血液検査は正常なのに疲れる方へ|CBC・フェリチン・白血球分画から体質を整える
血液検査CBCの見方|貧血・白血球分画・慢性炎症を分子栄養学×漢方で解説
血液検査で「異常なし」と言われたのに、疲れやすい、立ちくらみ、冷え、息切れ、眠りが浅い、肌や髪の調子が落ちている――。 そんな時に、まず見直したい入口の検査が血算(CBC:Complete Blood Count)です。
ほどよい堂では、CBCを単なる数値ではなく、栄養(材料)・循環(巡り)・吸収=腸活の3本柱と、中医学の気・血・水の視点から整理します。

目次
- 1 まず結論|CBCは「材料・巡り・吸収」で読むとわかりやすい
- 2 赤血球系|Hb・MCV・RDWで「酸素を運ぶ力」を見る
- 3 鉄不足はHbだけで見ない|フェリチン・TSATも大切
- 4 白血球分画|ストレス・炎症・アレルギーの影を見る
- 5 血小板|止血だけでなく「鉄不足・炎症」の反応も見る
- 6 ほどよい堂式|CBCを「栄養・循環・吸収」で整える
- 7 中医学で見るCBCの体質タイプ
- 8 CBCで異常がなくても不調がある時に見る追加検査
- 9 鉄不足セルフチェック|血液検査と症状からかんたん判定
- 10 鉄不足セルフチェック|血液検査と症状からかんたん判定
- 11 受診を優先した方がよいサイン
- 12 よくある質問
- 13 体質づくりに役立つ関連ページ
- 14 血液検査の紙を見ながら、体質の優先順位を整理しませんか?
- 15 監修者・免責事項
まず結論|CBCは「材料・巡り・吸収」で読むとわかりやすい
CBCを見る時は、数値を1つずつ追いかけるよりも、材料・巡り・吸収・炎症に分けると整理しやすくなります。 現代医学では赤血球・白血球・血小板の状態を確認し、中医学では血虚(血の不足)・脾虚(消化吸収の弱り)・瘀血(血の巡りの滞り)・痰湿(余分な湿や濁り)などの体質背景として読み替えます。
| 視点 | CBCで見る項目 | 体のサイン |
|---|---|---|
| 材料 | Hb、MCV、MCH、RDW | 鉄・たんぱく質・B12・葉酸不足のヒント |
| 巡り | 赤血球、Hb、血小板 | 酸素運搬、血流、瘀血傾向のヒント |
| 吸収 | MCV、RDW、フェリチン、TSAT | 胃腸・腸内環境・脾虚のヒント |
| 炎症 | WBC、白血球分画、血小板 | 感染、慢性炎症、ストレス反応のヒント |
ほどよい堂では、からだを「壊れて終わり」ではなく、常に入れ替わる動的平衡のシステムとして考えます。 まず3日で体感の変化、3週間で習慣の変化、3ヶ月で体質の土台の変化を目安に、無理なく整える流れを大切にします。
赤血球系|Hb・MCV・RDWで「酸素を運ぶ力」を見る
Hb|酸素を運ぶ力の中心
Hb(ヘモグロビン)は、酸素を全身に届ける赤血球内のたんぱく質です。 低めの場合は、鉄だけでなく、たんぱく質、ビタミンB群、慢性炎症、出血、吸収力などを合わせて考えます。
MCV|赤血球の大きさを見る
MCVは赤血球の大きさを示します。低めなら鉄不足寄り、高めならB12・葉酸不足、肝機能、甲状腺、飲酒なども含めて確認します。 漢方では、低めで疲れやすい場合は血虚+脾虚、高めで長引く疲労やしびれ感がある場合は脾虚+腎精不足のように整理します。
| MCVの傾向 | 考えやすい背景 | 中医学的な見方 |
|---|---|---|
| 低め | 鉄不足、慢性出血、吸収不良 | 血虚+脾虚 |
| 標準でも不調あり | 鉄不足とB12不足の混在、慢性炎症 | 気血両虚、脾虚 |
| 高め | B12・葉酸不足、肝機能、甲状腺、飲酒 | 脾虚の長期化、腎精不足 |
RDW|赤血球サイズのばらつき
RDWが高めの時は、赤血球の大きさにばらつきがある状態です。 鉄不足、B12・葉酸不足、補充開始後の新旧赤血球の混在などで上がることがあります。 「Hbだけでは見えない材料不足」を考える時に役立つ項目です。
鉄不足はHbだけで見ない|フェリチン・TSATも大切
血液検査でHbが基準範囲でも、体内の鉄の貯金が少ないことがあります。 フェリチンは鉄の貯金を確認する目安、TSAT(トランスフェリン飽和度)は鉄がどの程度利用されているかを見る参考になります。
| 項目 | 何を見るか | 注意点 |
|---|---|---|
| Hb | 現在の酸素運搬力 | 基準内でも鉄不足が隠れることがあります |
| フェリチン | 鉄の貯金 | 炎症・肝機能・飲酒などで高く出ることがあります |
| 血清鉄 | 血中の鉄 | 日内変動・食事の影響を受けやすい項目です |
| TIBC | 鉄を運ぶ力 | 鉄不足で高めになりやすい傾向があります |
| TSAT | 鉄の利用状況 | 20%未満は鉄不足・鉄利用低下の目安にされることがあります |
フェリチンだけで判断しないことが大切です
フェリチンは便利な指標ですが、炎症・感染・肝機能異常・飲酒・脂肪肝などでも上がることがあります。 そのため、フェリチンだけで「鉄は足りている」と判断せず、CRP、肝機能、TSAT、症状を合わせて確認します。

