後鼻漏を漢方で改善へ導く|鼻水が喉に落ちる原因・治し方・腸活まで薬剤師が解説
目次
後鼻漏(こうびろう)を漢方と腸活で整えるには?
鼻・のど・胃腸をつなげて考える最新養生ガイド
鼻水がのどに落ちる、咳払いが増える、朝のどに痰がからむ。
そんな後鼻漏は、鼻だけの問題ではなく、アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・乾燥・逆流・体質の偏りが重なって起こりやすい症状です。
ほどよい堂では、現代医学の基本ケアを大切にしながら、中医学の「気・血・津液(しんえき=うるおい)」や「脾=土(消化吸収)」の視点を重ねて、無理のない体質ケアをご提案しています。

この記事でわかること
- 後鼻漏が起こりやすい原因と、病院受診を考えたいサイン
- 漢方でみる後鼻漏の4タイプと、体質に合わせた整え方
- 「脾=土」を立て直す腸活・食養生・生活習慣のコツ
- 相談前に確認したいセルフチェックと、ほどよい堂の活用方法
後鼻漏とは?鼻だけでなく「炎症・乾燥・巡り」をみるのがポイント
後鼻漏とは、鼻水がのどへ流れ込み、不快感・異物感・咳払い・痰がらみなどを起こす状態です。健康な人でも鼻水は少しずつのどへ流れていますが、量が増えたり、粘りが強くなったり、のどが敏感になったりすると「つらい症状」として自覚しやすくなります。
後鼻漏は「鼻水が多いから起こる」だけではありません。
アレルギー、慢性副鼻腔炎、乾燥、逆流、口呼吸、のどの知覚過敏などが重なって、つらさが強くなることがあります。
こんな症状があると要注意
- 鼻水がのどへ落ちる感じが続く
- 朝に痰がからみやすい
- 咳払い・空咳が増える
- 声がれ、のどのヒリつきがある
- 寝ているときに口が乾く
- 鼻づまりやにおいのわかりにくさがある
受診を考えたいサイン
- 黄色〜緑色の鼻水が続く
- 顔面痛・頭重感・発熱がある
- 嗅覚低下が続く
- 片側だけ強くつまる、血が混じる
- 8週間以上咳が続く
- 睡眠の質が落ちて日常生活に影響している
後鼻漏を起こしやすい主な原因
| 原因 | 特徴 |
|---|---|
| アレルギー性鼻炎 | くしゃみ、透明な鼻水、鼻づまり、目のかゆみを伴いやすいタイプです。花粉やハウスダストの影響で悪化しやすくなります。 |
| 慢性副鼻腔炎 | 黄色く粘る鼻水、においの低下、頭重感を伴いやすく、後鼻漏の原因になりやすい状態です。 |
| 乾燥・口呼吸 | のどの粘膜が乾くことで、実際の鼻水量以上に不快感を強く感じやすくなります。 |
| 逆流傾向 | 胃酸や胃内容物の逆流がのどを刺激し、違和感や咳払いが増えやすくなります。 |
| 体質的な痰湿 | 中医学では、水分代謝の偏りで「痰湿(たんしつ=余分な湿とねばり)」が生じ、鼻やのどに停滞すると考えます。 |

