更年期の性交痛・膣乾燥・性欲低下|我慢しない漢方薬剤師の体質ケア
漢方薬局ほどよい堂|更年期・女性のデリケートなお悩み相談
性交痛・膣乾燥・性欲低下を漢方薬剤師が解説
更年期に入ってから「性交時に痛みを感じる」「膣の乾燥が気になる」「以前より性欲がわかない」「パートナーとの距離感に悩む」などの変化を感じる方は少なくありません。
これは単なる気持ちの問題ではなく、女性ホルモンの変化、粘膜の乾燥、疲労、睡眠不足、ストレス、血流低下、胃腸の弱りなどが重なって起こることがあります。
目次
更年期の性生活に起こりやすい変化
更年期は、閉経をはさんだ前後約10年ほどの時期を指します。女性ホルモン、特にエストロゲンの変化により、心身にさまざまな変化が起こりやすくなります。
更年期に見られやすいサイン
- 膣の乾燥、性交時の痛み、性交後のヒリヒリ感
- 外陰部のかゆみ、違和感、しみる感じ
- 性欲の低下、感度の変化、気持ちの落ち込み
- 頻尿、尿もれ、膀胱炎を繰り返す
- 疲れやすい、眠りが浅い、イライラしやすい
大切なのは「年齢のせいだから仕方ない」と我慢しすぎないことです。性生活の悩みは、体の潤い・血流・自律神経・ストレス・胃腸の働きなどと深く関係します。
GSMとは?膣乾燥・性交痛・尿トラブルの関係
近年、更年期以降の膣・外陰部・尿路・性生活に関わる不調は、GSM、つまり閉経関連泌尿生殖器症候群として説明されることがあります。
GSMでは、エストロゲンの変化により、膣や外陰部の粘膜が乾燥しやすくなったり、弾力が低下したりすることで、性交痛、乾燥感、ヒリヒリ感、頻尿、尿意切迫、繰り返す膀胱炎などにつながることがあります。
GSMで意識したいこと
- 痛みがある状態で我慢して続けない
- 潤滑剤や保湿剤などのセルフケアも選択肢に入れる
- 出血・強い痛み・おりものの異常がある場合は婦人科へ
- 漢方・薬膳は「体質の土台を整える養生」として考える
まず婦人科に相談した方がよいケース
漢方や薬膳で体の土台を整えることは大切ですが、次のような場合は婦人科での確認をおすすめします。
- 性交時に強い痛みがある
- 出血がある
- 外陰部のかゆみ・痛み・ただれが続く
- おりものの色やにおいがいつもと違う
- 排尿痛や膀胱炎を繰り返す
- 乳がん・子宮体がんなどの治療歴がある
- 市販の潤滑剤や保湿ケアでもつらさが続く
GSMや更年期症状では、潤滑剤・保湿剤、ホルモン補充療法、局所治療、漢方薬など、状態に応じた選択肢があります。医療機関で確認しながら、ほどよい堂では体質・栄養・腸活・養生の面からサポートします。

中医学で見る4つの体質タイプ
中医学では、性生活の悩みを単に「性欲」だけで見ません。気・血・津液、腎・肝・脾のバランスから、証を組み立てて考えます。
腎陰虚タイプ|潤い不足タイプ
腎陰虚とは、体の奥の潤いが不足しやすいタイプです。乾燥、ほてり、寝汗、口や目の乾き、眠りの浅さ、膣乾燥、性交時の痛みなどが目立つことがあります。
治則は、滋陰補腎。腎の潤いを補い、乾きや熱感に偏りすぎない体づくりを目指します。代表的な方剤例として、六味地黄丸、杞菊地黄丸、知柏地黄丸などが検討されることがあります。
腎陽虚タイプ|冷え・活力不足タイプ
腎陽虚とは、体を温める力や動かす力が弱くなりやすいタイプです。下半身の冷え、足腰のだるさ、夜間頻尿、むくみ、性欲低下、気力の低下などが見られることがあります。
治則は、補腎温陽。腎を補い、下半身や体の芯を温める方向で整えます。代表的な方剤例として、八味地黄丸、牛車腎気丸などが検討されることがあります。
気血不足・脾虚タイプ|疲労と栄養不足タイプ
気血不足は、エネルギーと栄養の不足。脾虚は、胃腸の消化吸収力が弱りやすい状態です。疲れやすい、食後に眠い、胃もたれ、顔色がさえない、性への関心がわきにくい、肌や粘膜の乾燥などにつながることがあります。
治則は、健脾益気・養血。胃腸を立て直し、気血を養うことを目指します。代表的な方剤例として、補中益気湯、十全大補湯、当帰芍薬散などが検討されることがあります。
肝鬱気滞・瘀血タイプ|ストレスと巡り停滞タイプ
肝鬱気滞は、ストレスで気の巡りが詰まりやすいタイプ。瘀血は、血の巡りが滞りやすい状態です。イライラ、気分の波、胸や喉のつかえ、肩こり、頭痛、月経トラブル、緊張による性交痛などが関係することがあります。
治則は、疏肝理気・活血。気を巡らせ、血流を整える方向で考えます。代表的な方剤例として、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などが検討されることがあります。
自分の体質を知ることが、最初の一歩です
乾燥タイプなのか、冷えタイプなのか、疲労・胃腸タイプなのかで、整え方は変わります。まずはセルフチェックで今の傾向を確認してみましょう。
漢方・薬膳・腸活で整える3つの柱
ほどよい堂では、更年期の性生活の悩みを、栄養・循環・吸収の3本柱で考えます。
① 栄養|細胞をつくる材料を満たす
更年期は、ただカロリーを減らすより、タンパク質、良質な脂質、鉄、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンD、食物繊維、フィトケミカルなどを意識することが大切です。
薬膳では、黒豆、黒ごま、山芋、なつめ、枸杞の実、きくらげ、卵、鶏肉、味噌汁、野菜スープなどを日々の土台にします。
② 循環|血が巡ると潤いと温かさが届く
血流が滞ると、骨盤内や粘膜にも栄養や酸素が届きにくくなります。朝の散歩、股関節まわりのストレッチ、入浴、骨盤底筋を意識した軽い運動などを、無理なく取り入れましょう。
痛みがある場合は、我慢して続けるのではなく、婦人科での相談や潤滑剤・保湿剤などの選択肢も考えます。
③ 吸収=腸活|食べたものを力に変える
中医学では、胃腸は脾=土の働きとして考えます。土が整うと、気血水が巡りやすくなり、食べたものを体の材料に変えやすくなります。
腸活では、プロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスを三位一体で考え、味噌汁、海藻、きのこ、豆類、発酵性食物繊維を毎日の定番にしていきます。