白血球分画|ストレス・炎症・アレルギーの影を見る
白血球は、感染や炎症から体を守る免疫細胞です。 CBCでは総白血球数だけでなく、白血球分画を見ることで、炎症・感染・ストレス・アレルギーのヒントが得られます。
| 項目 | 高めの時に考えること | 低めの時に考えること |
|---|---|---|
| 好中球 | 細菌感染、炎症、ストレス、ステロイド影響 | 体力低下、薬剤影響など |
| リンパ球 | ウイルス感染、慢性炎症など | 慢性ストレス、睡眠不足、低栄養 |
| 好酸球 | アレルギー、喘息、皮膚炎、寄生虫など | ストレス、ステロイド影響など |
| 単球 | 慢性炎症、回復期など | 低栄養、骨髄抑制など |
| 好塩基球 | アレルギー反応など | 単独では判断しにくい項目です |
漢方では、好中球高め+イライラ・不眠なら肝鬱化火(ストレスが熱化したタイプ)、 リンパ球低め+疲労感なら気虚・血虚(回復力不足タイプ)、 好酸球高め+鼻炎・皮膚のかゆみなら風邪・湿熱・痰湿の関与を考えます。
血小板|止血だけでなく「鉄不足・炎症」の反応も見る
血小板は止血に関わる細胞ですが、鉄欠乏や慢性炎症の影響で反応性に増えることがあります。 中医学では、血小板高めを単純に「血が濃い」と見るのではなく、 瘀血(血の巡りの滞り)+痰湿(余分な湿・濁り)+炎症熱のように、体全体の流れとして整理します。
| 血小板の傾向 | 考えやすい背景 |
|---|---|
| 高め | 鉄不足、炎症、喫煙、肥満、感染後、ストレス |
| 低め | B12・葉酸不足、肝機能、薬剤影響、骨髄機能など |
| 高め+MCV低め | 鉄欠乏傾向を確認 |
| 高め+CRP高め | 慢性炎症の確認 |
ほどよい堂式|CBCを「栄養・循環・吸収」で整える
細胞は食べたものでしか作られない
赤血球も白血球も血小板も、材料がなければ作れません。 カロリーは足りていても、たんぱく質・鉄・亜鉛・ビタミンB群・良質脂質・食物繊維が不足している状態を、ほどよい堂では新型栄養失調として整理します。
血が巡ると、栄養・酸素・いのちが届く
Hbがあっても、巡りが悪ければ酸素や栄養は届きにくくなります。 冷え・肩こり・頭痛・月経痛・くすみ・舌の暗さがある時は、瘀血(おけつ=血の巡りの滞り)を考えます。
食べるだけでなく、受け取れる腸へ
鉄やたんぱく質を摂っても、胃腸が受け取れなければ体の材料になりません。 中医学では、胃腸の働きを脾(ひ=消化吸収の土台)として考えます。
味噌汁・野菜スープ・よく噛む
海藻・きのこ・豆・根菜を味噌汁や野菜スープに入れ、1口30回を目安によく噛む。 これだけでも消化のスイッチが入り、脾を助けやすくなります。
腸活は、プロバイオティクス(善玉菌)・プレバイオティクス(菌のエサ)・バイオジェニックス(菌が作る有用成分)の三位一体で考えると整理しやすくなります。 腸のバリア低下、いわゆるリーキガットの視点も含めて、食べるだけでなく「吸収できる腸」を育てることが大切です。
中医学で見るCBCの体質タイプ
CBCの数値は、現代医学的な確認に加えて、体質の流れを整理するヒントになります。 ほどよい堂では、証を組み立てる → 背景を説明する → 治則・養生を示すという流れで、無理のない整え方を一緒に考えます。
| CBC・症状の傾向 | 証タイプ | 治則 |
|---|---|---|
| Hb低め、疲れ、顔色が白い | 血虚=血の不足タイプ | 補血・健脾 |
| MCV低め、フェリチン低め、胃腸虚弱 | 血虚+脾虚 | 補血・健脾・吸収改善 |
