八綱弁証でタイプ判定|「陰陽」を決定する完全ガイド【宮崎県川南町/漢方薬局ほどよい堂】

夜の冷えや日中ののぼせ、心身のバランスの乱れをどう整えるか――中医学では「陰陽」の偏りを見極めることが健康づくりの第一歩とされています。

本記事では八綱弁証を用いたタイプ判定から、日常に活かせる食養生・漢方アプローチまでを分かりやすく解説します。

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目次

第1章|はじめに—八綱弁証のゴールは「陰陽の決定」

八綱弁証(はっこうべんしょう)は、中医学の基本的な診断フレームワークです。

四つの軸—表裏(ひょうり)、寒熱(かんねつ)、虚実(きょじつ)、陰陽(いんよう)—を用いて、症状の全体像を整理し、最終的に「陰」か「陽」かを決定します。

この「陰陽決定」こそが、漢方薬や養生法を選ぶためのゴール地点であり、最も重要なステップなのです。

本記事の狙いと読み方(初心者〜実務家まで)

  • 初心者向け:自分の不調を「陰」か「陽」で言語化できるようになる
  • 学習者向け:四診(問診・望診・聞診・切診)での観点を整理できる
  • 実務家向け:症例ごとの陰陽決定フローを振り返り、誤判定を減らす

八綱(表裏・寒熱・虚実・陰陽)と“統括綱”としての陰陽

八綱は以下の4組で構成されます。

八綱分類具体的特徴陰陽への結びつき
表・裏病位(体表か臓腑か)陰陽を決める補助因子
寒・熱冷え・温感・舌苔の色など陰=寒/陽=熱
虚・実体力や抵抗力の有無陰=虚証/陽=実証
陰・陽全体の統括・最終判断最後に決定するゴール

つまり、表裏・寒熱・虚実は「素材」であり、これらを統合して陰陽という「最終判定」に至ります。

検索意図の確認—「いまの不調を陰陽で言語化する」価値

なぜ「陰陽を決定する」ことが重要なのでしょうか?

  • 自己理解:不眠、冷え、便秘、むくみ…これらを「陰証」か「陽証」と言語化することで原因の方向性が見える
  • セルフケア:食事・睡眠・腸活などの日常養生が選びやすくなる
  • 相談準備:薬局・医療機関での漢方相談がスムーズになる

第2章|陰陽とは何か—定義・法則・臨床的な意味

八綱弁証のゴールである「陰陽の決定」を理解するためには、まず陰陽そのものを正しく捉える必要があります。

陰陽は単なる「冷え性=陰」「暑がり=陽」といった表面的な分類ではなく、自然界から人体に至るまでのあらゆる現象を整理する基準です。

陰陽の四大法則(対立・依存・消長・転化)

中医学では陰陽の関係を4つの法則で説明します。

法則内容臨床での例
対立陰と陽は相反する性質を持つ冷え(陰) vs 熱感(陽)
依存陰と陽は互いに存在を支え合う体液(陰)があってこそ体温維持(陽)が可能
消長時間や環境で陰陽は増減する昼は陽が盛ん/夜は陰が盛ん
転化過剰になると逆に変化する強い熱(陽)→汗が枯れて体液不足(陰虚)

つまり陰陽は固定的なレッテルではなく、相対的で変動するものだと理解することが大切です。

陰陽と気血水の接続(陰=形質/滋潤、陽=機能/温煦)

八綱を理解するとき、多くの人がつまずくのが「気血水」との関係です。

簡単に整理すると以下の通りです。

陰陽気血水との対応特徴
血・津液(水)に対応形・物質・冷・静を保つ
気に対応機能・熱・動・温める力

例えば「陰虚」とは、血や水が不足して体を潤す力が足りない状態。

結果として「のぼせ・ほてり・寝汗」といった“仮の陽”が表に出てきます。

逆に「陽虚」は気の働きが不足し、「冷え・疲労・水分代謝不良」などが起こります。

陰陽と五行・土王説(脾=消化器を中心に据える理由)

さらに陰陽を深めるには「五行」と「土王説」とのつながりを意識することが重要です。

  • 五行:木・火・土・金・水で臓腑を対応させる理論
  • 土王説:その中心は「脾(土)」であり、飲食物を消化・吸収して気血水を生み出す源

ここから導かれるポイントは、

  • 脾(消化器系)が陰陽バランスの要
  • 腸活(プロバイオティクス・プレバイオティクス・バイオジェニックス)は現代の“補脾”アプローチ

つまり「腸を整えること」は、古典の土王説と現代の腸活が合流する部分であり、陰陽の乱れを根本から正すための実践的な手段なのです。


第3章|八綱弁証の全体像—陰陽を最後に“確定”する手順

八綱弁証は「体質や症状を四つの軸で整理し、最終的に陰陽に収斂させる」診断法です。

中医学の世界では、症状の断片を集めていくジグソーパズルのような役割を果たします。

表裏・寒熱・虚実→陰陽の関係図と優先度

八綱の中で「陰陽」は最終的な結論です。

他の三綱(表裏・寒熱・虚実)は、その判断のための「材料」になります。

八綱の分類診断で見るポイント陰陽との関係
表裏病気の場所(体表 or 臓腑)陰陽決定の補助因子
寒熱温感、口渇、汗、舌苔陰=寒、陽=熱
虚実体力・抵抗力、邪気の強さ陰=虚証、陽=実証
陰陽全体の統括・最終判断最後にゴールとして決定

