八綱弁証でタイプ判定|「寒熱」を決定する完全ガイド【宮崎県/漢方薬局ほどよい堂】 

夜の冷えや日中のほてり、手足の冷えや口の渇きなど、「寒熱」の偏りは私たちの体調不良の根本に大きく関わっています。

八綱弁証の視点から寒熱を正しく見極めることで、あなたの体質に合った漢方薬や薬膳養生が分かり、未病のうちに整えることができます。

宮崎県川南町の自然に囲まれた【漢方薬局ほどよい堂】では、LINE無料漢方相談を通じて一人ひとりに合った「寒熱」タイプ判定と養生法をご提案しています。

さらに、公式オンラインショップでは体質別薬膳茶やクロレラ・玄米×麴など、寒熱の偏りを和らげる商品をご自宅から簡単に購入可能です。

体調の乱れを感じたら、まずは「寒熱」を知ることから。

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目次

はじめに|「寒熱」を決めると弁証が一気に速く正確になる

寒熱のバランスを中医学で整えるほどよい堂の漢方イメージ画像

八綱弁証(はっこうべんしょう)は、中医学において体質や症状を見極めるための最も基本的な方法です。

その中でも「寒熱(かんねつ)」の判定は、全体の方向性を決めるカギとなります。

  • なぜなら、寒証(冷えを主体とする不調)か、熱証(熱を主体とする不調)かが分かれば、選ぶべき養生法や食事、さらには漢方薬の方向性が大きく絞れるからです。
  • 逆に、寒熱を誤って判定すると、温めるべき人に冷やす養生を勧めたり、清熱すべき人に温補薬を飲ませてしまうなど、改善どころか悪化を招く恐れがあります。

つまり、「寒熱を決めること」こそが、八綱弁証の最初のゲートであり、診断と治療の分かれ道になるのです。

本記事のゴール:八綱の中で「寒熱」を最優先で確定する理由

八綱は「陰陽・表裏・寒熱・虚実」の4つの対立概念で構成されています。

その中で寒熱は「体内の温度感・代謝の方向性」を示すため、最初に押さえることで診断スピードが一気に速くなります

以下のような流れで診断が進みます:

判定ステップ内容具体例
①寒熱冷えが中心か? 熱感が中心か?「冷え性で温めると楽」→寒証/「発熱して冷たい飲み物を欲す」→熱証
②表裏病位が表(体表・初期)か裏(内臓・慢性)か悪寒・頭痛→表/腹痛・下痢→裏
③虚実体力・抵抗力が不足か? 余分な病邪が強いか?疲労・寝汗→虚/激しい痛み・熱感→実
④陰陽総まとめ(寒熱+虚実+表裏の組み合わせ)陰証/陽証

→ まず寒熱を決めれば、次の判定も迷いにくくなるのです。

ターゲット読者:セルフケア〜臨床初心者・夜職/交代勤務者も想定

この記事は以下の方を想定しています:

  • 中医学や漢方をこれから学びたい方
  • 自分の体質(冷え性・のぼせ・便秘・下痢など)を整理したい方
  • 夜勤やナイトワーク(キャバクラ・ラウンジ・看護師など)で昼夜逆転をしており、「冷えとほてりが同時に出る」ような複雑な不調に悩んでいる方
  • 便秘・下痢・むくみ・PMS・不眠など腸から整えたい方

つまり、初心者でも実践できる「セルフ体質判定マニュアル」として使える内容になっています。

本記事の読み方&用語メモ(寒証・熱証・虚実・表裏の関係)

中医学用語に馴染みがない方のために、最初に整理しておきます。

用語意味キーワード
寒証体内が冷えた状態。代謝が低下。冷え・下痢・温めると楽
熱証体内に熱がこもった状態。代謝が亢進。発熱・口渇・便秘・のぼせ
虚証体力やエネルギー不足。疲れやすい・寝汗・食欲低下
実証病邪が強く、排除すべき状態。痛み強い・熱感・拒按
表証体表面に病邪。発症初期。悪寒・頭痛・発熱
裏証内臓や深部に病邪。慢性化。腹痛・便秘・下痢

記事全体を通じて、これらのキーワードを意識すると、自分の体質や不調の「型」を見つけやすくなります


まとめ(第1章)

  • 八綱弁証は「寒熱」を決めることがスタート地点。
  • 誤判定は逆効果になるため、最も慎重に見極めたい要素。
  • 読者はセルフケアや初心者だけでなく、夜職・交代勤務で寒熱錯雑に悩む層も含む。
  • 用語を理解してから読み進めると、診断がスムーズになる。

八綱の俯瞰と「寒熱」の位置づけ

八綱弁証(はっこうべんしょう)は、中医学の診断法のなかで最も基本となるフレームワークです。

4つの二分法から構成され、合計8つのカテゴリー(八綱)に分かれます。

その中心にあるのが「寒熱」。

これは病気の性質や体質の温度的傾向を示し、陰陽や表裏・虚実と密接に関わりながら診断全体の基盤となります。

八綱(陰陽・表裏・寒熱・虚実)の全体像

まず八綱を俯瞰してみましょう。

二分法説明キーワード例
陰陽陰証/陽証八綱の総まとめ。陰は寒・虚・内向き、陽は熱・実・外向き。陰=冷え・虚弱/陽=熱・亢進
表裏表証/裏証病の位置(体表or内臓)。発症初期か慢性か。表=悪寒・頭痛/裏=腹痛・下痢
寒熱寒証/熱証体内の温度感と代謝傾向。治療方針の軸。寒=冷え・温めて楽/熱=口渇・発熱
虚実虚証/実証体のエネルギー不足か? 病邪が強いか?虚=疲労・寝汗/実=痛み強い・熱感

このように、寒熱は八綱の中で「体質や症状の方向性を左右する最重要ポイント」として位置づけられています。

なぜ「寒熱」を先に決めると判定が早いのか(診断分岐の母線)

