

善玉菌のエサとなる食物繊維・オリゴ糖類を摂取することで、腸内で短鎖脂肪酸（SCFA）が産生され、以下の効果が期待できます：

• 腸粘膜のバリア機能向上 → 炎症抑制
• ホルモン代謝の正常化
• 副交感神経優位に導き、リラックスした性的反応性が高まる

▶ 主な食材：
玉ねぎ、ニンニク、ゴボウ、バナナ、アスパラガス、大麦、ライ麦

プロバイオティクス（Probiotics）

善玉菌そのものを摂取することで、腸内細菌バランスを整える。

ストレスによる腸の影響を緩和し、気分安定にも寄与します（セロトニンの約90％は腸で作られる）。

▶ 主な食材：
発酵食品（味噌、ぬか漬け、納豆、ヨーグルト、キムチ、甘酒）

バイオジェニックス（Biogenics）

死菌・代謝産物などを通じて、腸内の免疫や代謝機能そのものに働きかけるアプローチ。

即効性が期待でき、慢性炎症状態の改善にも有用。

▶ 主な食材：
発酵大豆製品（納豆菌由来のポリグルタミン酸）、乳酸菌生成エキス、発酵黒にんにくエキスなど

発酵食品＆食物繊維で短鎖脂肪酸を増やす

短鎖脂肪酸（SCFA：酪酸・プロピオン酸・酢酸）は、腸内細菌が食物繊維を発酵することで生まれ、以下の効果をもたらします：

• 腸管のバリア強化 → リーキーガットの予防・改善
• 全身の炎症低下 → 性神経系の働き改善
• セロトニン産生の正常化 → 性欲・快感反応の向上

▶ 特におすすめの組み合わせ例：

薬膳食材 10 選

以下の食材は「気血水を補い、腸を整え、性の喜びを高める」薬膳的な視点からも非常におすすめです：

▶ 特に山芋＋黒ごま＋クコの実入り薬膳粥は、腎精補充＋血の巡り改善＋腸活の一石三鳥メニューとして「ほどよい堂」でも人気レシピになるでしょう。

「一物全体」「身土不二」＋ 1 口 30 回咀嚼

一物全体

「一物全体」とは、1つの食材を丸ごと食べることで、その食材が本来持つ気・血・水のエネルギーを最大限に取り入れるという考え方です。

▶ 例：
玄米 → ぬか・胚芽まで取り入れる
魚 → 頭・骨まで煮出して出汁を取る
野菜 → 皮ごと調理

身土不二

「身と土は二に非ず」。その土地・季節に採れるものを食べることで、自分の体内リズムと自然のリズムが調和し、消化吸収がスムーズに整います。

→ 四季の変化に合わせた旬の野菜や魚を意識して選びましょう。

1口30回咀嚼

最後に非常に重要なのが 咀嚼です。

1口あたり30回しっかり噛むことで：

• 消化酵素の分泌促進 → 腸内環境が整いやすくなる
• 自律神経が副交感神経優位になり、リラックスした性反応モードに入れる
• 食材の栄養素が最大限吸収され、気血水の補充効率が高まる

▶ 「1口30回咀嚼＋腸活メニュー」こそ、オーガズム障害改善の見えない土台づくりとも言えるのです。

腸は「第二の脳」とも呼ばれるほど、性機能にも大きな影響を及ぼします。

腸を整えることで、セロトニン・オキシトシン・ドーパミンなど快感や幸福感に関与するホルモンが正常に産生され、性の喜びを自然と高めていくことができます。

次章では、西洋医学・漢方薬・腸活を組み合わせた「トリプルメソッド」の実践フローを、段階的なステップ形式でわかりやすくご紹介していきます。

ぜひ、ここまでの知識をあなたのセルフケアに生かしていきましょう。

トリプルメソッド実践フロー【STEP 0-6】｜腸活×薬膳×漢方で体質改善する方法

ここまで、オーガズム障害の原因と多角的な改善アプローチについて詳しく見てきました。

ここからは、「何から始めればいいのか？」「どうやって順番に進めていけばいいのか？」という疑問に答えるべく、「ほどよい堂」式トリプルメソッド実践フローをご紹介します。

