災害時の冷え対策|カイロ・温活・食べ方で“体温を守る”コツ

災害時や避難生活で「冷え」を甘く見ないことは、とても大切です。
冷えは単に寒いだけでなく、

  • 胃腸が弱る(便秘・下痢・食欲低下)
  • 眠れない(睡眠の質が落ちる)
  • むくむ(巡りが落ちる)
  • 体力が奪われる

といった形で、体調の崩れにつながりやすくなります。

特に避難生活では

  • 暖房が効きにくい
  • 地面から冷える
  • 服が乾かない
  • 体を動かす量が減る

などの条件が重なり、冷えが慢性化しやすいのが特徴です。

この記事では、災害時でもできる
冷え対策の基本(カイロの使い方・温活・食べ方) を、優先順位でまとめました。

目次

災害時に冷えやすい理由(避難生活あるある)

災害時に冷えやすいのは、体が弱いからではありません。
環境が「冷える条件」だらけになるからです。

  • 床が冷たい(体育館・車内)
  • 寝具が薄い
  • 服が足りない/濡れる
  • 体を動かす量が減る
  • 温かい食事が減る
  • ストレスで緊張し、末端が冷えやすい

冷え対策は「服を増やす」だけでなく
温める場所と順番がポイントになります。


冷えで体調が崩れる流れ(胃腸・睡眠・巡り)

冷えは、体にとって“緊急事態”です。
冷えると血流が落ち、回復力が行き届きにくくなります。

特に影響を受けやすいのが、次の3つ。

  • 胃腸(脾=土):消化吸収が弱りやすい
  • 睡眠:眠りが浅くなりやすい
  • 巡り:むくみ・だるさにつながりやすい

だからこそ冷え対策は、“体調管理の中心”になります。


今日からできる冷え対策7つ(避難中でもOK)

漢方薬剤師が指差しで案内するオンライン漢方相談のイラスト|ほどよい堂

ここからは 効く順 にまとめます。
全部できなくてOK。まずは 1つだけで十分です。

① 温める順番は「首・お腹・足」(最重要)

冷え対策の最短ルートは
“温める場所を間違えないこと” です。

温める優先順位

  • 首(ネックウォーマー)
  • お腹(腹巻・カイロ)
  • 足(靴下・レッグウォーマー)

ここが温まると、全身がラクになりやすいです。

② カイロは「貼る場所」で効果が変わる

カイロは便利ですが、貼る場所で効き方が変わります。
目的別に使い分けると、少ない枚数でも体が温まりやすいです。


✅目的別カイロの貼り方

目的おすすめの貼る場所体感のポイント
全身を温めたいお腹(へそ下)/腰体の芯が温まりやすい
足先の冷え仙骨付近(腰の下あたり)末端が温まりやすい
眠りを良くしたいお腹・背中(肩甲骨の間)リラックスしやすい
胃腸を守りたいお腹(腹巻の上)腹痛・下痢の予防に

※低温やけど予防のため、肌に直接貼らず衣類の上からにしてください。

③ 服は“重ね方”が勝ち(枚数より構造)

冷える時に大事なのは、枚数より「空気の層」です。

重ね着のコツ

  • 肌に近い1枚目は乾きやすいもの
  • 2枚目で保温(フリースなど)
  • 3枚目で風を防ぐ(上着)

優先すべきアイテム

  • 首を守る(ネックウォーマー)
  • 足を守る(靴下+レッグウォーマー)

④ 温かい汁物が“最強の温活”になる

災害時、冷えやすいのは
「温かい食べ物が減る」ことも大きな要因です。

温活として一番強いのは、
温かい汁物を1回でも増やすこと

  • 味噌汁
  • スープ
  • 白湯
  • 温かいお茶

胃腸(脾=土)が温まると、回復力も上がりやすくなります。

⑤ 足湯・湯たんぽができるなら最強

可能なら「足湯」は冷え対策の即効性が高いです。
お湯が難しい時は湯たんぽやペットボトル湯たんぽでもOK。

  • 足湯(5分でもOK)
  • 湯たんぽ
  • ペットボトル湯たんぽ(お湯+タオル)

⑥ 体を動かして“熱を作る”(循環を上げる)

じっとしているほど冷えます。
運動というより 発熱と巡りを作る動き が大切です。

  • かかと上げ下げ(20回×2)
  • 足首回し(左右10回)
  • ふくらはぎを揉む(左右30秒)
  • 肩回し(10回)

⑦ ストレス冷え(緊張)を落とす

災害時は緊張が続き、
交感神経が上がることで末端が冷えやすくなります。

簡単にできる対策

  • 吐く呼吸を長く(吸う3秒/吐く6秒×10回)
  • 情報を見る時間を決める
  • 目を閉じて肩の力を抜く

中医学でみる「冷え」タイプ(陽虚・気虚・血虚)