更年期の性生活におすすめの薬膳素材
薬膳茶や食養生は、医薬品のように性交痛やGSMを治療するものではありません。ただし、体質に合わせて、潤い・巡り・温め・リラックスを意識した素材を日々に取り入れることで、体の土台を整えやすくなります。
潤いを補う素材
白きくらげ、黒ごま、山芋、枸杞の実、桑の実、豆腐、豆乳など。
気血を補う素材
なつめ、鶏肉、卵、黒豆、にんじん、かぼちゃ、もち米など。
腎を補う素材
黒豆、黒ごま、山芋、くるみ、牡蠣、海藻類、きくらげなど。
気を巡らせる素材
陳皮、玫瑰花、紫蘇、菊花、ジャスミン、ミントなど。
ほどよい堂でできる相談
更年期の性生活の悩みは、恥ずかしいことでも、我慢するだけのものでもありません。ほどよい堂では、漢方薬剤師が体質・胃腸・栄養・睡眠・ストレス・腸活の視点から、今の体に合った整え方を一緒に考えます。
相談で整理すること
- 乾燥・ほてり・冷え・疲労・イライラなどの体質傾向
- 婦人科に相談した方がよいサインの確認
- 漢方薬を検討する場合の証の方向性
- 薬膳茶・食養生・腸活の取り入れ方
- 3日・3週間・3ヶ月で続ける養生プラン
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更年期の体づくりでは、薬膳茶・腸活・栄養補助・スキンケアを、体質に合わせて組み合わせることが大切です。
よくある質問
更年期の性交痛は、年齢のせいだから仕方ないですか?
仕方ないと我慢する必要はありません。GSM、膣乾燥、炎症、感染症、骨盤底筋の緊張、ストレスなど、原因は複数あります。痛みや出血がある場合は、まず婦人科で確認しましょう。
潤滑剤と保湿剤は違いますか?
潤滑剤は主に性交時の摩擦を減らす目的で使われ、保湿剤は日常的な乾燥感を和らげる目的で定期的に使われます。症状が続く場合は婦人科で相談しましょう。
漢方薬だけで何とかなりますか?
体質によって漢方薬が役立つことはありますが、強い痛み、出血、尿路症状、感染が疑われる場合は医療機関での確認が大切です。漢方は「証」に合わせて選ぶことが重要です。
性欲低下は腎虚ですか?
腎虚が関係することもありますが、それだけではありません。疲労、睡眠不足、ストレス、薬の影響、夫婦関係、痛みへの不安、栄養不足、胃腸の弱りなども関係します。
薬膳茶で性交痛は治りますか?
薬膳茶は医薬品ではないため、性交痛やGSMを治療するものではありません。日々の養生として、潤い・巡り・リラックス・胃腸の働きを意識した体づくりに取り入れるものです。
まとめ|3日・3週間・3ヶ月で、体の土台を整える
更年期の性生活の悩みは、ホルモン変化だけでなく、潤い不足、冷え、血流、疲労、ストレス、胃腸の弱り、栄養不足などが重なって起こることがあります。
体は日々入れ替わりながら整う力を持っています。まず3日で小さな体感、3週間で習慣の変化、3ヶ月で体質の土台づくりへ。ほどよい堂では、漢方・薬膳・腸活の視点から、あなたの今の体に合った“ほどよい整え方”をご提案します。
参考情報
監修者・免責事項
本記事の信頼性を高めるため、監修者情報と免責事項をまとめています。 体質の整理(中医学)と、現代の栄養学・生活習慣の視点を両輪で扱い、誠実な表現を心がけています。
Supervisor / Reviewer
監修者情報

監修:河邊 甲介(薬剤師/中医薬膳師/薬膳素材専門士/ペットフーディスト)
漢方薬局「ほどよい堂」代表
宮崎県川南町にて、漢方 × 薬膳 × 腸活のトリプルアプローチによる健康相談を行っています。 体質の言語化と、日常で“続く整え方”をセットでご提案しています。
- 栄養:細胞は“食べたものでしか作られない”
- 循環:巡りが整うと、酸素・栄養が届きやすくなる
- 吸収(腸活):食べるだけでなく“吸収できる腸”を育てる
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療・処方の代替ではありません。 症状が強い/長引く/不安が大きい場合は、医療機関・専門家へご相談ください。
- 体質・状態・既往歴により、最適な対処は異なります。
- 妊娠中・授乳中・服薬中・通院中の方は、自己判断での実施を避け、必ず確認してください。
- 記事内容は、予告なく更新・変更する場合があります。
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