寒熱を最初に判定することで、以下のメリットがあります。

  1. 食養生や漢方薬の方向性がすぐに決まる
    • 寒証なら温める薬膳・温補薬
    • 熱証なら清熱食材・清熱薬
  2. 他の軸の解釈が容易になる
    • 例えば「裏証」でも寒裏証か熱裏証かで処方が大きく変わる
    • 「虚証」も虚寒と虚熱ではアプローチが真逆になる
  3. 誤診リスクを減らせる
    • 冷え性の人に清熱を勧めるミスや、ほてり体質に温補薬を飲ませる失敗を避けられる

つまり、寒熱は八綱弁証の“母線”であり、最初に見極めるべき軸といえるのです。

寒熱は“陰陽の温度相”——陰陽・気血水・五行との接続

寒熱をさらに深掘りすると、陰陽・気血水・五行の考え方と直結しています。

  • 陰陽との関係
    • 陰=寒に傾きやすい
    • 陽=熱に傾きやすい
  • 気血水との関係
    • 気が弱る→陽気不足→寒証へ
    • 血が熱化→瘀熱→熱証へ
    • 水が停滞→寒湿や痰飲→寒証に傾く
  • 五行との関係
    • 心は熱に関わりやすい(心火)
    • 腎は寒に関わりやすい(腎陽虚)
    • 脾(土王)は冷え・湿に弱く、腸活の焦点にもなる

まとめ(第2章)

  • 八綱は「陰陽・表裏・寒熱・虚実」の4軸。寒熱はその中で温度的な性質を示す中心概念
  • 寒熱を先に決めると、診断が速く正確になり、誤判定を防ぐ。
  • 陰陽・気血水・五行とも密接にリンクしている。

寒熱の基礎理論|陰陽・気血水・五行・土王説×腸活

中医学の気血水・陰陽五行に基づく漢方LINE相談サービスの紹介画像

寒熱の判定は、中医学の根幹にある「陰陽」や「気血水」、さらには「五行理論」と密接につながっています。

これらを理解すると、体質や不調の見方がより立体的になり、食養生や腸活ともリンクさせやすくなります。

陰陽と温度:寒=陰偏・熱=陽偏の基本

中医学では、寒熱は陰陽の温度的なあらわれと位置づけられています。

概念寒証(陰偏)熱証(陽偏)
体感冷えやすい/温めて楽のぼせ・熱感/冷やすと楽
症状下痢・腹痛・白っぽい顔色便秘・口渇・赤ら顔
淡白・苔は白・湿潤赤い舌・苔は黄・乾燥
沈・遅・弱数・滑・有力

つまり、寒熱は単に温度感覚の違いではなく、「体のエネルギーバランスが陰に傾くか、陽に傾くか」を示しています。

気血水と寒熱:気の滞り・血の熱・水の寒の典型像

気・血・水の三要素は寒熱の偏りを決定づけます。

  • 気虚 → 陽気不足 → 寒証に傾く
    例:疲労・食欲不振・冷え・下痢
  • 血熱 → 熱証に傾く
    例:にきび・不眠・月経不順(経血が濃く量が多い)
  • 水滞(痰湿) → 冷えや寒湿証に傾く
    例:むくみ・痰が多い・重だるさ
気血水寒証との関係熱証との関係
気虚 → 陽気不足 → 冷え・倦怠感気滞 → 気がこもり → のぼせ・イライラ
血虚 → 陰寒を助長血熱 → 赤み・ほてり・皮膚トラブル
痰湿 → 寒湿証(冷え・重だるさ)痰熱 → 黄痰・熱感・化膿性トラブル

五行と季節/臓腑:心の熱・腎の寒、脾(土王)と腸活の軸

五行で見ると、寒熱は臓腑や季節と直結します。

  • 心(火) → 熱に偏りやすい(例:不眠・口渇・動悸)
  • 腎(水) → 寒に偏りやすい(例:腰痛・冷え・頻尿)
  • 脾(土) → 冷え・湿を受けやすい → 現代で言う「腸活」のターゲット
  • 肝(木) → 寒熱錯雑(ストレスで気滞→熱化、または血虚→寒)
  • 肺(金) → 外邪を受けやすく、風寒・風熱の影響が出やすい

さらに土王説(脾胃を中心に五行を統合する考え方)では、腸(脾胃)が弱ると寒熱バランスも崩れやすいとされます。

👉 腸活で「温める食材/冷ます食材」を適切に選ぶことが、寒熱調整の実践そのものになるのです。


まとめ(第3章)

  • 寒熱は陰陽の偏りの表れ。
  • 気血水が乱れると寒熱も動く。
  • 五行では心は熱、腎は寒に傾きやすい。脾(土王)が弱ると寒熱のバランスは大きく崩れる。
  • 腸活は「脾=消化器系」を整え、寒熱バランスを安定させるための実践的アプローチ。

タイプ定義|寒証・熱証・虚寒・虚熱・寒熱錯雑

寒熱の判定は単純に「寒い・熱い」で分けられるものではありません。

実際には、寒証・熱証・虚寒・虚熱・寒熱錯雑といった複数のパターンに分類されます。

ここを理解することで、より的確な弁証論治(べんしょうろんち)が可能になります。

寒証:四肢冷・温めると楽・白い舌・遅脈

定義:体内の陽気(あたためる力)が不足、または外邪(寒邪)によって冷えが生じている状態。

典型症状

  • 手足が冷たい/寒さに弱い
  • 温めると楽になる(カイロ・温かい飲食で改善)
  • 顔色が白っぽい
  • 下痢・軟便になりやすい

舌脈所見

  • 舌:淡白・苔は白・湿潤
  • 脈:沈・遅・弱

熱証:発熱/口渇/煩躁・赤い舌・数脈

定義:体内に過剰な熱(陽熱)がこもっている状態。

典型症状

  • 発熱・のぼせ・ほてり
  • 口渇(冷たい飲み物を好む)
  • 便秘・尿が濃い
  • 顔色が赤い・目が充血

舌脈所見

  • 舌:紅・苔は黄・乾燥
  • 脈:数・滑・有力

虚寒(陽虚):疲れやすい冷え・むくみ・脾腎陽虚像

定義:体力不足や加齢などで「陽気そのものが不足」して冷えているタイプ。

典型症状

  • 常に冷えを感じる
  • 疲れやすい・気力がない
  • むくみやすい
  • 夜間頻尿・下痢

舌脈所見

  • 舌:淡白・胖大(大きく水っぽい)・歯痕あり
  • 脈:沈・弱・遅

虚熱(陰虚火旺):午後〜夜間のほてり・寝汗・口乾

定義:陰液(水分・血)が不足して、相対的に陽熱が浮き上がる状態。

典型症状

  • 午後や夜にほてりが強くなる
  • 寝汗・盗汗(寝ている間に汗が出る)
  • のどや口が乾くが、冷たいものをがぶ飲みすると胃腸が弱る
  • 不眠・イライラ

