車中泊避難の体調管理|むくみ・血栓・冷えを防ぐ“3つの守り方”

災害時、「避難所が不安で車中泊を選ぶ」方も少なくありません。
ただ、車中泊避難は体への負担が大きく、特に注意したいのが

  • むくみ(巡りの低下)
  • 血栓(エコノミークラス症候群)
  • 冷え(胃腸・睡眠まで崩れる)

この3つです。

実際に厚生労働省も、車中泊などで 長時間足を動かさない+水分不足 が重なると、血栓ができやすくなるため注意を呼びかけています。(※厚生労働省)

この記事では、車中泊避難でもできる
体調を守る“初動対策” を、優先順位つきでまとめました。


車中泊避難で体調が崩れやすい理由(むくみ・血栓・冷え)

車中泊が続くと、体はこういう状態になりやすいです。

  • 同じ姿勢が続き、ふくらはぎが動かない
  • トイレを気にして水分を控える
  • 足元やお腹が冷えて血流が落ちる
  • 眠りが浅くなり、回復モード不足になる
  • 食事が偏り、胃腸(脾=土)が弱る

つまり車中泊の体調管理は、「気合い」ではなく 仕組み(巡り×水分×冷え) で守るのがコツです。


まず最優先:エコノミークラス症候群(血栓)を防ぐ

車中泊で特に怖いのが、いわゆる エコノミークラス症候群
厚生労働省は、予防として

  • こまめな水分
  • 軽い体操やストレッチ
  • かかとの上下運動、ふくらはぎを揉む
  • ゆったりした服装
  • 足を上げて休む

などを推奨しています。(厚生労働省)

✅危険サイン(すぐ相談したいサイン)

次の症状が出たら、我慢しないでください。

  • 片足だけ、急に腫れる
  • 片足のふくらはぎが痛い/つっぱる
  • 片足だけ熱い・赤い(色が変)
  • 触ると違和感が強い

(DVT=深部静脈血栓症の症状として知られています)

✅緊急:呼吸が苦しい・胸が痛い

「足の腫れや痛み」+「息苦しさ/胸の痛み」がある場合は、血栓が肺に飛ぶ状態(肺塞栓)もあり得るため 緊急対応が必要とされています。

今日からできる車中泊対策7つ(避難中でもOK)

漢方薬剤師が指差しで案内するオンライン漢方相談のイラスト|ほどよい堂

ここからは “効く順” にまとめます。
全部やらなくてOK。まずは 1つだけで十分です。

① 30分に1回「足首を動かす」(最重要)

血栓対策の要は ふくらはぎを動かすこと
座ったままでもOKです。

  • 足首を前後にパタパタ(20回)
  • かかと上げ下げ(20回)
  • ふくらはぎを軽く揉む(左右30秒)

「動かす=巡らせる」
これだけでリスクは大きく変わります。(厚生労働省)

② 水分は“量より回数”(トイレが不安でも)

車中泊では「トイレが怖くて飲まない」が起きがちですが、
それが脱水→血栓リスクにつながります。(厚生労働省)

コツ

  • 一気に飲まず、ちょこちょこ飲み
  • 冷たい水より、できれば常温〜温かめ
  • 味噌汁やスープは “水分+塩分+温め” が同時にできる

③ 寝る姿勢を“固めない”(体をねじらない)

車内で体がねじれた姿勢になると、
巡りが落ちて むくみ・痛み が出やすくなります。

  • 可能ならシートを倒し、骨盤を立てる意識
  • 首が落ちないようにタオルで支える
  • ひざ下にクッションを入れて足を少し高くする
  • 長時間同じ姿勢を避ける(休憩ごとに変える)

④ 冷え対策は「首・お腹・足」が大事

冷えは、むくみ・痛み・眠りの浅さを悪化させます。
まず温めたいのはこの3点です。

  • 首(ネックウォーマー)
  • お腹(腹巻/カイロ)
  • 足(靴下/レッグウォーマー)

冷えると胃腸(脾=土)も弱りやすいので、
温めは “全身の土台づくり” になります。

⑤ むくみ対策は「足上げ+ふくらはぎ」(セットで効く)

むくみは “水分が悪い” というより、
巡りが止まって滞っている ことが多いです。

  • 休める時は足を少し上げる
  • ふくらはぎを揉む(外→内へやさしく)
  • 足首を回す(左右10回)

「足を上げる」も予防法として推奨されています。(厚生労働省)

⑥ 睡眠の質を落とさない(自律神経の回復)

車中泊は緊張が続き、交感神経(戦闘モード)が上がりやすいです。
眠りの回復が落ちると、むくみ・胃腸も連鎖します。

  • 吐く呼吸を長く(吸う3秒/吐く6秒×10回)
  • アイマスク・耳栓があると強い
  • 寝る直前のスマホを減らす

⑦ 食べ方は「胃腸を守る」=体力温存

車中泊では食事が偏りやすく、
胃腸が疲れると回復力が落ちます。

  • まず温かい汁物(味噌汁・スープ)
  • よく噛む(1口30回が目安)
  • 食べすぎない(眠りが浅くなる)

胃腸(脾=土)が整うと、
気血水の巡りが整いやすくなります。


中医学でみる「車中泊トラブル」タイプ(冷え・水滞・瘀血)

中医学の気血水・陰陽五行に基づく漢方LINE相談サービスの紹介画像

同じ車中泊でも、崩れ方には個人差があります。
中医学では “タイプ(証)” で整理すると初手が明確になります。

✅タイプ別まとめ

タイプ(証)かんたん説明こんなサイン初手の養生
陽虚(ようきょ)冷えが強いタイプ足先が冷たい・腹痛・だるい首お腹足を温める、温かい汁物
水滞(すいたい)水が滞るタイプむくみ・重だるい・雨で悪化足上げ+ふくらはぎ、温め
瘀血(おけつ)巡りが悪いタイプこり・痛み・張りこまめに動く、深呼吸

※漢方は「証」に合わせて選ぶのが基本です。
(例)水滞なら五苓散、冷え+水滞なら真武湯など、使い分けがあります。


まとめ:車中泊は「巡らせる・冷やさない・乾かさない」

漢方や養生の大切なポイントをわかりやすく伝える、ほどよい堂の解説イメージ

車中泊避難は、体への負担が大きいぶん
体調管理の差がそのまま“回復力の差” になります。

今日から意識するのはこの3つ。

  • 巡らせる(足首運動・ふくらはぎ)
  • 冷やさない(首・お腹・足)
  • 乾かさない(水分は回数で)

そして、いざという時に慌てないために
“備えをセット化” しておくと安心です。