| MCV高め、疲労、物忘れ、しびれ感 | 脾虚+腎精不足 | 健脾・補腎・養血 |
| 好中球高め、イライラ、不眠 | 肝鬱化火 | 疏肝・清熱 |
| 血小板高め、むくみ、体重増加、炎症 | 痰湿+瘀血 | 化痰・活血・利湿 |
| 白血球低め、疲れやすい、風邪をひきやすい | 気虚 | 補気・健脾 |
漢方薬名を出す場合の見方
| 方剤 | 用いる証のイメージ |
|---|---|
| 四君子湯 | 脾虚=胃腸が弱く、疲れやすいタイプ |
| 六君子湯 | 脾虚+痰湿=胃もたれ・食欲不振・吐き気タイプ |
| 十全大補湯 | 気血両虚=疲労・冷え・血色不足タイプ |
| 当帰芍薬散 | 血虚+水滞=冷え・むくみ・女性のリズムの乱れタイプ |
| 桂枝茯苓丸 | 瘀血=血の巡りの滞りタイプ |
| 加味逍遙散 | 肝鬱化火=ストレス・ほてり・イライラタイプ |
CBCで異常がなくても不調がある時に見る追加検査
「血液検査では異常なし」と言われても、体感として疲れやすい、冷える、眠りが浅い、肌荒れが続く場合は、追加項目を確認することで背景が見えやすくなります。
| 不調 | 追加で確認したい項目 |
|---|---|
| 疲れやすい・立ちくらみ | フェリチン、TSAT、TIBC、B12、葉酸 |
| 冷え・息切れ | Hb、MCV、フェリチン、甲状腺 |
| 眠りが浅い・動悸 | フェリチン、マグネシウム、甲状腺、自律神経 |
| 肌荒れ・口内炎 | 亜鉛、B群、CRP、血糖 |
| 慢性炎症が気になる | CRP、肝機能、血糖、脂質、尿酸 |
| 胃腸が弱い | 総たんぱく、アルブミン、亜鉛、便通、食事内容 |
鉄不足セルフチェック|血液検査と症状からかんたん判定
最近の血液検査の結果がある方は、以下のセルフチェックで大まかな傾向を確認できます。 医療的な診断ではなく、生活習慣を見直すための目安としてご活用ください。
鉄不足セルフチェック|血液検査と症状からかんたん判定
最近の血液検査の結果と、日ごろ気になっているサインにチェックを入れると、
分子栄養学の視点から「鉄不足(材料不足/出血・消耗/吸収不足)」の疑いをかんたんにセルフチェックできます。
※医療的な診断ではなく、生活習慣を見直すための目安です(最終判断は主治医・検査機関の基準が優先)。
受診を優先した方がよいサイン
次のような場合は、セルフケアや漢方相談より先に医療機関で確認してください。 ほどよい堂の相談でも、必要に応じて受診をおすすめします。
- 強い息切れ、胸痛、失神
- 黒色便、血便、吐血
- 急な体重減少
- 発熱が続く
- 白血球が大きく高い、または大きく低い
- Hbが明らかに低い
- 血小板が極端に高い、または低い
- 妊娠中、産後、持病治療中で不調が強い
- がん、自己免疫疾患、腎疾患、肝疾患などの既往がある
よくある質問
Q. 血液検査が正常でも鉄不足はありますか?
あります。Hbが基準範囲でも、フェリチンやTSATを見ると鉄の貯金や利用状況が不足しているケースがあります。 特に月経量が多い方、妊娠・産後、ダイエット中、胃腸が弱い方は確認する価値があります。
Q. MCVが低いと鉄不足ですか?
鉄不足の可能性はありますが、断定はできません。 慢性炎症、体質的な要因などもあるため、フェリチン、TSAT、TIBC、症状、食事、出血の有無を合わせて見ます。
Q. 好中球が高く、リンパ球が低いのはストレスですか?
ストレスや睡眠不足の影響も考えられますが、感染、炎症、薬剤、ステロイドの影響もあります。 発熱・咳・痛み・CRPなどと合わせて確認します。