つまり、表裏・寒熱・虚実を順に整理し、陰陽という“ラベル”を貼るのが八綱弁証の基本的な流れです。

臨床フローの俯瞰(主訴→四診→一次判定→二次検算→陰陽確定)

実際の診断では、次のようなステップを踏みます。

  1. 主訴を聞く(例:不眠、冷え、胃もたれ、便秘など)
  2. 四診でデータ収集(問診・望診・聞診・切診)
  3. 一次判定:寒熱・虚実・表裏を仮決定
  4. 二次検算:矛盾や錯雑を整理(例:寒熱錯雑・虚実錯雑)
  5. 陰陽の最終確定:陰証か陽証かを決める

この流れは「地図で目的地を決める」作業に似ています。

途中の表裏・寒熱・虚実はルート上の分岐であり、陰陽というゴールに到達するための道標です。

判定の粒度—「証」レベルと「体質」レベルの違い

八綱弁証では、判定の対象を二つのレベルで考えます。

判定レベル内容
証レベルいま目の前で起きている病態風邪の発熱(陽証)/下痢の冷え(陰証)
体質レベル本来のベース体質冷えやすい体質(陰)/熱がこもりやすい体質(陽)

臨床では「本体(体質)」と「標(目先の病態)」が必ずしも一致しないことがあります。

例)陰証体質の人が、夏に熱中症(陽証)になるケース

したがって、八綱弁証の判定は“二層構造”で行う必要があります。

第4章|四診で“陰陽の素材”を集める—問・望・聞・切

八綱弁証の中で「陰陽を決定する」ためには、まず症状や体のサインを集めなければなりません。

その手段が四診(ししん)=問診・望診・聞診・切診です。

これは中医学独特の観察方法であり、現代医学でいう「問診・検査・身体診察」に相当します。

問診の要点(温冷感・口渇・食欲・睡眠・便尿・月経/性・情志)

問診は患者さんの主観的な訴えを聞き取る作業です。

陰陽判定に直結するキーワードは以下です。

問診ポイント陰証を示すサイン陽証を示すサイン
温冷感手足が冷える/寒がり体が熱い/暑がり/発熱
口渇水をあまり飲みたがらない冷たい水を欲しがる/強い喉の渇き
食欲食欲不振/温かいものを好む食欲亢進/冷たいものを好む
睡眠倦怠感で眠りがち/熟睡感なし不眠・夢が多い
便・尿下痢・軟便・排尿多い便秘・尿が濃い・尿量少ない
月経/性遅れ気味・経血薄い早い・量多い・赤色鮮やか
情志無気力・不安感イライラ・怒りっぽい

望診(舌)—舌質/舌苔の陰陽サイン

舌は「体の鏡」と言われ、陰陽判定に必須です。

舌所見陰証サイン陽証サイン
舌質淡白・腫れ・歯痕紅・赤・瘦せた舌
舌苔白苔・湿った苔黄苔・乾いた苔
裂紋少ない裂紋=陰裂紋が多い・舌乾燥=陽寄り

👉 舌が「白くて腫れぼったい」=陰証、「赤く乾いて苔が黄色い」=陽証、といったように大きな指標になります。

切診(脈/腹)—脈状と腹証の活用

脈診は陰陽を把握するための大切な情報源です。

脈状陰証を示す例陽証を示す例
沈脈触れにくく深い浮脈(表に浮いて触れる)
細脈細く弱い数脈(速く有力)
弱脈力がない洪脈(大きく力強い)

腹診では「冷え」「膨満」「圧痛」の有無が陰陽を補強します。

聞診—声・呼吸・体臭・口臭

聞診は、文字通り“耳と鼻で感じ取る診断”です。

聞診ポイント陰証の特徴陽証の特徴
小声・弱々しい大声・ハキハキ・怒鳴る
呼吸静か・弱い荒い・ゼーゼーする
体臭ほとんどなし強い体臭・口臭
咳嗽軽く静かな咳激しく乾いた咳

四診まとめ

  • 問診:本人の自覚症状から陰陽の傾向をつかむ
  • 望診:舌を中心に「物的証拠」を確認
  • 切診:脈や腹で「虚実」を測る
  • 聞診:声や呼吸で「寒熱」を補強

つまり、四診は陰陽の“証拠集め”。この素材を統合して八綱の判断に進みます。

第5章|一次判定—陰陽を決めるチェックリスト

八綱弁証では、最終的に「陰証か陽証か」を決めます。

その前段階として、四診で得られた情報をもとにチェックリスト形式で一次判定を行うと、判定の精度が高まります。

陽証を示す10徴(チェックリスト)