舌脈所見

  • 舌:紅・苔が少ない/無苔・乾燥
  • 脈:細・数

寒熱錯雑:寒熱往来/上熱下寒/肝脾不和の実例

定義:寒と熱が混在している複雑な状態。外邪や臓腑のアンバランスでよく見られます。

典型症状パターン

  1. 寒熱往来(かんねつおうらい)
    • 悪寒と発熱が交互に出る(例:少陽病)
  2. 上熱下寒
    • 顔や上半身はのぼせるのに、下半身は冷える
  3. 肝脾不和型
    • ストレスで胃腸症状(下痢・腹痛)が起こると同時に、口苦・イライラなどの熱症状も出る

舌脈所見

  • 舌:両端が赤く中央は白苔/上下で色が異なる
  • 脈:弦・数 or 沈・遅が混在

各タイプまとめ表

タイプ主な特徴代表症状
寒証冷え・温めて楽淡白・白苔沈・遅下痢・四肢冷
熱証熱感・冷やして楽紅・黄苔数・滑発熱・便秘・口渇
虚寒陽気不足で冷え淡白・胖大沈・弱疲労・むくみ・夜間頻尿
虚熱陰虚で火旺紅・少苔細・数夜のほてり・寝汗
錯雑寒と熱が混在舌の色や苔が混合脈が錯雑寒熱往来・上熱下寒

まとめ(第4章)

  • 寒熱は単純な二分ではなく、虚実を伴って4パターン+錯雑型が存在する。
  • 舌や脈の情報を合わせると判定精度が格段に上がる。
  • 錯雑型は現代のストレス社会・夜職・不規則生活で特に多い。

四診で「寒熱」を決める|問・望・聞・切の決定版チェックリスト

寒熱の判定は「体感の自己申告」だけでは不十分です。

中医学では四診(ししん)=問診・望診・聞診・切診を組み合わせることで、より客観的かつ正確に寒熱を見極めます。

ここでは、セルフケアでも参考になるように、寒熱タイプを見分けるためのチェックリスト形式で整理します。

問診:好む飲温(冷or温)・時間帯・便尿・月経・睡眠

患者さんに尋ねることで寒熱を見極める質問の例:

質問寒証傾向熱証傾向
飲み物の好み温かいものを好む/冷たいものが苦手冷たい飲み物を欲する
症状の時間帯朝・寒い時に悪化午後・夜に悪化
便下痢・軟便便秘・硬便
尿無色透明・量が多い濃い黄色・量が少ない
月経経血が薄い・量少ない・痛み温めて楽経血が濃い・量多い・痛み冷やすと楽
睡眠寒くて布団を重ねる暑くて布団をはねる/寝汗

望診(舌):舌質/舌苔(白厚膩=寒湿、黄厚膩=湿熱など)

舌は「内臓の鏡」と呼ばれ、寒熱の判定にとても有効です。

舌の特徴寒証傾向熱証傾向
舌質淡白・胖大(大きく水っぽい)紅・乾燥・裂紋
舌苔白・湿潤黄・乾燥/厚い苔
特徴的所見歯痕舌(虚寒)無苔・紅舌(虚熱)

👉 舌を観察するときは、自然光の下で朝起きてすぐに見るのが最適です。

聞診:体臭/口臭/声・口渇の訴え

聞診は「耳と鼻で感じる情報」。

声やにおいも寒熱を映します。

観点寒証傾向熱証傾向
小さい声・無力大きな声・イライラ調
体臭・口臭ほとんどなし強いにおい・熱気を帯びる
口渇あまり渇かない/温かい飲み物を好む強い口渇/冷たい飲み物を欲す

切診:脈(遅/沈=寒、数/滑/弦=熱/痰湿/肝鬱)と腹証

脈やお腹の触診も重要です。

所見寒証傾向熱証傾向
遅・沈・弱数・滑・弦
腹部冷たく軟らかい・温めて楽張って熱感・圧すと嫌がる

👉 臨床では、脈診と舌診を組み合わせると寒熱の判断精度が格段に上がります。

四診総合チェック表(セルフ判定用)

チェックポイント寒証タイプ熱証タイプ
手足冷たい熱い・ほてる
好み温かい飲食冷たい飲食
便下痢・軟便便秘・乾燥便
尿無色透明・多い濃黄・少ない
淡白・白苔紅舌・黄苔
遅・沈数・滑

まとめ(第5章)

  • 四診を総合すると、寒熱の判定は格段に正確になる。
  • 舌診・脈診は客観的でブレにくい指標。
  • 問診や生活習慣も合わせて総合的に判断することが大切。

病位(表裏)・虚実との交差でブレを削る

寒熱の判定は単独で完結しません。

中医学では必ず「病位=表裏」「体力=虚実」と組み合わせて考えることで、より正確な診断に近づきます。

寒熱だけで判断すると誤解が生まれやすく、交差的に整理することが重要です。

表寒/裏寒・表熱/裏熱の見分け方

寒熱は病位(表=体表・発症初期、裏=内臓・慢性)と組み合わせて見ると精度が上がります。

タイプ代表症状舌・脈
表寒悪寒・発熱・頭痛・無汗・体表の冷え舌淡・白苔/脈浮・緊
裏寒腹痛・下痢・手足冷・倦怠感舌淡白・湿潤/脈沈・遅
表熱発熱・悪風・のど痛・赤ら顔舌紅・黄苔/脈浮・数
裏熱高熱・便秘・腹満・尿少・煩躁舌紅・乾燥/脈沈・数

