8つの体質(タイプ)一覧|気虚/陽虚/血虚/陰虚/気滞/湿熱/瘀血/痰湿を簡単解説(無料チェック付き)
- 「私の不調って、どのタイプ?」
- 「冷え・疲れ・PMS・肌荒れ…全部ある気がする」
中医学では、体の状態を 気・血・津液(水分)=気血水 のバランス、そして 陰陽・虚実(足りない/詰まる) で整理します。
その中でも、日常の不調を“言語化”しやすいのが 8つの体質タイプです。
この記事では、8タイプをできるだけ簡単に(でも実用的に)解説し、「まず何から整えるといいか」のヒントまでまとめます。
無料:体質診断セルフチェック(3分) も置いています。
目次
8タイプはまず「虚(足りない)」と「実(詰まり・たまり)」に分かれる

虚(きょ)=足りないタイプ(補うが基本)
- 気虚(ききょ):エネルギー不足
- 陽虚(ようきょ):温める力不足
- 血虚(けっきょ):血(栄養)不足
- 陰虚(いんきょ):潤い不足
実(じつ)=詰まり・たまりタイプ(巡らせる/減らすが基本)
- 気滞(きたい):巡り停滞(ストレスで詰まる)
- 湿熱(しつねつ):湿+熱(ベタつき・赤み)
- 瘀血(おけつ):血の巡り詰まり(固定した痛み)
- 痰湿(たんしつ):余分がたまる(重い・むくむ)
※ただし多くの人は“混ざり体質”。いちばんつらい症状に直結するタイプを主軸にすると整いやすくなります。
8つの体質タイプを簡単解説(特徴・背景・整え方の方向)

ここからは「まずこれだけ押さえればOK」という形でまとめます。
① 気虚(ききょ=エネルギー不足タイプ)

こんなサイン
- 動くとすぐ電池切れ、疲れやすい
- 胃腸が弱い、食後眠い
- 風邪をひきやすい
背景(中医学)
脾(ひ=消化吸収=土) が弱いと、気(エネルギー)が作れません。
整える方向(治則)
- 補気(気を補う)+健脾(胃腸を助ける)
今日の一手
- 温かい汁物+よく噛む(1口30回目安)
- たんぱく源を毎食1つ
② 陽虚(ようきょ=温める力不足タイプ)

こんなサイン
- 手足・下腹が冷える
- むくみやすい/尿が近い
- 朝が弱い、冷えるとお腹が乱れる
背景(中医学)
脾腎陽虚(脾+腎の冷え)寄りが多く、温める力が落ちると水分代謝も落ちます。
整える方向(治則)
- 温陽(温める)→巡らせる→余分を出す
今日の一手
- 冷たい飲食の頻度を減らす+湯船
- 食後10分歩く
③ 血虚(けっきょ=血(栄養)不足タイプ)

こんなサイン
- 乾燥(肌・髪・目)、爪が割れる
- 眠りが浅い、ふらつく
- 冷えやすい
背景(中医学)
血=栄養の土台。材料(たんぱく・鉄など)が不足、または脾が弱く作れない。
整える方向(治則)
- 健脾(作れる胃腸)+養血(血を養う)
今日の一手
- たんぱく源+温かい汁物
- 睡眠を30分前倒し
④ 陰虚(いんきょ=潤い不足タイプ)

こんなサイン
- ほてり、寝汗、のどが渇く
- 乾燥しやすい(皮膚・目)
- イライラ、眠りが浅い
背景(中医学)
陰=潤い・冷ます力が不足して、熱が上にのぼりやすい。
整える方向(治則)
- 滋陰(潤いを補う)+清熱(こもり熱を冷ます)
今日の一手
- 夜更かしを減らす(陰が消耗)
- 刺激物・アルコールの頻度を控えめに
⑤ 気滞(きたい=巡り停滞タイプ)

こんなサイン
- PMS、ため息、胸やお腹の張り
- ストレスで症状が悪化
- 喉の詰まり感、イライラ
背景(中医学)
肝(かん)は“巡り”の司令塔。ストレスで気が詰まると張りが出ます。
整える方向(治則)
- 疏肝理気(巡りをほどく)+健脾(胃腸の土台)
今日の一手
- 深呼吸1分+軽い散歩
- 早食いをやめて噛む(脾を守る)
⑥ 湿熱(しつねつ=湿+熱タイプ)

こんなサイン
- ベタつき、赤み、ニキビ
- 口のねばつき、口臭
- 便が粘る、尿が濃い
背景(中医学)
“湿”がたまって“熱”がこもる。甘いもの・脂っこいもの・夜更かしが重なると出やすい。
整える方向(治則)
- 清熱利湿(熱を冷まし湿をさばく)
今日の一手
- 甘い飲み物の頻度を減らす(置き換え)
- 夜食を減らして胃腸を休ませる
⑦ 瘀血(おけつ=血の巡り詰まりタイプ)

こんなサイン
- 肩こりが固定、刺すような痛み
- クマ・くすみ、生理痛が強い
- 冷えのぼせ(下は冷えるのに上は熱い)
背景(中医学)
血が“あるのに巡らない”。冷え・ストレス・座りっぱなしで悪化しやすい。
整える方向(治則)
- 活血化瘀(巡りをほどく)+温める
今日の一手
- 首・お腹を冷やさない+食後10分歩く
- 長時間座りを減らす(1時間に1回立つ)
⑧ 痰湿(たんしつ=余分がたまるタイプ)

こんなサイン
- 体が重い、だるい、眠い
- むくみやすい、頭がぼーっとする
- 胃もたれ、痰が絡む
背景(中医学)
脾(消化吸収=土)が弱ると水分が処理されず“たまり”になる。
整える方向(治則)
- 健脾(胃腸を立て直す)+化痰利湿(たまりを減らす)
今日の一手
- 夜遅い食事を減らす+温かい汁物
- 海藻・きのこ・豆を“少しずつ”定番化
迷ったらここ:8タイプ共通で効きやすい「土台の整え方」

中医学の土台は 脾=土(消化吸収)。
土が整うほど、気血水が作れて巡りやすくなります。
- 一口30回を目安に噛む(消化のスイッチ)
- 味噌汁・野菜スープを毎日の定番に
- 海藻・きのこ・豆(発酵性食物繊維)を少しずつ
- 眠りを30分前倒し(回復の貯金)
3日→3週間→3ヶ月:体質改善の時間軸

- 3日:噛む+汁物で体感の変化
- 3週間:食事リズム・腸活の定番化で習慣の変化
- 3ヶ月:栄養(つくる)×循環(巡らす)×腸活(受け取る)が回って土台が変化
▶無料:体質診断セルフチェック(3分)

「私の体質タイプはどれが強い?」
8タイプを見比べて迷ったら、質問に答えるだけのセルフチェックで整理できます。
監修・ご相談について
ほどよい堂では、薬剤師が中医学(気血水・八綱弁証)と腸活の視点で、無理のない養生提案を行っています。セルフチェック結果をもとに、LINEからのご相談も可能です。
※本記事は健康情報としての一般的な内容です。治療中の方、妊娠中の方、服薬中の方は、必ず主治医・薬剤師にご相談ください。