以下に当てはまる項目が多いほど「陽証」の傾向が強いといえます。

項目陽証のサイン
1発熱・体が熱い
2顔が赤い・目が充血
3のどが渇き、冷たい飲み物を欲しがる
4汗が多い(特に暑さで悪化)
5便秘や尿が濃い
6口臭や体臭が強い
7舌が赤い・舌苔が黄色
8脈が速く有力(数脈・洪脈)
9イライラ・怒りっぽい
10睡眠が浅い・夢が多い

👉 6項目以上該当すれば「陽証」と判定する大きな根拠になります。

陰証を示す10徴(チェックリスト)

一方で、以下のサインが多ければ「陰証」の傾向です。

項目陰証のサイン
1悪寒・寒がりで手足が冷える
2顔色が白っぽい・ツヤがない
3のどの渇きはなく、水分をあまり欲しがらない
4汗が少ない、または自汗(ちょっと動くだけで汗が出る)
5下痢・軟便・小便が多い
6疲れやすく無気力
7舌が淡白で腫れ、苔が白い
8脈が沈んで弱い・細い
9声が小さい・話すのが億劫
10よく眠れるが熟睡感がなく、起きてもだるい

👉 6項目以上該当すれば「陰証」とみなす有力な判断材料となります。

迷ったときの除外規準と「主訴>随伴」の優先順位

実際には「陰証のサインもあるが、陽証も混じっている」ケースが多々あります。

このときのコツは以下の通りです。

  1. 主訴を優先する
     例)主な訴えが「便秘と口渇」であれば陽証寄り、「冷えと下痢」であれば陰証寄り。
  2. 舌と脈を重視する
     体感は主観的で変化しやすいが、舌と脈は比較的客観的で安定している。
  3. 季節・環境を考慮する
     例)夏の発汗は一時的な陽盛に見えるが、陰虚からくる寝汗かもしれない。

✅ この「一次判定チェックリスト」で陰陽の方向性をおおまかに掴み、次章「二次検算」で矛盾を整理するのが王道の流れです。

第6章|二次検算—表裏×寒熱×虚実から陰陽を“整合”

一次判定で「陰証寄り」「陽証寄り」が見えたとしても、臨床では症状が錯雑していることが少なくありません。

たとえば「冷えもあるが発熱もある」「体力は弱いが、局所的には炎症が強い」といったケースです。

ここで重要なのが二次検算=表裏・寒熱・虚実を組み合わせて陰陽を整合させる作業です。

代表12パターンの読み方(表裏・寒熱・虚実の組合せ)

八綱弁証では、3つの軸を組み合わせると基本的に12通りの組み合わせが出てきます。

パターン典型例陰陽への結論
表+熱+実風熱感冒(発熱・咽頭痛・赤ら顔)陽証
表+寒+実風寒感冒(悪寒・頭痛・無汗)陰証
裏+熱+実胃腸実熱(便秘・口渇・舌紅苔黄)陽証
裏+寒+実寒積便秘(下腹部冷痛・硬便)陰証
裏+熱+虚陰虚内熱(寝汗・のぼせ・舌紅少苔)陽証(虚熱)
裏+寒+虚陽虚(冷え・下痢・舌淡白)陰証(虚寒)
表+虚衛気不足(風邪にかかりやすい)陰寄り
表+熱+虚気陰両虚の風邪(微熱・倦怠)陽証寄り
裏+実+錯雑食積湿熱(下痢しつつ便秘感)陽証寄り
裏+虚+錯雑脾腎陽虚(下痢と冷え)陰証
寒熱錯雑上熱下寒(口渇冷飲+下痢冷感)本虚標実型
虚実錯雑気虚血瘀(疲労+瘀血による痛み)本虚標実型

👉 このように「表裏・寒熱・虚実」を組み合わせて判定すれば、陰陽をより立体的に決定できます。

寒熱錯雑・虚実錯雑の読み替え(矛盾への対処)

臨床でよく遭遇するのが「錯雑証(さくざつしょう)」です。

  • 寒熱錯雑
     例:上半身は熱っぽく(陽証)、下半身は冷え(陰証)。
     ➡ 陰陽の錯雑だが、本質は“陰陽バランスの失調”と捉える。
  • 虚実錯雑
     例:体力は落ちている(虚)一方で、局所に強い炎症がある(実)。
     ➡ 「本虚標実」=体の基盤は虚だが、部分的には実邪があると解釈。

👉 この整理により「陰証だけど一部に陽的な表現がある」「陽証だけど背景は陰虚」といった誤判定を避けられます。

季節・年齢・体格・性差による補正ロジック

陰陽判定は絶対的なものではなく、個人背景や季節による補正も必要です。

補正因子陰寄りになりやすいケース陽寄りになりやすいケース
季節冬は冷え・陰証が増える夏は熱・陽証が増える
年齢高齢者は陰虚・陽虚が多い青壮年は陽盛の疾患が多い
体格痩せ型は陰虚が多いがっちり体型は陽盛が多い
性差女性は血虚・陰虚が多い男性は気滞・陽盛が多い