👉 例えば「悪寒+発熱」であっても、汗の有無や便の状態で表裏が区別されます。

実熱 vs 虚熱:高熱/煩渇/便秘 vs 午後潮熱/寝汗

熱証も「実熱」と「虚熱」で大きく分かれます。

タイプ特徴代表症状
実熱病邪が強く、余分な熱がこもっている高熱・口渇・便秘・尿赤・煩躁
虚熱陰虚で相対的に熱が浮き上がる午後〜夜にほてり・寝汗・口乾・不眠

👉 「発熱=熱証」と決めつけるのは危険。午後からの発熱や寝汗は虚熱のサインです。

実寒 vs 虚寒:激しい冷痛/拒按 vs だるい冷え/自汗

寒証も「実寒」と「虚寒」で分けます。

タイプ特徴代表症状
実寒外邪の寒が強く侵入した状態激しい冷痛・下痢・吐き気・温めても改善しにくい
虚寒陽気不足(腎陽虚・脾陽虚)慢性的な冷え・倦怠感・むくみ・自汗

👉 実寒は「病邪が主」、虚寒は「体力不足が主」という違いです。

寒熱×表裏×虚実の交差まとめ表

判定軸寒証熱証
表証表寒:悪寒・頭痛・無汗/白苔表熱:発熱・咽痛・赤顔/黄苔
裏証裏寒:腹痛・下痢・倦怠/淡白舌裏熱:高熱・便秘・煩躁/紅舌
虚証虚寒:陽虚で冷え・疲労/淡胖舌虚熱:陰虚でほてり・寝汗/紅無苔
実証実寒:寒邪侵入で激痛/緊遅脈実熱:邪熱充満で高熱/数滑脈

まとめ(第6章)

  • 寒熱の判定は表裏・虚実と組み合わせると誤診が減る。
  • 「実熱と虚熱」「実寒と虚寒」を混同しないことが重要。
  • 舌と脈、便や睡眠パターンを合わせて見ると確実性が増す。

寒熱タイプ判定フローチャート(テキスト版)

ここまで見てきたように、寒熱の判定には「四診」や「虚実・表裏」の組み合わせが必要です。

しかし、いざセルフチェックしようとすると迷う人も多いのではないでしょうか。

そこで、寒熱を段階的に整理できるように、フローチャート(テキスト版)を用意しました。

ステップ1:四診総合→「寒寄り/熱寄り」を一次決定

まずは最もわかりやすいポイントから入ります。

  • 寒寄りサイン
    • 手足の冷え、温めると楽
    • 下痢・尿が多い・透明
    • 舌が白っぽく湿潤
    • 声が弱く小さい
  • 熱寄りサイン
    • 顔の赤み・ほてり
    • 便秘・尿が濃い・量が少ない
    • 舌が赤く苔は黄・乾燥
    • 声が大きくイライラ調

👉 ここで「寒っぽい」か「熱っぽい」かを大まかに仕分けします。

ステップ2:虚実・表裏で枝分かれ(虚熱/虚寒・表熱/裏熱など)

次に、体力(虚実)や病位(表裏)を組み合わせて、より正確な方向性を決めます。

判定寒証の場合熱証の場合
虚証虚寒:慢性的な冷え・疲労・夜間頻尿虚熱:午後や夜のほてり・寝汗
実証実寒:急な冷痛・寒邪による症状実熱:高熱・強い便秘・煩躁
表証表寒:悪寒・頭痛・無汗表熱:発熱・のど痛・赤ら顔
裏証裏寒:腹痛・下痢・倦怠感裏熱:腹満・便秘・尿少・紅舌

👉 これで「寒証の中の虚寒か実寒か」「熱証の中の虚熱か実熱か」と分類が進みます。

ステップ3:錯雑(往来・上下)の確認→暫定タイプ確定

最後に、寒熱が混在していないかをチェックします。

  • 寒熱往来:寒気と発熱が交互に出る(例:少陽病)
  • 上熱下寒:上半身はのぼせるが下半身は冷える
  • 肝脾不和:ストレスで下痢・腹痛(寒)、同時に口苦・イライラ(熱)

👉 これらが見られる場合は「寒熱錯雑」として判定し、調和・調整を優先します。

テキスト版フローチャートまとめ

  1. まず寒か熱かをチェック(冷え or ほてり/便尿/舌苔)
  2. 虚実を判定(体力不足 or 病邪の強さ)
  3. 表裏を判定(初期 or 慢性)
  4. 錯雑がないか確認(寒熱交互・上下の差)
  5. 寒証・熱証・虚寒・虚熱・錯雑 のいずれかに確定

まとめ(第7章)

  • フローチャートを使うと、複雑な寒熱判定を段階的に整理できる。
  • まずは「寒or熱」を大きく仕分けし、その後に「虚実・表裏」で細分化。
  • 最後に「錯雑」の有無を確認すると誤判定を防げる。

寒熱タイプ別の治則と方意(教育用)

寒熱の判定ができれば、次は「どう整えるか」が明確になります。

中医学では 治則(ちそく:治療の大方針)方意(ほうい:処方の基本的な意図) を導き、個別の弁証論治へつなげていきます。

寒証:温陽散寒・行気活血

治則

  • 温めて陽気を回復させる
  • 血や気の巡りを改善する

方意の例

  • 四肢冷・下痢・腹痛 → 理中湯系(補中温陽)
  • 冷え性・月経痛 → 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(温経散寒)

👉 寒証では「温める」ことが基本。冷えを放置すると、血流障害や代謝低下につながります。

熱証:清熱瀉火・解毒

治則

  • 余分な熱を取り除く
  • 炎症や毒素を鎮める

方意の例

  • 高熱・口渇・便秘 → 白虎湯(清熱瀉火)
  • のぼせ・ニキビ・イライラ → 黄連解毒湯(清熱解毒)

👉 熱証では「冷やす」ことが基本。ただし、体質が弱っている人には強すぎる清熱は禁物です。

虚寒(陽虚):補気健脾+温中

治則

  • 脾胃(消化力)を補い、陽気を温める
  • 冷えと疲れを同時に改善する

方意の例

  • 慢性の冷え・下痢・食欲不振 → 四君子湯+乾姜(補気健脾温中)
  • 冷え・腰痛・頻尿 → 腎陽虚タイプの八味地黄丸(補腎助陽)