中医学では、気・血・津液のバランスの乱れが、鼻やのどの不快感につながると考えます。
現代医学での基本ケアと、漢方を重ねる意味
後鼻漏があるとき、まず大切なのは原因に合った基本ケアです。たとえば、アレルギー性鼻炎では点鼻薬や抗アレルギー治療、慢性副鼻腔炎では耳鼻科での評価、鼻洗浄、炎症コントロールが役立つことがあります。
そのうえで漢方は、「なぜ繰り返しやすいのか」「どの体質で悪化しやすいのか」を見立てて、全身の土台から整える発想が得意です。ほどよい堂では、鼻だけでなく、胃腸・睡眠・冷え・巡り・食習慣まで一緒に確認しながらご提案しています。
西洋医学で炎症を抑えることと、漢方で体質を整えることは対立ではありません。
「標(今つらい症状)」と「本(繰り返しやすい土台)」の両方をみることが、続けやすいケアにつながります。
漢方でみる後鼻漏の4タイプ
1. 寒痰タイプ|さらさら鼻水・冷えで悪化しやすい
寒痰(かんたん)=冷えを伴う水っぽい痰タイプです。
透明でさらさらした鼻水、冷えると悪化、くしゃみが多い、温かい飲み物で少し楽になる、という傾向がみられます。
- 背景:肺や脾の働きが弱り、水分代謝が滞りやすい
- 治則:体を冷やしすぎず、余分な水をさばく
- 代表的な方剤例:小青竜湯(水様性鼻汁に用いることがある方剤)
2. 痰熱タイプ|黄色く粘る鼻水・こもった熱が強い
痰熱(たんねつ)=熱を帯びた粘い痰タイプです。
黄色い鼻水、鼻づまり、においがわかりにくい、頭が重い、口の中がねばつく、といった特徴がみられます。
- 背景:副鼻腔の炎症や、こもった熱によって鼻汁が濃くなりやすい
- 治則:熱をさまし、粘りをほどいて流れを良くする
- 代表的な方剤例:辛夷清肺湯(鼻の熱感や鼻づまりに用いることがある方剤)、荊芥連翹湯(炎症傾向を伴う体質に用いることがある方剤)
3. 肺陰虚タイプ|乾燥・へばりつく感じ・のどの刺激感
肺陰虚(はいんきょ)=うるおい不足タイプです。
鼻水の量は多くないのに、のどにへばりつく感じ、声がれ、ヒリつき、空咳、乾燥感が出やすくなります。
- 背景:乾燥、加齢、夜更かし、ストレス、長引く炎症で粘膜のうるおいが不足しやすい
- 治則:うるおいを補い、粘膜を守る
- 代表的な方剤例:麦門冬湯(乾いた咳やのどの乾燥感に用いることがある方剤)
4. 脾虚湿盛タイプ|胃腸の弱りから痰が増えやすい
脾虚湿盛(ひきょしつせい)=胃腸が弱って水はけが悪いタイプです。
胃もたれ、食後の眠気、むくみ、疲れやすさ、甘い物や脂っこい物で悪化しやすい、という方にみられます。
- 背景:脾=土(消化吸収)の働きが弱ると、余分な水が「痰湿」となって上にあふれやすい
- 治則:脾を立て直し、湿をさばく
- 代表的な方剤例:六君子湯(胃腸虚弱に用いることがある方剤)、二陳湯(痰湿が強い体質に用いることがある方剤)

ほどよい堂が大切にする「鼻とのどを守る腸活」
後鼻漏をくり返す方の中には、胃腸の疲れ、甘い物・冷たい物のとりすぎ、食物繊維不足、早食い、睡眠不足が重なっていることがあります。中医学では「脾=土」が弱ると、全身の気血水の巡りが乱れやすくなると考えます。
現代栄養学でも、腸内環境や粘膜バリアの乱れは、全身のコンディションに影響しやすいと考えられています。だからこそ、鼻の悩みでも「腸を整える」視点が大切です。
| 整えたい軸 | 実践のヒント |
|---|---|
| プロバイオティクス | 味噌、ぬか漬け、発酵食品を少しずつ日常に取り入れる |
| プレバイオティクス | きのこ、海藻、豆、野菜、発酵性食物繊維を増やす |
| バイオジェニックス | 発酵の恵みを“菌そのもの”だけでなく“菌がつくる有用成分”まで含めて考える |
| リーキーガット対策 | 暴飲暴食、睡眠不足、甘い飲み物の習慣を見直し、粘膜バリアを守る |

