血算(CBC)は、「酸素を運ぶ力」(貧血傾向)と、「炎症・ストレスの影」(白血球分画・血小板)を一度に見渡せる“入口”の検査です。

ほどよい堂ではCBCを、材料=栄養(たんぱく質・鉄・B群など)/巡り=循環(血流・自律神経)/吸収=腸活(脾=土)の3本柱で読み替え、今の体に必要な優先順位(1〜3個)を整理します。

血算(CBC)でわかること

― 「正常と言われたのに、しんどい」時こそ“入口の地図”を持つ ―

血液検査の中でも血算(CBC)は、

①酸素を運ぶ力(赤血球)
②造血の材料(鉄・B群など)
③炎症・ストレスの影(白血球分画・血小板)

を、まず大きく整理できる“入口”の検査です。

ほどよい堂では、分子栄養学(オーソモレキュラー)の考え方を参考に、栄養(材料)・循環(巡り)・吸収(腸活)の3本柱に、漢方(中医学)の体質(証)の読み解きを重ねて、「今いちばん優先すべき1〜3個」を一緒に決めていきます。


まず結論:CBCは“3つの視点”で読むと迷いません

漢方薬剤師が指差しで案内するオンライン漢方相談のイラスト|ほどよい堂
  • 赤血球系(Hb/MCV/RDW):酸素運搬と、造血素材の充足度
  • 白血球分画:炎症・感染の影/ストレスや睡眠の影
  • 血小板(PLT):止血だけでなく、鉄不足や慢性炎症の“反応”として動くことがある

※本ページは医療的診断ではなく、生活習慣や追加検査を考えるための整理です。症状が強い・数値が大きく外れている場合は医療機関へご相談ください。


① 赤血球系:Hb/MCV/RDW(酸素運搬+造血素材)

Hb(ヘモグロビン)|“酸素を運ぶ主役”

Hbは、体のすみずみへ酸素を届ける「運搬力」の目安。

Hbが低めのときは、鉄(ヘム)+たんぱく質(グロビン)のどちらも点検が必要になりやすい考え方です。

MCV(赤血球の大きさ)|“小さい/大きい”で素材を推定

Hb低め + MCV低め(小球性寄り)

まず疑う優先順位はこの順になりやすいです。

  • 鉄代謝(フェリチン/TSAT)
  • 腸の吸収力(胃酸低下、早食い、冷たい飲食、便通の乱れ)
  • 月経・出血の有無(女性は特に)

※鉄不足が疑われる時は、食事だけでなく「吸収(腸)」の立て直しが近道になりやすいです。

MCV高め(大球性寄り)

  • ビタミンB12・葉酸
  • 甲状腺機能
  • アルコール習慣、肝機能の影

などが候補になります(複合もあり)。

RDW(ばらつき)|“混在”のサイン

RDWが高めのときは、赤血球サイズが揃っていない=材料の偏りや混在が背景にあることがあります。

また、補充を始めた初期に“新旧の赤血球が混ざる”局面で上がることもあります。

※RDW(赤血球分布幅:Red Cell Distribution Width)とは、血液検査で測定される指標で、赤血球一つひとつの大きさのばらつき(大小不同)を示します。値が高いほど赤血球のサイズが不均一であることを意味し、貧血の種類を特定したり、心血管疾患などのリスク評価に役立てられます。

ほどよい堂
薬剤師 河邊

鉄は、酸素を運ぶ・疲れにくさを支える“材料”のひとつ。
最近の血液検査結果と、気になる症状にチェックを入れて、鉄不足のサインがないかセルフチェックしてみましょう。

鉄不足セルフチェック|血液検査と症状からかんたん判定

最近の血液検査の結果と、日ごろ気になっているサインにチェックを入れると、
分子栄養学の視点から「鉄不足(材料不足/出血・消耗/吸収不足)」の疑いをかんたんにセルフチェックできます。
※医療的な診断ではなく、生活習慣を見直すための目安です(最終判断は主治医・検査機関の基準が優先)。

① 血液検査の値を入力(わかる範囲でOK)