👉 虚寒タイプは「腸活」との親和性が高い。脾胃を立て直すことが第一です。

虚熱(陰虚火旺):滋陰清熱・養陰潤燥

治則

  • 陰液(水分・血)を補い、余分な熱を鎮める
  • 潤いを取り戻す

方意の例

  • 夜間のほてり・寝汗 → 六味丸・知柏地黄丸(滋陰清熱)
  • 空咳・不眠・口乾 → 麦門冬湯(養陰潤肺)

👉 虚熱タイプは「潤すこと」が大切。過剰に冷やすのではなく、枯れた土地に水を注ぐイメージです。

寒熱錯雑:和解少陽・上下の調整

治則

  • 寒と熱のアンバランスを調整する
  • 上下・内外・臓腑間の調和を図る

方意の例

  • 寒熱往来・口苦・胸脇苦満 → 小柴胡湯(和解少陽)
  • 上熱下寒・胃腸の不調 → 黄連湯(和胃降逆+清熱温中)

👉 現代人に多いのがこのパターン。ストレスや生活リズムの乱れで寒熱が入り混じるケースが目立ちます。

タイプ別 治則と方意まとめ表

タイプ治則方意の例
寒証温陽散寒・行気活血理中湯系/当帰四逆加呉茱萸生姜湯
熱証清熱瀉火・解毒白虎湯/黄連解毒湯
虚寒補気健脾+温中四君子湯+乾姜/八味地黄丸
虚熱滋陰清熱・養陰潤燥六味丸/知柏地黄丸/麦門冬湯
錯雑和解少陽・上下の調整小柴胡湯/黄連湯

まとめ(第8章)

  • 治則は「寒を温める・熱を冷ます」を基本に、虚実・表裏の状態を加味して決める。
  • 漢方薬は“方意”を理解して活用することが大切で、自己判断での服用は禁物。
  • 現代の生活習慣病やストレス性不調では「寒熱錯雑」が特に増えている。

寒熱タイプ別の薬膳×腸活ロードマップ

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中医学の「寒熱判定」と、現代の「腸活」を結びつけると、体質に合わせた食事法が具体的に見えてきます。

ここではタイプ別に、おすすめ食材・調理法・腸活アプローチをまとめます。

寒証:温性/辛温の食材・温かい汁物・発酵食品の取り入れ方

  • 基本方針:温めて陽気を補う。冷たい食材・生ものは控える。
  • おすすめ食材:生姜・葱・シナモン・にら・山椒・羊肉・えび
  • 腸活ポイント:味噌汁・スープで温めながら乳酸菌を取り入れる

👉 発酵食品は「常温以上」で摂ることが大切。冷たいヨーグルトより、温かい味噌汁の方が寒証には適しています。

熱証:寒涼食材・苦味/甘苦・プロ/プレ/バイオジェニックス

  • 基本方針:余分な熱を冷ます。辛い物・揚げ物・アルコールは控える。
  • おすすめ食材:きゅうり・冬瓜・トマト・セロリ・苦瓜・緑豆・梨
  • 腸活ポイント
    • プレバイオティクス(食物繊維豊富な野菜)で腸内発酵を助ける
    • バイオジェニックス(抗炎症作用のあるポリフェノール)を積極的に

👉 熱証タイプの腸活は「炎症を鎮める」ことが最優先です。

虚寒:補気健脾(米・山薬・大棗・生姜)+「味噌汁&野菜スープ」常備術

  • 基本方針:脾胃を温めて消化を助ける。「冷やす」より「支える」ことを重視。
  • おすすめ食材:山薬(やまいも)・大棗・もち米・かぼちゃ・長ねぎ・生姜
  • 腸活ポイント
    • 味噌汁・根菜スープを常備
    • 白湯・発酵玄米で「消化に優しい腸活」

👉 虚寒タイプは「腸から元気をつける」イメージで。発酵食品は加温して取り入れると負担が減ります。

虚熱:潤いの確保(白木耳・胡麻・百合根)+就寝前の熱源カット

  • 基本方針:陰液を補って、枯れた体に水を与える。辛い物・アルコール・夜更かしは禁物。
  • おすすめ食材:白きくらげ・百合根・胡麻・クコの実・豆乳・はちみつ
  • 腸活ポイント
    • 水溶性食物繊維(ごま・オートミール・寒天)で潤いをサポート
    • 夜食を控え、腸に休息を与える

👉 虚熱は「乾燥型の腸炎」にもつながりやすい。潤い補給と腸の休息が重要です。

錯雑:上熱下寒へのレイヤード献立(上は清・下は温)と腸漏れ対策

  • 基本方針:寒と熱が混在しているため「部分ごとの調整」が必要。
  • おすすめ食材
    • 上半身の熱 → ゴーヤ・セロリ・緑豆(清熱)
    • 下半身の冷え → 生姜・にら・葱(温補)
  • 腸活ポイント
    • 発酵食品を適度に(冷やしすぎず、加温調理で)
    • 腸漏れ(リーキーガット)対策として、グルテンや過剰な糖質は控える

👉 「寒熱錯雑」タイプは現代人に多く、ストレス性過敏性腸症候群(IBS)とも重なりやすいタイプです。

寒熱タイプ別 薬膳×腸活まとめ表

タイプ基本方針おすすめ食材腸活ポイント
寒証温める生姜・羊肉・にら温かい味噌汁・スープで発酵食品
熱証冷ます冬瓜・苦瓜・緑豆抗炎症ポリフェノール+食物繊維
虚寒補気健脾山薬・大棗・かぼちゃ味噌汁・白湯・消化に優しい発酵
虚熱潤す白木耳・百合根・胡麻水溶性食物繊維+夜食カット
錯雑部位別調整ゴーヤ+生姜(上下の調整)発酵食品は加温し腸漏れ対策

まとめ(第9章)

  • 寒熱判定を腸活と結びつけると、食材選びや調理法が具体化する。
  • 寒証=温め、熱証=冷ます、虚寒=支える、虚熱=潤す、錯雑=調整。
  • 発酵食品は温度や体質に合わせた摂り方が重要。