👉 これらを加味して「一次判定を補強」するのが二次検算の目的です。


✅ まとめると、二次検算では 「組合せ・錯雑・補正因子」を活用して陰陽を確定します。
次はいよいよ臓腑別に陰陽をどう捉えるかを解説する章です。

第7章|臓腑別にみる陰陽—症状クラスターからの当てはめ

八綱弁証の「陰陽決定」をより確実にするには、臓腑別の症状パターンを押さえておくことが大切です。

各臓腑には、陰陽の偏りが現れやすい典型症状があり、それを「クラスター(症状群)」として把握すると実践に役立ちます。

脾胃の陰陽(腸活と土王説)

「脾胃(消化器系)」は五臓の中心=土王。

現代でいう腸活の要でもあります。

タイプ陰証の特徴陽証の特徴
脾胃食欲不振/胃のつかえ/軟便/泥状便/体が重だるい胃熱による食欲過多/口臭/便秘/口渇冷飲欲/腹部灼熱感

👉 脾胃の陰証は「腸の機能低下(リーキーガット含む)」、陽証は「消化管の熱・炎症」として現れます。

肝の陰陽(情志・ストレス)

「肝」は気の巡りと情志に関わる臓腑です。

ストレス社会では最も乱れやすいポイントです。

タイプ陰証の特徴陽証の特徴
肝血不足→めまい・眼精疲労/情緒不安/月経遅延肝火上炎→イライラ・怒りっぽい/頭痛/顔の赤み/不眠

👉 陰証は「エネルギー不足」、陽証は「ストレス過多による炎症反応」と理解できます。

心の陰陽(睡眠・精神安定)

心は「神志(精神活動)」を主るため、陰陽の偏りは睡眠や精神症状に直結します。

タイプ陰証の特徴陽証の特徴
心血不足→不安・動悸/健忘/不眠心火亢盛→焦燥/夢多い/寝汗/口舌生瘡

👉 陰証は「栄養不足で落ち着かない心」、陽証は「火照りすぎて鎮まらない心」と考えます。

肺の陰陽(乾燥・咳・痰)

肺は呼吸と津液代謝をつかさどるため、陰陽の偏りは呼吸器症状として現れます。

タイプ陰証の特徴陽証の特徴
肺気虚→息切れ/風邪ひきやすい/声が小さい肺熱→黄色い痰/咳が強い/口渇/鼻出血

👉 陰証は「防御力の低下」、陽証は「炎症や過剰反応」として捉えることができます。

腎の陰陽(冷え・ほてり・むくみ)

腎は「先天の本」であり、生命エネルギーの源。

陰陽のバランスがもっとも問われる臓腑です。

タイプ陰証の特徴陽証の特徴
腎陽虚→冷え・むくみ・頻尿・下痢腎陰虚→のぼせ・口渇・耳鳴り

👉 腎の陰虚=「潤い不足による虚熱」、腎陽虚=「温める力の不足による冷え」。


✅ このように、臓腑ごとの症状クラスターを知っておくと、一次判定・二次検算で迷ったときの「補強材料」になります。

第8章|判定フローチャート(テキスト仕様)

四診→一次判定→二次検算まで進めた情報を、最後に「陰陽」というゴールにまとめるためには、フローチャート的な判断手順が役立ちます。

ここでは、複雑な症状でも簡単に整理できる「テキスト仕様の判定フロー」を紹介します。

ステップ1—温冷感と発汗/口渇/尿便で寒熱を先に切る

最初に確認すべきは「寒熱」です。

  • 冷え・寒がり・白苔・下痢寒証(陰寄り)
  • 発熱・暑がり・黄苔・便秘熱証(陽寄り)

👉 寒熱は陰陽判定の“第一関門”です。

ステップ2—体力感・舌脈で虚実を補強

次に「虚実」を見ます。

  • 疲れやすい・声小さい・舌淡白・脈弱虚証(陰寄り)
  • 体力旺盛・イライラ・舌紅・脈有力実証(陽寄り)

👉 虚実の確認で、陰陽の方向性がより明確になります。

ステップ3—表裏の位置づけ→陰陽の最終確定

最後に「病位(表裏)」を加味して陰陽を確定します。

テキストフロー(例)

  1. 寒証+虚証+裏証 → 陰証(典型的な虚寒タイプ)
  2. 熱証+実証+裏証 → 陽証(典型的な実熱タイプ)
  3. 寒熱錯雑/虚実錯雑 → 本虚標実型として再判定

👉 「表裏」は補助的に使い、最終的には寒熱+虚実で陰陽を決めるのが基本です。

判定フローまとめ(文章版)

  1. 温冷感と口渇・便尿をチェックして「寒熱」を決定
  2. 体力・舌脈を見て「虚実」を補強
  3. 表裏の位置を確認して「陰証/陽証」にラベル付け
  4. 矛盾があれば錯雑証として「本虚標実」を考慮

✅ このフローチャートに従えば、自分の症状を大枠で「陰」か「陽」に分類できます。

第9章|症例で学ぶ陰陽決定(ペルソナ別)

理論を学んでも、実際にどう判定すればいいのか迷う方は多いです。

そこでここでは、よくある5つのペルソナ症例を取り上げ、陰陽の決定プロセスを追体験してみましょう。

夜職×不眠×胃もたれ(心脾両虚[陰証寄り] vs 肝火擾心[陽証寄り])