Q. 漢方だけで貧血は治せますか?
貧血の原因によります。出血や病気が背景にある場合は医療機関での確認が優先です。 漢方では、血虚・脾虚・瘀血などの体質を整え、食事・吸収・巡りを支える目的で考えます。
体質づくりに役立つ関連ページ
CBCの数値を整えるには、検査値だけでなく、毎日の栄養・吸収・循環の土台づくりが大切です。 気になるテーマからご覧ください。
血液検査の紙を見ながら、体質の優先順位を整理しませんか?
血液検査の数値は、単独で見るよりも、症状・食事・睡眠・便通・冷え・ストレスと合わせて見ることで、今の体に必要な優先順位が見えてきます。
ほどよい堂では、薬剤師がCBC・フェリチン・白血球分画などを参考にしながら、栄養・循環・吸収=腸活の3本柱で、無理なく始められる養生を一緒に整理します。
最近の血液検査結果がある方は、写真をLINEで送ってご相談ください。相談だけでも大丈夫です。購入は任意です。
漢方薬局ほどよい堂
宮崎県児湯郡川南町川南26197-1(峠の里内)
電話:0983-32-7933
漢方×薬膳×腸活の視点で、からだの土台づくりをサポートしています。
※本記事は一般的な健康情報です。症状や検査値に不安がある場合は、医療機関での確認を優先してください。
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
ほどよい堂の情報を見る クリックで開閉
迷ったままにしない。まずは「無料漢方相談」で、体質を整理しませんか?
薬剤師/中医薬膳師が、あなたの状態を“体質の言葉”で分かりやすく整理。 目的やライフスタイルに合わせて、薬膳素材・漢方茶(ブレンド)を丁寧に組み立て、整える一歩をお届けします。
人気健康誌 Tarzan(ターザン) にも紹介(2025年2月発売)|特集「漢方で不調を整える」
「自分の場合はどう整える?」が気になる方へ。
ほどよい堂では、体質(気・血・津液/陰陽・寒熱など)の整理と、食事・生活の整え方をセットでご提案しています。
免責事項 クリックで開閉
本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
- 体質・状態・既往歴により、最適な対処は異なります。
- 妊娠中・授乳中・服薬中・通院中の方は、自己判断での実施を避け、必ず確認してください。
- 記事内容は、予告なく更新・変更する場合があります。

血液検査は正常なのに疲れる方へ|CBC・フェリチン・白血球分画から体質を整える
カテゴリー

ビタミンB群不足かも?疲れ・口内炎・肌荒れの原因をセルフチェック|栄養×腸活で整える改善策
カテゴリー

疲れやすい人の食事に玄米が選ばれる理由|ビタミンB群・ミネラル・ミトコンドリアを解説
カテゴリー

新型栄養失調とは?カロリーは足りているのに栄養不足になる理由と玄米の栄養価
カテゴリー

EPA・DHAとは?藻類・クロレラ・植物性オメガ3との違いを漢方薬局がやさしく解説
カテゴリー

口内炎はビタミンB群不足かも?原因・不足サイン・食事改善を漢方と腸活でやさしく解説
カテゴリー

疲れやすいのはビタミンB群不足かも?体での働き・不足サイン・食事改善を漢方と腸活でやさしく解説
カテゴリー

ビタミンB群とは?働き・不足症状・血液検査の見方を漢方薬局ほどよい堂がやさしく解説
カテゴリー

健康診断で異常なしなのに疲れやすいのはなぜ?血液検査でわかるタンパク質不足・栄養不足を分子栄養学と漢方で解説
カテゴリー