季節・環境・職業別にズレる寒熱|“ナイトワーク”と昼夜逆転

寒熱のタイプは、体質だけでなく季節・環境・職業習慣によっても大きく左右されます。

特に現代人は、冷暖房・夜勤・ストレスといった要因により、典型的な「寒証」「熱証」だけでなく、錯雑型(寒熱混在)が増加しています。

夏:暑邪×冷房の寒熱錯雑(外冷内熱)

夏は外気の「暑邪」によって熱証に傾きやすい季節です。

しかし、現代は冷房による「外冷」の影響が重なり、外冷内熱(体表は冷やされ、内は熱がこもる)が起こりやすくなります。

  • 熱のサイン:のぼせ・口渇・イライラ・便秘
  • 寒のサイン:手足の冷え・下痢・冷房病
  • 腸活アドバイス:冷たい飲み物を避け、常温水やぬるま湯で補水。発酵食品は「温かい汁物」で取り入れる。

👉 夏は「寒熱錯雑」の典型シーズン。冷房環境と食生活に注意する必要があります。

冬:寒邪・首腹腰の保温と温陽飲食

冬は「寒邪」が主体となり、体は寒証に傾きます。

特に首・腹・腰を冷やすと、腎陽や脾陽が弱まり、慢性的な虚寒につながります。

  • 寒のサイン:手足の冷え・むくみ・下痢・頻尿
  • 熱の錯覚:暖房や厚着でのぼせることもあるが、根本は寒証
  • 腸活アドバイス:根菜スープ・生姜・大棗で温陽。発酵玄米や味噌汁を常備し、腸を冷やさないこと。

👉 冬は「寒証ベース+一時的な熱感」という誤解が起こりやすい。基盤は「温める」ことに重点を置きます。

夜職/交代勤務:強光・会話・アルコール→心脾の疲労と虚熱パターン

ナイトワーク(キャバクラ・ラウンジ・風俗など)や交代勤務(看護師・工場勤務など)は、昼夜逆転により心(火)と脾(土)に負担をかけます。

  • 熱の要素
    • 強い照明や夜の活動 → 心火が亢進し、不眠・イライラ・のぼせ
    • アルコール摂取 → 肝火が盛んになりやすい
  • 寒の要素
    • 不規則な飲食・夜食・冷たい飲み物 → 脾胃が弱り、虚寒・下痢・むくみ
    • 夜のクーラー環境 → 下半身の冷え
  • 典型パターン:上熱下寒・虚熱+虚寒の錯雑
  • 腸活アドバイス
    • 夜食を控え、腸に休息を与える
    • 朝方は温かいスープで脾胃をリセット
    • クロレラや玄米酵素で腸内フローラを安定化

👉 夜職や交代勤務は「寒熱錯雑」の温床。腸活で脾胃を守ることが、全身の寒熱バランスを調えるカギです。

季節・環境・職業別 寒熱のズレまとめ表

要因主な寒熱傾向特徴腸活アドバイス
夏(暑邪+冷房)外冷内熱(錯雑)のぼせ+冷え・下痢冷たい飲食を避け、常温水+温スープ
冬(寒邪)虚寒・実寒冷え・頻尿・下痢生姜・根菜・発酵玄米で温補
ナイトワーク/交代勤務上熱下寒・虚熱錯雑不眠・ほてり+下痢・むくみ夜食カット・朝スープ・腸活補助食品

まとめ(第10章)

  • 夏は「暑邪+冷房」で寒熱錯雑、冬は「寒邪」で虚寒が主体。
  • 夜職や交代勤務では「心火と脾虚」が同時に悪化し、上熱下寒パターンに。
  • 季節・環境・職業の影響を考慮すると、寒熱判定の精度がさらに上がる。

よくある誤判定・落とし穴|ケースで学ぶ“寒熱の罠”

寒熱の判定は中医学の入口ですが、見た目や一部の症状だけで決めつけると大きなミスにつながります。

ここでは、臨床やセルフチェックで陥りやすい「寒熱の罠」をケーススタディ形式で解説します。

舌苔だけで熱証と決めつけない(厚膩=湿痰/食滞の可能性)

  • 誤判定例
    「舌苔が厚い=熱証」と判断して清熱剤を使ったが改善せず。
  • 実際のケース
    厚い白苔は「寒湿」や「痰湿」の可能性も高い。食滞でも同じような苔が出る。
  • 正しい視点
    舌苔は色+厚さ+乾湿を総合的に判断する必要がある。
    → 白厚苔=寒湿/黄厚苔=湿熱/白膩苔=痰湿

「冷たい飲み物が好き=熱証」とは限らない(習慣・情動要因)

  • 誤判定例
    冷たい飲み物を好む=体内が熱いと短絡的に判断。
  • 実際のケース
    • 習慣的に冷たい飲料を飲むだけの人も多い。
    • ストレスや情動で口渇を感じ、冷たいもので発散する場合もある。
  • 正しい視点
    「冷たい物を飲んだときに楽になるか?」を確認。
    → 熱証では飲んで楽になる、虚寒ではむしろ腹を壊す。

一時的発熱と“本体の寒”/生理周期・更年期の影響

  • 誤判定例
    一度発熱したから熱証と断定。
  • 実際のケース
    • 風邪初期は「悪寒発熱」であり、裏は寒証のことが多い。
    • 生理周期のホルモン変動、更年期のホットフラッシュは「虚熱」パターン。
  • 正しい視点
    発熱が「持続するか一過性か」を確認。
    → 一過性なら邪気の反応、慢性なら体質性の熱証や虚熱の可能性。

ケース別まとめ表

誤判定ポイント実際の落とし穴正しい見方
舌苔が厚い=熱証厚白苔は寒湿・痰湿でも出る色+厚さ+乾湿を総合判断
冷たい飲料好き=熱証習慣・情動の影響あり飲んで「楽になるか」で判定
発熱=熱証一過性は邪気反応/更年期は虚熱持続性・周期性を確認

まとめ(第11章)

  • 舌苔・飲食嗜好・発熱など単一所見で寒熱を決めるのは危険。
  • 「その症状が体質的か一過性か」を見極めることが誤判定防止につながる。
  • 特に女性の周期・更年期や現代の生活習慣は「虚熱」や「錯雑」を生みやすい。