  • 症状:寝つきが悪い、夢が多い、食後に胃が重い、顔色はやや蒼白
  • 舌診:淡白で歯痕あり、苔は薄白
  • 脈診:細弱

👉 判定:脾胃虚弱+心血不足 → 陰証寄り(心脾両虚)
➡ 夜職などで食生活・睡眠が乱れると、心脾を傷りやすく、陰証型の不眠・胃もたれが多い。

一方、同じ「不眠」でも「顔赤い・口渇冷飲・舌紅苔黄・脈数」なら肝火擾心 → 陽証寄りになる。

冷え・むくみ・疲労(陽虚+湿困脾[陰証] vs 寒凝血瘀[陰証強め])

  • 症状:冷え性、手足が重だるい、下痢しやすい、むくみ
  • 舌診:淡胖で歯痕あり、苔は湿白
  • 脈診:沈弱

👉 判定:脾腎陽虚+湿困脾 → 陰証(虚寒タイプ)

もしここに「刺すような痛み・暗赤舌・瘀斑」が加われば、寒凝血瘀型でさらに陰証強めとなる。

ほてり・口渇・便秘(陰虚内熱[陰虚→仮熱] vs 陽盛熱結[陽証])

  • 症状:顔が赤い、寝汗、便秘、喉の渇き
  • 舌診:紅・裂紋あり、苔は少ない
  • 脈診:細数

👉 判定:腎陰虚+虚熱 → 陰虚内熱(陰証だが仮熱を呈す)

一方、もし「体力旺盛・大便乾燥・苔黄厚・脈洪数」なら陽盛熱結 → 典型的な陽証

鼻炎・花粉症(肺胃熱盛[陽証] vs 肺気虚寒[陰証])

  • 症状:鼻水・鼻づまり、くしゃみ、喉の渇き
  • 舌診:紅、苔は黄膩
  • 脈診:数脈

👉 判定:肺胃熱盛 → 陽証(実熱タイプ)

逆に「鼻水が薄く透明・寒がり・声小さい・舌淡白・脈弱」なら肺気虚寒 → 陰証

頭痛(風寒・風熱・血瘀)

  • 症状①(風寒型):後頭部痛、悪寒、発熱なし → 陰証
  • 症状②(風熱型):前頭部痛、発熱、喉痛 → 陽証
  • 症状③(血瘀型):刺すような固定痛、舌暗赤瘀点 → 陰証(瘀血タイプ)

👉 同じ「頭痛」でも、原因と陰陽の判定はまったく違う。

症例まとめ表

症例陰陽の判定備考
夜職×不眠×胃もたれ心脾両虚=陰証寄り肝火擾心なら陽証寄り
冷え・むくみ・疲労脾腎陽虚=陰証血瘀が加わると陰証強め
ほてり・口渇・便秘陰虚内熱=陰証(仮熱)陽盛熱結なら陽証
鼻炎・花粉症肺胃熱盛=陽証肺気虚寒なら陰証
頭痛風寒=陰証/風熱=陽証/血瘀=陰証同じ頭痛でも判定が異なる

✅ このように「ペルソナ別の症例」で学ぶと、陰陽判定の感覚がぐっと具体的になります。

第10章|弁証論治—陰陽決定から処方群へ

八綱弁証のゴールは「陰証か陽証かを決定する」ことです。

しかし、そこで終わりではありません。

最終目的は、その判定をもとに弁証論治(べんしょうろんち)=証に基づいて治法を立て、漢方薬や養生法を選ぶことにあります。

陽証の基本戦略(清熱・疏風・理気・活血)

陽証では「熱」「実」「過剰」がキーワードです。

そのため治法は清める・冷ます・発散する方向になります。

症状パターン基本治法代表的処方の例
発熱・咽頭痛・顔赤清熱・疏風銀翹散・葛根湯
胃熱・便秘・口臭瀉火・通便大承気湯・黄連解毒湯
イライラ・怒りっぽい清肝瀉火・理気柴胡加竜骨牡蛎湯
頭痛・瘀血活血化瘀川芎茶調散・桃核承気湯

👉 ポイント:陽証は「熱邪を冷ます」「滞りを解消する」ことが中心。

陰証の基本戦略(温陽・補気・補血・健脾)

陰証では「冷え」「虚」「不足」がテーマ。

治法は温める・補う・養う方向です。

症状パターン基本治法代表的処方の例
冷え・下痢・倦怠温陽・健脾真武湯・附子理中湯
無気力・疲労・息切れ補気健脾四君子湯・六君子湯
顔色不良・不眠・不安補血安神帰脾湯・酸棗仁湯
冷え・むくみ・腰痛温腎助陽八味地黄丸・腎気丸