中医学の気血水・陰陽五行に基づく漢方LINE相談サービスの紹介画像

冷えにもタイプがあります。
中医学では「証(体質傾向)」で、整え方を変えると無理が少なくなります。

✅冷えタイプ別まとめ

タイプ(証)かんたん説明こんなサイン初手の養生
陽虚(ようきょ)体を温める力が弱い足腰が冷たい・朝弱い首お腹足を温める、温かい汁物
気虚(ききょ)エネルギー不足だるい・息切れ少量頻回、休養を優先
血虚(けっきょ)血(栄養)不足肌乾燥・疲れやすいタンパク+温かい食事

※災害時は、冷え(陽虚)+回復不足(気虚)が重なりやすい傾向があります。


おすすめの備え:真武湯(しんぶとう)|冷え腹・下痢・めまいを伴う“陽虚+水滞(冷え+水の偏り)”タイプに

漢方薬局ほどよい堂(宮崎県川南町)での漢方相談風景|体質に合わせた漢方薬の提案

冬の避難生活では、寒さだけでなく
「冷えで体力が落ちる」「お腹が冷えて調子が崩れる」
といった不調が起こりやすくなります。

とくに、

  • 暖房が十分に使えない
  • 床の冷えが強い
  • 睡眠不足・ストレスが続く
  • 食事が偏り、回復力が落ちる

こうした条件が重なると、体は“温める力”が足りずに
冷えが抜けない状態になりやすいのがポイントです。

そんなときの選択肢として、体質に合えば
真武湯(しんぶとう) を「冷えの備え」に入れておくのも一案です。

こんな時に検討しやすい(目安):冷え腹・下痢・ふらつきがセットで起きる

真武湯が合いやすいのは、イメージとして
冷えが強く、体の中の水分バランスも乱れやすいタイプです。

  • 手足が冷えてつらい
  • お腹が冷えると下痢・腹痛が出やすい
  • ふらつき・めまいっぽさがある
  • 雨の日や寒い日に不調が悪化しやすい
  • 体がだるく、温めても回復しにくい

真武湯の位置づけ:体を温めて“腎陽虚(冷えのエネルギー不足)”を立て直し、水分の偏り(水滞)も整える方剤

真武湯は、中医学的には
腎陽虚(じんようきょ=体を温める力が不足する冷えタイプ)
水滞(すいたい=水分の偏り) に用いられる代表的な方剤です。

避難生活で起きやすい

  • 冷えで体力が奪われる
  • 胃腸(脾=土)が弱る
  • 水分が巡らず“重だるさ”が増える

といった状態に対して、体質に合えばサポートになりやすいと考えられます。

避難生活で起こりやすい背景:寒さ+疲労で「脾(胃腸)」が弱ると、冷え腹が起きやすい

冷え腹は「冷たいものを食べたから」だけではなく、
避難生活のように 体力が削れて胃腸が弱った時にも起こりやすいです。

  • 温かい汁物が減る
  • 早食い・噛めない
  • 睡眠不足で回復できない
  • 冷えで腸が動きにくい

こうした状況では、まず、

温める(腹巻+カイロ)
汁物(味噌汁・スープ)
よく噛む(1口30回目安)

が基本になります。

使い方の考え方:まずは温める+水分、薬は“体質に合う選択肢”として

冬の冷え対策は、まず

  • 濡れない
  • 首・お腹・足を温める
  • 体を冷やさない食べ方にする

この土台が最優先です。

その上で、
「冷え腹・下痢・ふらつきがセット」
のような時に、真武湯が合うケースがあります。

注意点:熱感が強い・口が渇く・便秘傾向の“熱タイプ”には合わないことがある

真武湯は「冷えが強いタイプ」の方剤なので、

  • 顔がほてる
  • のどが渇く
  • 便秘がち
  • 熱っぽい
  • 口が苦い/イライラが強い

など 熱タイプの要素が強い場合は、合わないこともあります。
迷ったときは、体質に合わせて専門家へ相談するのが安心です。


まとめ:冷え対策は“体調の連鎖崩れ”を止める

薬膳茶を飲みながら体質を整える、ほどよい堂の漢方相談イメージイラスト

災害時の冷えは、単なる寒さではなく
胃腸・睡眠・巡り の土台を崩す要因になりやすいです。

今日から意識するのはこの3つ。

  • 首・お腹・足 を温める
  • 温かい汁物を増やす
  • 動いて“熱”を作る

そして、冷えが出やすい方は
備えをセット化しておく と安心感が変わります。