ミニ症例(ペルソナ)で読む寒熱

ほどよい堂のLINE相談で寄せられた実際の漢方相談事例を紹介する画像
ほどよい堂のLINE相談には
さまざまな悩みに応じた実例が多数寄せられています

理論やチェックリストだけでは、自分の体質にどう当てはまるのかイメージしにくいことがあります。

そこで、代表的なペルソナ症例を取り上げ、寒熱判定から養生・腸活までの流れを示します。

20代女性:不眠×便秘(陰虚火旺/虚熱)

  • 背景
    ナイトワーク勤務。寝つきが悪く、寝汗あり。便秘気味で肌荒れも。
  • 寒熱判定
    ・午後〜夜にほてり → 虚熱
    ・舌紅・無苔 → 陰虚火旺
  • 養生ポイント
    ・夜更かしを減らし、潤いを補う食材(白きくらげ・豆乳・梨)
    ・冷たい飲食は控え、常温水で水分補給
  • 腸活
    ・水溶性食物繊維(オートミール・寒天)
    ・乳酸菌+はちみつで潤腸通便

40代男性:下痢×冷え(脾腎陽虚/虚寒)

  • 背景
    デスクワーク中心。慢性的な冷えと下痢、疲れやすい。
  • 寒熱判定
    ・四肢冷・朝の軟便 → 虚寒
    ・舌淡胖大・歯痕あり → 脾腎陽虚
  • 養生ポイント
    ・朝は白湯、昼は温かいスープ中心に
    ・冷たい飲料や生野菜を避ける
  • 腸活
    ・発酵玄米・味噌汁・根菜スープ
    ・クロレラや玄米酵素で脾胃をサポート

30代女性:PMS×口苦(寒熱往来/少陽病機)

  • 背景
    仕事のストレスが強い。PMSでイライラと下痢を繰り返す。
  • 寒熱判定
    ・寒熱往来(イライラ時は熱、下痢は寒)
    ・舌紅・苔が部分的に白黄混合 → 錯雑型
  • 養生ポイント
    ・ストレス発散、リズム運動(散歩・ヨガ)
    ・辛い物・アルコールを控える
  • 腸活
    ・キャベツや大根など消化を助ける野菜
    ・ストレス軽減作用のある発酵食品(納豆・ぬか漬け)

60代男性:夜間多汗×ほてり(陰虚火旺/虚熱)

  • 背景
    定年後。夜間に汗をかいて目が覚める。のぼせ・口渇あり。
  • 寒熱判定
    ・寝汗・午後の潮熱 → 虚熱
    ・舌紅・少苔 → 陰虚火旺
  • 養生ポイント
    ・夜食やアルコールを控える
    ・胡麻・百合根・白きくらげで潤い補給
  • 腸活
    ・発酵食品は控えめに、代わりに水溶性食物繊維(ごま・寒天)
    ・夜は温かいスープで消化に優しい腸活

ペルソナ別 寒熱タイプまとめ表

ペルソナ寒熱タイプ主症状養生ポイント腸活の工夫
20代女性虚熱(陰虚火旺)不眠・便秘・寝汗潤い補給・夜更かし回避水溶性繊維+乳酸菌
40代男性虚寒(脾腎陽虚)下痢・冷え・疲労温かい食事・冷飲回避発酵玄米・味噌汁
30代女性錯雑(寒熱往来)PMS・下痢・口苦ストレス管理・辛味回避消化促進野菜+発酵
60代男性虚熱(陰虚火旺)潮熱・夜汗・口渇潤い食材・夜食禁止水溶性繊維・温スープ

まとめ(第12章)

  • 寒熱判定はペルソナを通すと理解しやすい。
  • 虚熱は「潤す」、虚寒は「温める」、錯雑は「調整」がカギ。
  • 腸活は食材選びと時間帯調整で、寒熱バランスを支える強力なツールになる。

48時間セルフケア計画(タイプ別テンプレート)

寒熱のタイプが分かっても、日常生活にどう落とし込むかが難しいと感じる方は多いでしょう。

そこで、2日間で取り入れられる「セルフケア計画テンプレート」をタイプ別に提示します。

朝・昼・夜の流れに沿った行動と腸活ポイントをまとめました。

朝・昼・夜の過ごし方(食・動・休)

寒証タイプ

  • :白湯+温かい味噌汁
  • :根菜スープ・生姜紅茶
  • :入浴で腰腹を温める

熱証タイプ

  • :常温水で水分補給、果物(梨・キウイ)
  • :野菜中心の軽食(トマト・冬瓜スープ)
  • :ストレッチ+早めの就寝

虚寒タイプ

  • :発酵玄米粥+大棗
  • :山薬・かぼちゃの煮物
  • :足湯・温灸(臍・腰部)

虚熱タイプ

  • :胡麻・豆乳スムージー
  • :百合根・白きくらげのスープ
  • :ブルーライト制限・就寝前の温かいハーブティー

錯雑タイプ

  • :常温水+軽い体操
  • :上半身の熱にはゴーヤ・セロリ、下半身冷えには生姜スープ
  • :ぬるめの入浴でリラックス、腸を休める断食気味の軽食

入浴・保温・水分戦略(温冷/発汗/補水の調律)

タイプ入浴法水分補給
寒証熱めの入浴でしっかり温める生姜湯・ハーブティー
熱証ぬるめのシャワー/短時間入浴常温水・麦茶・緑豆茶
虚寒足湯や温灸で腹腰を温める白湯・根菜スープ
虚熱就寝前のぬる湯浴豆乳・はちみつ湯・オートミール水
錯雑上半身は冷ます/下半身は温める常温水+温スープを組み合わせ

睡眠衛生とブルーライト/飲酒の調整

  • 寒証:冷えで寝つきが悪い場合 → 湯たんぽを利用
  • 熱証:夜のスマホ・飲酒を控え、22時前の就寝を意識
  • 虚寒:昼寝でエネルギー補充、夜は胃腸に負担をかけない食事
  • 虚熱:夜更かしを徹底的に回避、瞑想や呼吸法で副交感神経優位に
  • 錯雑:仕事・生活リズムの見直しを優先。夜食・夜更かしを減らすことで寒熱の揺れ幅を小さくする