西洋医学・漢方薬・腸活という3つの柱を段階的に組み合わせていくことで、自然な形で性機能の回復を目指すことができます。

STEP 0：自己評価と現状把握（Start Here）

まずは、今の状態をしっかりと把握することが重要です。

以下のツールを活用しましょう：

• FSFI（女性性機能指標） → オーガズム領域を含む6項目（欲求、興奮、潤滑、オーガズム、満足度、痛み）を評価
• 中医学問診票（ほどよい堂オリジナル可） → 気血水・五臓の状態チェック
• 腸活セルフチェック → 便通、腹部膨満感、食欲の有無、肌状態などを確認

▶ まずは自分の体質・状態・課題を知ることが出発点です。

STEP 1：心理面のケア → CBT／MBCTの導入

心理的なハードルが強い場合は、まずここからスタートします。

以下の順番で進めるとスムーズです：

1. 性教育の正しい知識の学び直し → 性は自然な健康行為だと再認識
2. CBT／MBCTのワークブックやセッションを受ける → 認知の修正と快感への許容度アップ
3. Sensate Focus（感覚集中法）の実践 → 性的行為の際のプレッシャーを減らし、身体感覚に集中

▶ ここは一人では難しい場合、専門家のサポートを受けるのも非常に有効です。

STEP 2：漢方薬の導入と経過観察（4週間）

心理面のケアと並行して、体質に合った漢方薬を導入します。

ほどよい堂式おすすめプロセス：

• 初回は2週間分からスタート → 効果や体調の変化を細かくチェック
• 4週間をめどに見直し → 必要に応じて処方変更 or 併用

▶ よくあるパターン：

▶ 腸活との相乗効果を考慮し、この時期からプレ・プロ・バイオジェニックスも同時導入するのがポイント。

STEP 3：腸活スタート＆食事改善

腸活は全ステップの中でも「基盤づくり」として重要です。

下記のように段階的に取り入れていきます：

Week 1〜2：腸活準備期

• 食事に発酵食品＋食物繊維＋良質な脂質を意識的に取り入れる
• 「朝の白湯＋味噌汁」習慣をスタート
• 水分摂取（常温〜温かめ）を意識

Week 3〜4：腸活本格期

• 雑穀ご飯・もち麦の習慣化
• 発酵漬物・甘酒・納豆を毎日1品以上
• 1日1回は野菜スープまたは味噌汁を摂取
• 1口30回咀嚼を実践

▶ ここで腸内細菌叢の改善 → セロトニン代謝が整い始める目安が約2〜4週間です。

STEP 4：PFMT×呼吸法×マインドフルネス

骨盤底筋トレーニング（PFMT）は、オーガズムの質と満足度に直結します。

ほどよい堂式おすすめステップ：

• Week 1〜2：基本のKegel運動習得 → 10回×3セット／日
• Week 3以降：呼吸法と連動した深い骨盤底筋トレーニング
• 入浴時・就寝前にマインドフルネス呼吸法 → 性的感覚を高める基礎作り

▶ 骨盤底筋は腎気補充＋腸活による血流改善との相乗効果が大きいため、トリプルメソッドとの併用が特に有効。

STEP 5：医療デバイス／ホルモン補充の適応判断

自然療法で改善が不十分な場合や、閉経後・ホルモン急低下が明確な場合は、次の選択肢を検討します：

• Gショット（膣ヒアルロン酸注入） → 性感帯の物理的サポート
• CO₂レーザー治療 → 膣内コラーゲン再生 → 潤い・性感度UP
• 局所エストロゲン補充 → 膣粘膜の健康改善