今日からできる後鼻漏の養生法
食事で整える
- 味噌汁や野菜スープを毎日の定番にする
- 海藻・きのこ・豆を少しずつ増やす
- 冷たい飲み物や甘い飲み物は頻度を下げる
- よく噛むことで消化のスイッチを入れる
- 夜遅い食事・食べすぎは控えめにする
生活で整える
- 部屋の乾燥対策をする
- 鼻うがい・保湿ケアを無理なく取り入れる
- 口呼吸を見直し、鼻で呼吸しやすい環境をつくる
- 食後すぐ横にならない
- 睡眠不足とストレスの蓄積を減らす
3日で「のどの違和感が少し軽い」と感じる方もいれば、3週間で生活習慣が整い、3ヶ月で体質の土台が変わっていくケースもあります。
焦らず、鼻・のど・胃腸を一緒に整えていく視点が大切です。
「自分はどのタイプか知りたい」という方へ
後鼻漏は、同じように見えても体質や背景がそれぞれ違います。
ほどよい堂では、鼻の症状だけでなく、冷え・疲れやすさ・胃腸・睡眠・食習慣・ストレスまで確認しながら、今の体質に合わせてご相談をお受けしています。
※症状が長引く場合や強い炎症が疑われる場合は、耳鼻科での評価とあわせてご相談ください。
後鼻漏の体質ケアに役立つ関連ページ
よくあるご質問
後鼻漏は市販薬だけで様子を見ても大丈夫ですか?
軽い鼻炎由来なら一時的に楽になることはありますが、黄色い鼻水、顔面痛、嗅覚低下、長引く咳がある場合は耳鼻科での評価が安心です。漢方は、その後に体質面のサポートとして重ねやすい選択肢です。
後鼻漏と胃腸は本当に関係ありますか?
中医学では、脾=土(消化吸収)の弱りが痰湿を生み、鼻やのどに不快感として現れやすいと考えます。現代的にも、食習慣・腸内環境・粘膜バリアの乱れは体調全体に影響しやすいため、胃腸ケアは土台づくりとしておすすめしやすい視点です。
相談前にしておくとよいことはありますか?
鼻水の色、出やすい時間帯、のどの乾き、胃もたれ、冷え、睡眠の質、甘い物の頻度などをメモしておくと、体質の見立てがしやすくなります。セルフチェックページもあわせて活用すると整理しやすくなります。
つらい後鼻漏を、鼻だけで終わらせないために
何度もくり返す後鼻漏は、炎症・うるおい不足・水分代謝・胃腸の弱りなど、いくつものサインが重なっていることがあります。
「禁止」ではなく、今の体質に合った一歩から。ほどよい堂が、漢方・薬膳・腸活の視点で一緒に整理します。
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
ほどよい堂の情報を見る クリックで開閉
迷ったままにしない。まずは「無料漢方相談」で、体質を整理しませんか?
薬剤師/中医薬膳師が、あなたの状態を“体質の言葉”で分かりやすく整理。 目的やライフスタイルに合わせて、薬膳素材・漢方茶(ブレンド)を丁寧に組み立て、整える一歩をお届けします。
人気健康誌 Tarzan(ターザン) にも紹介(2025年2月発売)|特集「漢方で不調を整える」
「自分の場合はどう整える?」が気になる方へ。
ほどよい堂では、体質(気・血・津液/陰陽・寒熱など)の整理と、食事・生活の整え方をセットでご提案しています。
免責事項 クリックで開閉
本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
- 体質・状態・既往歴により、最適な対処は異なります。
- 妊娠中・授乳中・服薬中・通院中の方は、自己判断での実施を避け、必ず確認してください。
- 記事内容は、予告なく更新・変更する場合があります。
お気軽にお問い合わせください。0983-32-7933受付時間 10:00-18:00 [ 月曜定休・火曜不定休 ]
お問い合わせ
「合コンカラオケで緊張して声が出ない…」そんな時に試したい簡単リラックス法&漢方的アプローチ【合コン漢方】
カテゴリー

デート前の口臭対策に!中医学のプロが教える漢方×食養生で爽やかな息をキープする秘訣【恋愛漢方】
カテゴリー

【朝と夜で違う薬膳の力】生活リズムを整える食事法|東洋医学に基づく体調サポートレシピ
カテゴリー

漢方薬の副作用と長期服用のリスクを専門家が解説!安全に使うための基本ルール
カテゴリー

恋愛のチャンスを逃さない!デート前の脇汗・手汗を抑える中医学的アプローチとおすすめ漢方薬【デート漢方】
カテゴリー

【農業漢方で健康管理】気候変動や長時間労働に負けない体をつくる漢方メンテナンス術
カテゴリー

打撲・捻挫・骨折による瘀血(おけつ)とは?外傷後の末梢循環不全を改善する漢方的アプローチと回復のコツ【ケガ漢方】
カテゴリー

「デート前に顔がパンパン…」「顔がむくんでメイクがのらない…」を即効で解消!中医学に基づく漢方でむくみをリセットする方法【デート漢方】
カテゴリー

乗り物酔いの漢方対策|車酔い・船酔い・飛行機酔いの予防法と体質別ケアを薬剤師が解説
カテゴリー