48時間セルフケア計画(タイプ別まとめ表)

タイプ腸活ポイント
寒証白湯+味噌汁生姜紅茶+根菜スープ入浴で温める発酵食品は温かい汁物で
熱証常温水+梨冬瓜・トマトスープストレッチ+早寝抗炎症野菜・緑豆茶
虚寒発酵玄米粥+大棗山薬・かぼちゃ足湯・温灸白湯・消化に優しい発酵
虚熱豆乳スムージー白きくらげ・百合根ブルーライト制限潤い食材+夜食禁止
錯雑常温水+体操ゴーヤ+生姜スープ軽食・ぬる湯浴上は冷ます・下は温める

まとめ(第13章)

  • 寒熱タイプ別に「48時間行動プラン」を設けることで、セルフケアの実践がしやすくなる。
  • 朝・昼・夜の3区分に加え、入浴・水分戦略・睡眠習慣を調整するのがポイント。
  • 短期間でも体調の変化を実感しやすく、継続するモチベーションにつながる。

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漢方は自然由来ですが、安全に使うための確認は欠かせません。

  • 服薬中の方:薬との飲み合わせがあるため、必ず相談を
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👉 自己判断はリスクがあるため、専門家と一緒に「体質に合った一歩」を進めましょう。

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FAQ(よくある質問)

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ほどよい堂が受けた漢方相談のよくある質問を
Q&A形式でわかりやすく解説しています

寒熱判定や漢方相談について、多く寄せられる質問をQ&A形式で整理しました。検索ユーザーが「自分も同じ疑問を持っていた!」と思える内容を厳選しています。

「寒証と冷え性は同じですか?」

A. 似ていますが、完全には同じではありません。

  • 冷え性=一般的に手足が冷たい状態を指す生活習慣的な言葉
  • 寒証=中医学で「陽気不足・寒邪侵入」による体内全体の状態

👉 つまり「冷え性は寒証の一部」であり、下痢・倦怠感・むくみなどを伴うこともあります。

「熱証タイプなのに手足が冷たいことがあります。なぜですか?」

A. 上半身と下半身で異なる寒熱が出る「上熱下寒(じょうねつかかん)」の可能性があります。

  • 顔や頭はのぼせる(熱証)
  • 下半身は冷える(寒証)

👉 このような「寒熱錯雑タイプ」は、ストレス・夜更かし・冷暖房環境によって現代人に増えています。

「虚熱と更年期のほてりは関係ありますか?」

A. はい、深く関係しています。

  • 更年期は腎陰が減少 → 陰虚 → 虚熱(ほてり・寝汗)
  • 特に午後〜夜間の潮熱(急に熱くなる症状)は虚熱の典型です。

👉 食生活では「潤い食材(白きくらげ・豆乳・はちみつ)」を取り入れるとよいでしょう。

「腸活で寒熱は改善しますか?」

A. はい、改善の助けになります。

  • 中医学では「脾(消化器系)が寒熱バランスの要」と考える(土王説)
  • 腸活=脾を健やかにし、寒熱を安定化させる実践法

👉 発酵食品・食物繊維・よく噛むことを習慣にすることで、寒熱の揺れが小さくなります。

「漢方薬はすぐに飲み始めても大丈夫ですか?」

A. 自己判断での服用はおすすめしません。

  • 寒熱の誤判定により逆効果になるリスクがあります。
  • 例えば「寒証に清熱薬」や「熱証に温補薬」を使うと、症状が悪化する場合も。

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「LINE相談は本当に無料ですか?」

A. はい、完全無料です。

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👉 気軽に「体質の方向性を知りたい」という方にも安心してご利用いただけます。

FAQまとめ表

質問ポイント回答
寒証=冷え性?冷え性は寒証の一部。全身的な寒熱を確認する必要あり。
熱証なのに冷える?上熱下寒=寒熱錯雑。現代人に多い。
更年期のほてり?虚熱と関係深い。潤い補給を。
腸活で改善?脾胃を立て直し、寒熱安定化に有効。
漢方を自己判断で?誤判定で逆効果。相談必須。
LINE相談は無料?完全無料・強制購入なし。

まとめ(第15章)

  • FAQ形式でよくある誤解を解消することで、SEOの強化(スニペット対策)にもなる。
  • 特に「冷え性と寒証の違い」「上熱下寒」「更年期と虚熱」「腸活との関係」は検索ユーザーが求めるテーマ。
  • 最後に「LINE相談が無料で安心」という安心感を提示することで、次の行動につながる。

まとめ

ここまで「八綱弁証による寒熱の判定」を軸に、体質のセルフチェック方法や養生・腸活・薬膳の工夫を解説してきました。

この記事のポイントを振り返ると…

  1. 寒熱の判定は八綱弁証のスタート地点
    → 正確に見極めることで、養生も漢方選びもブレない。
  2. 寒証・熱証だけでなく虚寒・虚熱・錯雑まで把握することが重要
    → 特に現代人は「寒熱錯雑」タイプが多い。
  3. 腸活(脾胃の養生)が寒熱安定のカギ
    → 発酵食品・食物繊維・調理法を体質に合わせることがポイント。
  4. 48時間セルフケア計画で行動に移すと変化を実感しやすい
    → 小さな実践が体質改善への第一歩。

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所在地:宮崎県児湯郡川南町(峠の里展望台近く)
※詳細なアクセスは公式ホームページをご覧ください。
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著者プロフィール

河邊甲介 (薬剤師)

KOSUKE KAWABE

▷有資格

  • 薬剤師
  • 中医薬膳師:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • 薬膳素材専門士:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • ペットフーディスト

▷経歴

  • 福岡大学薬学部卒
  • 総合病院薬剤部・調剤薬局にて勤務
  • 2024年1月より宮崎県川南町(峠の里)にて漢方×薬膳×腸活のお店「ほどよい堂」を開局

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薬剤師であり、漢方×薬膳×腸活の専門家として、「ほどよい堂」を運営しています。
中医学的体質診断を基に、個別に最適な健康アドバイスを提供し、無料相談も実施中。
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