検査結果が手元にあれば、以下の項目を入力してください。
空欄のままでも、症状・背景チェックだけで簡易判定ができます。

トランスフェリン飽和度(TSAT, %)※自動計算 目安:20%以上(参考)
TSAT=Fe/TIBC×100。FeとTIBCの両方入力時のみ表示します(参考)。

※ここでの目安値は一般的な参考で、検査会社・施設により基準は異なります。
※フェリチン高値は「鉄過剰」だけでなく、慢性炎症・感染・肝機能などでも上がることがあります。

② 当てはまる症状にチェック

最近 3か月以内の状態で、あてはまるものにチェックを入れてください。

※強い息切れ・胸痛・失神などがある場合は、セルフチェックより先に医療機関へ。

③ 鉄が減りやすい背景にチェック(複数OK)

「減りやすい要因」を見つけると、立て直しが早くなります。

※黒色便、便潜血、急な体重減少などがある場合は、原因確認が優先です。

※数値が不明でも症状・背景だけで判定可能です。
※結果はセルフチェックの目安であり、診断ではありません。


② 白血球分画:炎症・感染/ストレスの影を読む

白血球は“戦士”。総数だけでなく、分画(比率)にヒントが出ます。

好中球優位(Neu↑)

  • 急性炎症・感染の影
  • 強いストレス・睡眠負債などで「交感神経(緊張モード)」が続くと、好中球が増えやすい関連が指摘されています。

リンパ球低め(Lym↓)

  • 慢性ストレス
  • 睡眠不足
  • 低栄養(材料不足)

などを疑う“きっかけ”になります(単独で断定はしません)。

好酸球(Eos↑)

  • アレルギー(鼻炎・喘息・皮膚症状など)
  • まれに寄生虫など

体感(鼻・皮膚・咳)とセットで整理します。

ほどよい堂
薬剤師 河邊

最近の血液検査(白血球分画)と、いま感じている症状にチェックを入れて、自律神経(交感神経優位/回復モード不足)の傾向をセルフチェックしてみましょう。

自律神経評価セルフチェック|血液検査(白血球分画)と症状からかんたん判定

最近の血液検査の結果と、日ごろ気になっている症状にチェックを入れると、
分子栄養学の視点から「交感神経(戦闘モード)優位/回復モード不足/炎症・アレルギー傾向/材料不足」を整理できます。
※医療的な診断ではなく、生活習慣や追加確認の目安です(基準値は検査票の表記を最優先)。強い症状や異常値は受診を優先してください。

① 血液検査の値を入力(わかる範囲でOK)

検査結果が手元にあれば、以下の項目を入力してください。
空欄のままでも、症状チェックだけで簡易判定ができます。

② 当てはまる症状にチェック

最近 3か月以内の状態で、あてはまるものにチェックを入れてください。
交感神経:闘争と逃走(興奮・緊張・恐怖・イライラ)/副交感神経:癒しとメンテナンス(睡眠・休息)。

交感神経(戦闘モード)サイン

副交感(回復モード)不足サイン

炎症・実熱/痰熱っぽさ(WBC/血小板高めとセットで)

アレルギー傾向(好酸球/好塩基球とセットで)

※数値が不明でも症状だけで判定可能です。
※結果はあくまでセルフチェックの目安であり、診断ではありません。

③ 血小板(PLT):鉄不足や慢性炎症の“反応”として動くことがある

血小板は止血が役割ですが、

  • 鉄欠乏で反応性に増える
  • 炎症や喫煙、代謝のゆらぎと連動する

といった見方も臨床的にはよく使われます(原因は複合しやすい)。


CBCで「次に見ると迷いにくい」検査項目(優先順位)

※必要なものだけでOK。やみくもに増やさず、順番が大事です。

  • 鉄代謝:フェリチン、血清鉄、TIBC、TSAT
  • B群:ビタミンB12、葉酸(必要によりホモシステイン等)
  • 炎症:CRP(高感度があると尚よい場合)
  • 甲状腺:TSH、FT4(MCV高め/だるさが強い等の時)
  • 肝機能:AST/ALT/γGTP(MCV高め+飲酒習慣など)