👉 ポイント:陰証は「土台を温め、補いながら回復を促す」ことが基本。

気血水×陰陽の交差で微調整

実際の臨床では、単純に「陰証=補」「陽証=清」とはいきません。

気血水の状態を加味して微調整します。

状態陰陽との組合せ処方の方向性
気虚+陰証気を補い温める六君子湯+附子系
血虚+陰証血を養い温める当帰湯・帰脾湯
血瘀+陽証熱+瘀血をさばく桃核承気湯・血府逐瘀湯
水滞+陰証温陽利水真武湯・苓姜朮甘湯
水滞+陽証清熱利水五苓散・猪苓湯

👉 つまり「陰陽」は最終ラベルであり、そこに気血水の状態をかけ合わせて治法を選ぶのが弁証論治の醍醐味です。


✅ まとめると:

  • 陽証→清・疏・活
  • 陰証→温・補・養
  • さらに「気血水」で細分化して処方を選定

第11章|食と腸活で陰陽を整える(薬膳×プロ/プレ/バイオジェニックス)

八綱弁証で陰陽を決定した後は、それに合わせて食養生と腸活を取り入れることが非常に効果的です。

中医学の「脾胃(消化吸収)」は現代でいう腸内環境に相当し、陰陽を整えるカギを握っています。

陰証寄りの食(温陽・健脾)

陰証タイプは「冷え・虚弱・代謝不足」が特徴。

食事では温める・消化を助けることが重要です。

食材カテゴリーおすすめ食材ポイント
温性食材生姜、ねぎ、にら、シナモン冷えを散らす
補気食材山芋、もち米、大豆、鶏肉脾胃を補い、気を養う
発酵食品味噌、納豆、ぬか漬け腸内環境を温めながら調える
汁物味噌汁、薬膳スープ温かい流動食で脾胃を守る

👉 陰証タイプには「冷たい飲食を控え、よく噛む」ことも大切です。

陽証寄りの食(清熱・滋陰)

陽証タイプは「熱・炎症・実証」が特徴。

食事では潤し、冷まし、鎮めることを意識します。

食材カテゴリーおすすめ食材ポイント
涼性食材きゅうり、トマト、豆腐、冬瓜体内の余熱を冷ます
滋陰食材白木耳(しろきくらげ)、百合根、梨、蜂蜜陰を補い、乾燥を防ぐ
穀類はと麦、緑豆、小豆利尿・解毒しながら熱をさばく
茶類菊花茶、緑茶清熱解毒に有効(飲みすぎ注意)

👉 陽証タイプには「辛い・脂っこい・アルコール」を控えることがポイントです。

腸活の3本柱(プロバイオティクス・プレバイオティクス・バイオジェニックス)

腸活は中医学の「脾胃を守る」実践版。

ここでは3つのアプローチを紹介します。

腸活の柱内容具体例陰陽との関係
プロバイオティクス善玉菌を直接摂取ヨーグルト、納豆、乳酸菌飲料陰証の「弱い脾」を助ける
プレバイオティクス善玉菌のエサになる食物繊維ごぼう、海藻、オクラ、キノコ陽証の「熱毒」を下すのにも有効
バイオジェニックス腸内菌の代謝産物で免疫賦活発酵食品・クロレラ・味噌陰陽を問わず“腸を守る根本”

👉 中医学の「土王説=脾を立て直す」は、現代の腸活に完全にリンクしています。


✅ まとめると:

  • 陰証→温かい・補う・発酵食
  • 陽証→冷ます・潤す・食物繊維
  • 腸活→プロ・プレ・バイオジェニックスで脾を守る

第12章|生活養生(動・眠・心)—日常の陰陽バランス術

陰陽の乱れは、漢方薬や食事だけでなく、日常生活の習慣によっても大きく左右されます。

ここでは、運動・睡眠・情志(メンタル)の3つの切り口から、陰陽を整える実践法を紹介します。

運動と呼吸—陽は泄す・陰は養う

運動は「陽」を動かす行為ですが、過剰になると陰を消耗することもあります。

陰証タイプ陽証タイプ
軽いストレッチ・散歩・ヨガなど「穏やかな運動」がおすすめ。冷えを温め、気を巡らせる効果。汗をかく有酸素運動・筋トレで余分な熱を発散。ただし夜遅い時間は控える。

👉 呼吸法も有効:

  • 陰証→「腹式呼吸」で気を養い、温める
  • 陽証→「ゆったり呼吸」で火照りを鎮める

睡眠—子午流注に沿うナイトルーティン

中医学では「子午流注(しごるちゅう)」という体内リズムがあり、23時〜3時は特に重要な養生タイムです。

陰証タイプ陽証タイプ
冷えや疲れを回復するため、23時前に就寝し、深い眠りで陽気を補う熱や興奮で眠れないことが多いため、就寝前にクールダウン(温めすぎない入浴・呼吸法)を行う

👉 睡眠は「陰を蓄える最大の手段」であり、陰証は早寝を、陽証は“心火”を鎮める工夫を意識すると良いです。

情志ケア—肝気の疏泄を助けるセルフワーク

ストレスや感情の抑圧は、肝を傷り、陰陽の乱れを生みます。

陰証タイプ陽証タイプ
無気力・不安が多いので、「気を養う」工夫が必要。日記・瞑想・散歩など穏やかな活動がおすすめ。イライラ・興奮が強いので、「発散とクールダウン」が必要。スポーツ・芸術活動・自然散策で気を流す。