▶ 漢方薬との併用でより高い効果が期待できます（例：桂枝茯苓丸＋局所エストロゲン補充）。

STEP 6：再評価 & プラン微調整

約8〜12週間経過後を目安に、以下を再評価：

• FSFIスコアの変化（オーガズムスコア含む）
• 性交時の快感・満足度の自己評価
• 中医学問診票 → 証の変化確認
• 腸活の習慣化状況と腸の状態

▶ 状況に応じて：

• 漢方薬の調整／追加
• 腸活メニューの微調整
• PFMT負荷量の増加
• 医療デバイス治療の導入判断

▶ 以後は1〜2カ月ごとにメンテナンス的な調整を続けていくと、再発予防と快感の質向上が目指せます。

このように、西洋医学・漢方薬・腸活を組み合わせたトリプルメソッドは、段階的に無理なく取り組めるのが大きな利点です。

何より、性の喜びは「心と身体の健康のバロメーター」でもあります。

焦らず、楽しみながら自分のペースで取り組んでいくことが最大のコツです。

次章では、実際のケーススタディ（症例紹介）をもとに、このトリプルメソッドがどのように効果を発揮しているのか、リアルな改善プロセスをご紹介していきます。

【成功事例で学ぶ】腸活・薬膳・漢方のケーススタディ集｜体質改善のリアルな実践法

ここでは、実際に「ほどよい堂」にご相談に来られた方や、一般的な臨床現場でもよく見られるオーガズム障害の代表的な3つのケースをご紹介します。

どのような背景があり、どのようなアプローチを行い、どんな変化が見られたのかーー具体的なストーリーを通じて、皆さまのセルフケアの参考にしていただければと思います。

一次性オーガズム未経験の 30 代女性

背景と主訴

• 32歳 女性、会社員
• パートナーとは5年交際・同棲中
• 性行為自体に嫌悪感はないが、オーガズムに一度も達したことがない
• 幼少期に厳格な家庭環境 → 性的話題はタブー
• セックス時に「うまく演じなければ」というプレッシャーが強い

アプローチ内容

• STEP 1：CBT導入
  → 認知再構築により「演じなければならない」「自分は性的に欠陥がある」という思い込みを修正
  → Sensate Focus をパートナーと一緒に実施
• STEP 2：加味逍遥散（肝気鬱結・ストレス緩和）を4週間服用開始
• STEP 3：腸活導入
  → 朝味噌汁＋雑穀米＋発酵漬物を習慣化
  → 1口30回咀嚼を意識
• STEP 4：マインドフルネス呼吸法を就寝前に実施

結果

• 2カ月後には「性行為中の不安感が大きく減少」
• パートナーとの会話が増え、「演じること」から「感じること」へ意識が移行
• 3カ月後、初めてセルフプレジャー時にオーガズムを経験
• 6カ月時点で性交時オーガズムも達成 → パートナーとともに喜びを共有

閉経後に性的満足が低下した 50 代女性

背景と主訴

• 53歳 女性、主婦
• 1年前に閉経 → 性交時に膣の乾燥と違和感、快感がほぼなくなった
• パートナーとは良好な関係、性欲は残っているが満足度が低下
• 全身の冷え・不眠・疲れやすさもあり

アプローチ内容

• STEP 2：漢方導入
  → 知柏地黄丸（腎陰虚＋内熱）＋当帰補血湯（血虚改善）併用
• STEP 3：腸活＋食事改善
  → 朝食に味噌汁＋黒ごま入り雑穀ご飯
  → ぬか漬けや発酵大豆食品の積極的摂取
• STEP 4：PFMT開始
  → 理学療法士指導のもと骨盤底筋トレーニング開始
• STEP 5：局所エストロゲン補充
  → 婦人科連携で膣内エストロゲン座薬導入

結果

• 1カ月後 → 潤滑改善、性交痛大幅軽減
• 2カ月後 → 快感が「じんわり戻ってきた」実感
• 4カ月後 → オーガズムの頻度は増加、満足度が以前の7割程度まで回復
• 「夫婦関係がさらに良好になった」との感想

ストレス＆性交痛を伴う 40 代ワーキングマザー

背景と主訴

• 41歳 女性、フルタイム勤務＋2児の母
• 出産後から性交時痛（膣口の灼熱感）＋オーガズム障害が顕著に
• 育児・仕事の両立で慢性的なストレス・疲労感・睡眠不足
• 性的活動自体が「億劫」「義務感」になっていた

アプローチ内容

• STEP 1（並行して）：MBCT的アプローチ → 性的感覚に意識的に注意を向ける練習を導入
• STEP 2：桂枝茯苓丸（血瘀改善）＋補中益気湯（脾気虚改善）を導入
• STEP 3：腸活強化
  → プロバイオティクス乳酸菌＋プレバイオティクス＋発酵食品導入
  → 昼食を温かいスープ中心に変更
  → 夕食後1口30回咀嚼の習慣化
• STEP 4：PFMT → 自宅でKegel運動＋呼吸法併用