すぐ始める「整え方」:ほどよい堂の3本柱で組み立てる

ほどよい堂養生訓として栄養・吸収・循環の大切さを解説する漢方的体質改善の図解イラスト

① 栄養(材料)|まず“作れる体”へ

  • たんぱく質:体重×1.0〜1.5g/日を目安(無理なら段階的に)
  • 鉄+B群+亜鉛:赤身肉、貝類、卵、豆、緑黄色野菜(レバーは少量でOK)
  • 「カロリーは足りているのに栄養が足りない」状態(新型栄養失調)は、造血にも影響しやすい考え方です

② 循環(巡り)|届ける力を落とさない

  • まずは冷え対策(首・お腹・足首)
  • 軽い運動(散歩・足首回し・呼吸)で“巡りスイッチ”
  • 睡眠の優先順位を上げる(回復モードの土台)

③ 吸収(腸活)|“入れる”より先に“受け取れる腸”へ

  • よく噛む(1口30回):消化のスイッチ=中医学の脾(ひ=土/消化吸収)を助ける基本
  • 温かい汁物を毎日の定番に:味噌汁・野菜スープ・鍋
  • 発酵性食物繊維+海藻+きのこ+豆を「一品足す」から
  • 腸活は プロバイオティクス(善玉菌)+プレバイオティクス(エサ)+バイオジェニックス(菌が作る有用成分) の“三位一体”で考えると整理しやすいです

中医学での読み替え:CBCは“証(タイプ)”の補助線

陰陽五行や気血水理論に基づいた中医学と漢方薬のオンライン相談サービス紹介画像

※中医学は検査を“相関のヒント”として使い、最終的には生活・便通・冷え・睡眠などを総合します。

よくあるパターン(目安)

  • Hb/赤血球低め血虚(けっきょ=血の不足タイプ)
  • MCV低め(鉄欠傾向):血虚+脾虚(ひきょ=消化吸収の弱り)を伴いやすい
  • MCV高め(B12/葉酸の関与):脾虚の長期化、あるいは腎精不足(じんせいぶそく=回復の貯金不足)の背景も検討
  • 好中球優位(ストレス影):肝鬱化火(かんうつかか=ストレスが熱化)のサインとして見ることがある
  • 血小板高め(反応性):瘀血(おけつ=巡りの滞り)+痰湿(たんしつ=余分な湿)の併存を疑い、生活の優先順位を組む

弁証論治(まとめ方)

  1. 証を組み立てる → 2) 背景(材料/巡り/吸収)を説明 → 3) 治則・養生(順番)を示す

「何日で変わる?」の目安:3日・3週間・3ヶ月

体質チェックに疑問を感じる女性のイラスト、漢方相談のはじめの一歩を表現

体は“動的平衡(入れ替わり)”。焦って足すより、順番が近道になりやすいです。

  • 3日:胃腸の軽さ、むくみ、睡眠の手応え
  • 3週間:食事・間食・便通のパターンが整いやすい
  • 3ヶ月:肌・髪・爪、冷え、女性のリズムなど“土台”が動きやすい

よくある質問(FAQ)

QA

Q. CBCが基準範囲でも、鉄不足はあり得ますか?

A. あり得ます。Hbだけでなく、フェリチン/TSAT、炎症の影(CRP)や「吸収(胃酸・腸)」も合わせて整理すると迷いにくいです。

Q. RDWが高いと言われました。何を見直すのが先?

A. 素材不足の混在や補充初期の可能性があるため、鉄・B12・葉酸を中心に「何が足りないか」+「吸収できるか」を順番で確認します。

Q. 好中球が高めで、リンパ球が低め。ストレスのせい?

A. ストレスや睡眠不足と関連することはありますが、感染・炎症など他要因もあります。体感(発熱、喉、咳、痛み)とセットで判断し、必要なら医療機関で確認しましょう。


ほどよい堂でできること

漢方や養生の大切なポイントをわかりやすく伝える、ほどよい堂の解説イメージ

血算(CBC)は、“今の体がどこで詰まっているか”の入口です。

ほどよい堂では、数値を見ながら 材料(栄養)・巡り(循環)・吸収(腸活) を整理して、あなたにとっての優先順位(1〜3個)を一緒に決めていきます。


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スマホから離れてデジタルデトックスを実践する女性のイラスト|ほどよい堂

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