👉 共通点:「笑う」ことが最大の養生。笑いは肝の疏泄を助け、陰陽の偏りを和らげます。


✅ まとめると:

  • 陰証→「温め・補う・静養」
  • 陽証→「冷ます・発散・鎮静」
  • 日常の運動・睡眠・情志ケアが、陰陽のバランスを日々リセットする役割を持ちます。

第13章|誤判定を防ぐ—臨床“あるある”とリカバリー

八綱弁証による陰陽判定はシンプルに見えて、実際には誤判定のリスクも少なくありません。

ここでは、中医学臨床の「あるある」を踏まえて、誤りを防ぐためのポイントを整理します。

単一症状の決め打ちNG—舌・脈・主訴の三点セット

よくある誤り
「冷えがある=陰証」「のぼせがある=陽証」と、単一の症状で陰陽を決めてしまう。

リカバリー

  • 舌・脈・主訴の“三点セット”で必ずクロスチェック
  • 例)「冷えがある」+「舌紅・脈数」なら、陰虚内熱=陰証の仮熱 → 単純に陰証と判断してはいけない。

舌と脈の矛盾をどう読むか(例:舌紅×脈沈細)

よくある矛盾例

  • 舌:紅で熱っぽい → 陽証に見える
  • 脈:沈細で虚弱 → 陰証に見える

リカバリー

  • 舌は「熱の存在」、脈は「体力の有無」を反映している
  • この場合「陰虚内熱」=基盤は陰証だが、一部に仮熱があると判定

👉 舌と脈が矛盾するときは「錯雑証」を疑い、「本虚標実」「本虚標熱」などの複合判定を行う。

季節/環境要因(冷房・脱水・夜更かし)の補正

よくある誤り

  • 夏のクーラー冷え → 陰証と勘違い
  • 冬の発汗や口渇 → 陽証と勘違い

リカバリー

  • 季節や生活習慣で出ている症状は「仮の表現」として整理
  • 本質的な陰陽判定は「恒常的な症状」や「舌・脈」を基準にする

誤判定回避のまとめ

誤判定ポイントリカバリー法
単一症状で判定舌・脈・主訴の三点セットで確認
舌と脈が矛盾「本虚標実」「陰虚内熱」など錯雑証を考慮
季節や環境要因恒常的症状と比較し補正

👉 結論:陰陽の判定は「一症状で決めない・舌と脈を重視・季節背景を補正」の三原則を徹底すること。


✅ ここまでで「誤判定を防ぐコツ」を整理しました。

第14章|セルフチェック—陰陽自己評価20問

「自分が陰証なのか陽証なのか、どう判断すればいいの?」という疑問に答えるために、簡単なセルフチェックリストを用意しました。

あくまで目安ですが、体質や現在の状態を把握する第一歩になります。

温冷感・汗・口渇に関する質問

  1. 手足が冷えやすいですか?(はい→陰寄り)
  2. 顔や体がほてりやすいですか?(はい→陽寄り)
  3. 汗をかきやすいですか?(はい→陽寄り)
  4. 汗をほとんどかかない/動くとすぐに汗が出る(はい→陰寄り)
  5. 水をあまり飲まない/飲みたくないことが多いですか?(はい→陰寄り)
  6. 冷たい飲み物を好む/喉の渇きが強いですか?(はい→陽寄り)

消化・排泄に関する質問

  1. 食欲がなく、すぐお腹が張りますか?(はい→陰寄り)
  2. 食欲が旺盛で、すぐ空腹を感じますか?(はい→陽寄り)
  3. 下痢や軟便になりやすいですか?(はい→陰寄り)
  4. 便秘や尿の濃さが気になりますか?(はい→陽寄り)

睡眠・疲労・精神状態に関する質問

  1. 疲れやすく、だるい感じが続きますか?(はい→陰寄り)
  2. 活発でじっとしていられないことが多いですか?(はい→陽寄り)
  3. 夜眠れない/夢が多いですか?(はい→陽寄り)
  4. よく眠れるが熟睡感がなく、朝だるいですか?(はい→陰寄り)
  5. 不安や気分の落ち込みが強いですか?(はい→陰寄り)
  6. イライラしやすいですか?(はい→陽寄り)

舌・脈・外見に関する質問

  1. 舌が淡白で歯痕がついていますか?(はい→陰寄り)
  2. 舌が赤く乾燥してひび割れていますか?(はい→陽寄り)
  3. 顔色が白っぽい・血色が悪いですか?(はい→陰寄り)
  4. 顔が赤く、目が充血しやすいですか?(はい→陽寄り)

採点と解釈

  • 陰寄りの回答が多い(12問以上) → 陰証傾向が強い
  • 陽寄りの回答が多い(12問以上) → 陽証傾向が強い
  • どちらも半々くらい → 錯雑証(陰陽混在)または中間タイプ

👉 これはあくまで目安です。実際には舌診・脈診・生活背景も含めて総合的に判断します。

注意事項(専門相談の目安)