結果

• 1カ月後 → 性交時痛が軽減、拒否感が減少
• 2カ月後 → 気血の巡りが改善し、疲労感が軽減
• 3カ月後 → セルフプレジャーで快感が戻り始め、夫との性交時も「以前よりずっと気持ちよさを感じられるように」
• 6カ月時点で「自分の体を肯定的に感じられるようになった」との声

まとめ

これらのケースからもわかるように、オーガズム障害の改善は「心・身体・生活習慣の総合ケア」がカギになります。

単一の治療に頼るのではなく、自分に合った漢方＋腸活＋心理／身体的アプローチを組み合わせ、段階的に改善プロセスを進めることが非常に重要です。

次章では、本記事のまとめとともに、「次の一歩」に踏み出すための実践的なヒントやチェックリストをご紹介します。

ここまで読み進めてくださった皆さまが、自分のリズムで少しずつ性の喜びを取り戻せることを心より応援しています。

CBTとMBCTはどちらも、うつ病や不安障害などの精神疾患の治療や再発予防に用いられる心理療法です。CBTは認知行動療法、MBCTはマインドフルネス認知療法の略です。両者の主な違いは、MBCTがCBTに加えてマインドフルネスの要素を取り入れている点です。

CBTとMBCTの療法はほどよい堂では行っておりません。専門家のもとで治療を行います。

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【完全ガイド】オーガズム障害×中医学的アプローチまとめと今すぐできる次の一歩

ここまで【オーガズム障害を克服する：西洋医学×漢方薬×腸活トリプルメソッド完全ガイド】をご覧いただき、ありがとうございました。

オーガズム障害という悩みは、決して珍しいものではありません。

日本人女性の約2割以上が何らかのオーガズム障害を経験していると言われています（国内外の報告による推定）。

しかし、こうした性の悩みは「誰にも言えない」「自分だけがおかしいのでは」と思い込みやすいため、どうしても一人で抱え込んでしまう方が多いのが現状です。

女性性機能は「未病」段階で対策を

中医学では、オーガズム障害はまさに「未病（みびょう）」の状態と捉えます。

病名がつくほどではなくても、心身の気血水の巡りや五臓六腑のバランスが崩れた兆しとしてとらえ、早めに整えていくことが最も重要です。

西洋医学的にも、オーガズム障害はホルモン・神経・血流・心理・生活習慣の複合的な影響を受けることが分かっており、「症状が出てから」ではなく「兆しの段階」からケアすることが理想的です。

受診・相談タイミングと専門医・漢方薬局の連携

以下のような方は、ぜひ早めに婦人科医・漢方薬局・性機能に理解のある医師やカウンセラーにご相談ください：

• オーガズムを経験したことがない、あるいは最近全く達していない
• 性交時に痛み・不快感・嫌悪感がある
• 性的行為自体に「義務感」や「自己否定感」を感じる
• 性の喜びや親密さを取り戻したいと願っている

パートナーと共有したいチェックリスト

パートナーとの関係性を深めるうえでも、「今の自分の状態」をパートナーと共有することはとても大切です。

次のチェックリストをぜひ一緒に見てみてください：

▶ 3つ以上該当する場合は、一度「整える」ケアを始めてみることを強くおすすめします。
▶ パートナーにもこのチェックリストを見せ、オープンなコミュニケーションのきっかけにしてみましょう。

小さな一歩からはじめよう

オーガズム障害は一朝一夕で完全に解決するものではありません。

だからこそ、焦らず「今日できる小さな一歩」から始めることが大切です。

▶ まずは：

• 朝食に味噌汁＋雑穀米を取り入れる
• 1口30回しっかり噛んで食事する
• 今日から骨盤底筋のKegel運動を始める
• セルフプレジャーの練習を少しだけしてみる
• 加味逍遥散や桂枝茯苓丸など、自分の証に合う漢方薬の相談をしてみる
• 自分の性の悩みについて、信頼できる人に一言だけ話してみる

