災害ストレスと自律神経の乱れ|避難生活の不調を“立て直す順番”
災害や避難生活では、体だけでなく心も緊張状態が続きます。
その結果、増えやすいのが 自律神経の乱れ です。
「自律神経」は目に見えませんが、乱れてくると
- 寝つけない/眠りが浅い
- 胃腸が不安定(便秘・下痢)
- 動悸・息苦しさ
- だるさ・やる気が出ない
- イライラ・不安が強い
といった形で、体調全体に影響が広がります。
この記事では、災害ストレスで自律神経が乱れたときに
何から整えると回復しやすいか を、わかりやすくまとめました。
目次
災害ストレスが自律神経を乱す理由

自律神経は、
体のオン(交感神経)とオフ(副交感神経)の切り替えを担う仕組みです。
災害時は、環境が大きく変わり
「体が常に警戒モード」になりやすいのが特徴です。
✅交感神経が上がりやすい要因
- 余震や危険への警戒
- 睡眠不足
- 寒さ/暑さ
- 食事の乱れ(血糖の上下)
- トイレ・衛生の不安
- 情報過多(ニュース・SNS)
交感神経優位が続くと、
体は休めない状態になり、回復モード(副交感神経)が働きにくくなります。
その結果、最初に崩れやすいのが
睡眠と胃腸(脾=土) です。
自律神経が乱れると起きやすい症状(チェック)

当てはまる項目が多いほど、
今は「回復モード不足」になっている可能性があります。
- 眠れない/眠りが浅い
- 食欲が落ちる、胃が重い
- 便秘または下痢になりやすい
- 呼吸が浅い、胸がつかえる
- 動悸、息苦しさ
- 肩や首がガチガチ
- 気持ちが落ち着かない
- ちょっとしたことでイライラする
- 頭がぼーっとする
- 体がだるいのに休まらない
立て直しの順番|まずは「3つの柱」から

ほどよい堂の養生の軸は
①栄養 ②循環 ③吸収(腸活) の3本柱です。
自律神経の乱れも、ここを整えるとスムーズです。
- 栄養:細胞は食べたものでしか作られない
- 循環:血が巡ると回復力が届く
- 吸収(腸活):食べても吸収できなければ意味が薄い
そして時間軸は
- 3日で体感の変化
- 3週間で習慣の変化
- 3ヶ月で体質の土台
この流れで整えていきます。
今日からできる自律神経ケア7つ(避難生活でもOK)

ここからは、避難生活でも実践しやすいケアを
効きやすい順にまとめます。
全部できなくてOK。
まずは 1つだけで大丈夫です。
① 呼吸(吐く時間を長くする)

自律神経を整える最短ルートは 呼吸 です。
吐く時間を長くすると、副交感神経(回復モード)が働きやすくなります。
✅1分呼吸
- 鼻から吸う:3秒
- 口から吐く:6秒
- これを10回
② 光・音・冷えを減らす(環境調整)
災害時の不調は「環境ストレス」が大きいので、
環境を整えると回復が一気に進むことがあります。
- アイマスク/耳栓
- ブランケット
- 首・お腹・足を温める(冷え対策)
③ 血糖の乱れを減らす(食べ方)
災害時は食事が偏りやすく、
血糖値が乱れると「イライラ」「不安」「眠れない」が強くなりやすいです。
✅コツ
- いきなり甘い物だけを入れない
- できれば汁物を最初に
- よく噛む(1口30回が目安)
④ 胃腸(脾=土)を守る“温かい一杯”
中医学では胃腸は 脾=土(消化吸収の中心)。
土が整うと、気血水の巡りが整いやすくなります。
避難生活では、まずはこれが最強の一手です。
- 味噌汁
- スープ
- 白湯
- 温かいお茶
冷たい飲み物は、できる範囲で控えると胃腸が落ち着きやすくなります。
⑤ 体を動かす(巡りを作る)
動けない時間が続くと、巡りが落ちて回復しにくくなります。
「運動」ではなく 回復のための循環づくり と考えると続けやすいです。
- 足首回し(左右10回)
- かかと上げ(10回×2)
- ふくらはぎを揉む
- 肩を回す
⑥ 情報を減らす(刺激を減らす)
災害時は情報が必要ですが、見続けるほど神経が疲れます。
自律神経を落とすには 刺激を減らす時間 が必要です。
- ニュース・SNSを見る時間を決める
- 寝る前は見ない
- “今できることだけ”に意識を戻す
⑦ “人とのつながり”を作る(安心の回路)
心理的ストレスは、自律神経に強く影響します。
ほんの短い会話でも、安心感が回復力になります。
- 家族と声をかけ合う
- 近くの人と軽く挨拶する
- ひとりで抱え込まない
中医学でみる「災害ストレス」のタイプ(気滞・気虚・心脾)

同じストレスでも、出方には個人差があります。
中医学では「タイプ」で見立てると、整え方が明確になります。
✅タイプ別の目安
| タイプ(証) | かんたん説明 | こんなサイン | 初手の養生 |
|---|---|---|---|
| 気滞(きたい) | 巡りが詰まるタイプ | 胸のつかえ・ため息・イライラ | 呼吸・温め・刺激を減らす |
| 気虚(ききょ) | エネルギー不足タイプ | だるい・動けない・回復しない | 汁物・少量頻回・休養設計 |
| 心脾両虚(しんぴりょうきょ) | 不安+胃腸弱りタイプ | 眠れない・食欲低下・落ち込み | 胃腸を守る、温かい食事 |
※「心脾両虚」は、避難生活で起こりやすい代表パターンです。睡眠と胃腸を守ると、回復しやすくなります。
まとめ:自律神経は“立て直せる”|備えが安心になる

災害ストレスによる自律神経の乱れは、
「弱さ」ではなく 体が危機に対応しているサイン でもあります。
大切なのは、回復モードを作ること。
- 吐く呼吸で神経を落とす
- 冷えと刺激を減らす
- 胃腸(脾=土)を守る
- 巡りを少し作る
- 情報を減らし、人とつながる
そして不安が強いほど、
“備えがある安心感” は心身の支えになります。