  • 長引く不調(冷え・不眠・便秘・下痢など)がある
  • 自己判定が難しく、陰陽どちらか分からない
  • サプリや市販薬で改善しない

このような場合は、自己判断に頼らず専門家(漢方薬局・中医学相談)に相談することをおすすめします。


✅ まとめ:この20問チェックは、陰陽を自己評価する“第一歩”です。陰陽の傾向を知ることで、食養生や漢方相談のヒントになります。

第15章|FAQ

陰陽判定や八綱弁証に関して、よく検索される質問をQ&A形式でまとめました。

「陰陽は変わるの?どれくらいで体質改善できる?」

回答
はい、陰陽は固定的なものではなく、生活習慣・季節・年齢によって変化します。
例えば「陰証寄りの体質」でも、夏場の不摂生で一時的に陽証が前面に出ることがあります。

体質改善の目安は 3か月〜半年。漢方薬と食・生活養生を組み合わせれば、徐々に陰陽のバランスは安定してきます。

👉 検索意図に応じたキーワード:陰陽 変化/体質改善 期間/漢方 効果 いつから

「陰陽が決まれば漢方薬は一択になるの?」

回答
いいえ。陰陽の決定は「方向性」を示すものであり、実際の漢方薬選びでは 気血水・臓腑の状態も合わせて考えます。
例えば「陰証」と判定されても、気虚を伴えば「四君子湯」、血虚を伴えば「帰脾湯」と異なる処方が必要です。

👉 検索意図に応じたキーワード:漢方 選び方/陰証 陽証 処方

「検査は正常でも八綱弁証は必要?」

回答
はい。現代医学の検査では「数値異常がない」場合でも、中医学では「未病(みびょう)」として扱います。
例えば、疲れやすい・冷えやすい・眠りが浅いといった症状は、検査では異常が出ませんが、八綱弁証では陰証や陽証として整理できます。

👉 検索意図に応じたキーワード:未病 八綱弁証/検査 異常なし 不調

「陰陽の自己診断は正確なの?」

回答
セルフチェックはあくまで参考であり、最終的な判断には専門家の診断が必要です。
特に 舌診・脈診は自己判定が難しいため、漢方薬局や中医学相談を受けることをおすすめします。

👉 検索意図に応じたキーワード:陰陽 自己診断/漢方 相談 必要

第16章|実践ツールと次の一歩

ここまで八綱弁証による「陰陽決定」のプロセスを学んできました。

最後は、読者が自分の状態を継続的に観察し、必要なら専門家に相談するためのツールと次の行動ステップを紹介します。

舌・脈・便・睡眠ログの記録テンプレート

陰陽判定を精度高く行うためには、日々の変化を記録する習慣が大切です。

記録すべき項目例:

カテゴリーチェック項目陰証寄りの変化陽証寄りの変化
舌質・舌苔淡白・腫れ・白苔紅・裂紋・黄苔
脈の強弱・速さ沈・細・弱浮・数・洪
便便通の状態下痢・泥状便便秘・乾燥便
睡眠入眠・夢・寝汗熟眠感なし・朝だるい不眠・夢多い・寝汗

👉 このログを1〜2週間続けると、自分の陰陽の傾向がはっきりしてきます。

無料相談への導線(準備する情報)

「自己チェックをしたけれど、判定が難しい」「食や漢方を具体的に選びたい」という方は、専門相談を受けるのが次の一歩です。

相談前に準備するとよい情報:

  • 主訴(いちばん困っている症状)
  • 四診ログ(舌・脈・便・睡眠などの記録)
  • 生活習慣(食事・睡眠・ストレス・嗜好品など)

これらが揃っていれば、漢方相談はスムーズになり、より的確な提案を受けられます。

プライバシー・免責・参考古典

  • プライバシー配慮:健康相談では、個人情報は必ず保護された環境で行うことが重要です。
  • 免責:本記事のセルフチェックはあくまで参考であり、医療的診断や治療を代替するものではありません。
  • 参考古典:『傷寒論』『金匱要略』など中医学の基本文献に基づいて構成しています。

「いまの不調が“陰”か“陽”かを知ることは、健康づくりの第一歩です。
自己チェックで傾向を知り、さらに詳しいアドバイスが必要な方は、ぜひほどよい堂のLINE無料漢方相談をご活用ください。」


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著者プロフィール

河邊甲介 (薬剤師)

KOSUKE KAWABE

▷有資格

  • 薬剤師
  • 中医薬膳師:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • 薬膳素材専門士:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • ペットフーディスト

▷経歴

  • 福岡大学薬学部卒
  • 総合病院薬剤部・調剤薬局にて勤務
  • 2024年1月より宮崎県川南町(峠の里)にて漢方×薬膳×腸活のお店「ほどよい堂」を開局

身体とこころの安心をお届けします

薬剤師であり、漢方×薬膳×腸活の専門家として、「ほどよい堂」を運営しています。
中医学的体質診断を基に、個別に最適な健康アドバイスを提供し、無料相談も実施中。
健康に関するお悩みを漢方や薬膳、腸活でサポートし、体質改善を目指します。
健康維持や未病対策に関心のある方は、ぜひご相談ください。

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