▶ 「自分の体に優しく意識を向けてあげる」ことが、すべての出発点です。

最後に：あなたは一人ではありません

性の喜びや満足感は、人生に彩りと活力を与えてくれる大切な要素です。

もし今、オーガズム障害という悩みを抱えているとしても、それはあなたが未熟だからでも、女性らしくないからでも、間違っているからでもありません。

むしろ、心身が「もっと整えてほしい」「もっと自分に優しくしてほしい」というサインを出しているのです。

そのサインを受け止めて、「今できる小さな一歩」を踏み出す勇気を持ってみてください。

ほどよい堂では、漢方薬・腸活・食事指導までトータルにサポートしています。

ご希望の方は、ぜひ 「無料オンライン相談フォーム」 よりお気軽にご相談ください。

あなたが自分らしい性の喜びと心地よさを取り戻せる日を、心から応援しています。

参考文献・外部リンク集

この記事は、国内外の最新の医学論文・中医学の理論・実際の臨床経験に基づいて執筆しています。

より詳しい情報を知りたい方は、以下の文献やサイトをご参照ください。

性機能障害や腸活に対する正しい理解と知識を深めるためにも、信頼できる情報源にアクセスすることがとても大切です。

海外論文・レビュー

1. Behavioral Therapies for Treating Female Sexual Dysfunctions
   PMC9144766
   https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9144766/
   → CBT・マインドフルネスを中心とした心理的アプローチの有効性について詳しいレビュー。
2. Pelvic Floor Muscle Training Shows Promise in Improving Female Sexual Dysfunction
   → 骨盤底筋トレーニングと性機能改善の関連性を示す最新のメタ解析結果。
3. Brotto LA, Basson R. Group Mindfulness-Based Therapy Significantly Improves Female Sexual Desire.
   J Sex Med. 2015;12(7):1668-1678.
   → マインドフルネスが女性の性的欲求・性感覚の向上に寄与することを示した研究。

中医学・漢方医学関連文献

4. 日本東洋医学会「更年期障害治療ガイドライン」
   → 加味逍遥散・桂枝茯苓丸・知柏地黄丸などの更年期障害・性機能障害に対する漢方薬のエビデンスを解説。
5. 『中医婦科学』人民衛生出版社
   → 女性性機能障害に対する中医学的な診断分類と弁証論治の基本テキスト。
6. 『中医臨床のための方剤学』燎原書店
   → 主要な方剤（桂枝茯苓丸・六味地黄丸・当帰補血湯など）の詳しい解説。

腸活・腸内環境と性機能の関連文献

7. Mayer EA, Tillisch K, Gupta A. Gut/brain axis and the microbiota.
   J Clin Invest. 2015;125(3):926–938.
   → 腸脳相関と腸内細菌叢の影響についての総説。
8. Cryan JF et al. The Microbiota-Gut-Brain Axis.
   Physiol Rev. 2019;99(4):1877-2013.
   → 腸活が神経伝達物質（セロトニン・ドーパミン）と性機能に影響を与えるメカニズムの解説。

国内サイト・一般向け参考情報

9. 日本性科学会 公式サイト
   → 日本国内における女性性機能障害の最新動向や学術情報。
   https://www.jssm.jp/
10. ほどよい堂 漢方相談・腸活サポートページ
    → 「漢方×薬膳×腸活」を融合したトリプルメソッド相談サービス。
    [※貴店の公式サイトURLをここに記載]

最後に

性機能障害、特に女性のオーガズム障害はまだまだ情報が少なく誤解も多い領域です。

この記事をきっかけに、少しでも多くの女性が「性の喜びは自然な健康の一部」であるという意識を持ち、安心して必要なケアに踏み出していただければ幸いです。

さらに詳しい個別のご相談が必要な方は、ぜひ「ほどよい堂」の無料オンライン相談をご活用ください。

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営業時間：10:00～18:00（月曜日定休、火曜日は不定休）
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著者プロフィール

河邊甲介 （薬剤師）

KOSUKE KAWABE

▷有資格

• 薬剤師
• 中医薬膳師：本草薬膳学院（学長：辰巳洋）にて資格取得
• 薬膳素材専門士：本草薬膳学院（学長：辰巳洋）にて資格取得
• ペットフーディスト

▷経歴

• 福岡大学薬学部卒
• 総合病院薬剤部・調剤薬局にて勤務
• 2024年1月より宮崎県川南町（峠の里）にて漢方×薬膳×腸活のお店「ほどよい堂」を開局

身体とこころの安心をお届けします

薬剤師であり、漢方×薬膳×腸活の専門家として、「ほどよい堂」を運営しています。
中医学的体質診断を基に、個別に最適な健康アドバイスを提供し、無料相談も実施中。
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