高齢者の避難生活の体調管理|脱水・便秘・睡眠を守る

災害時の避難生活では、体力のある人でも体調を崩しやすくなります。

特に高齢者は、暑さ寒さ・環境変化・水分不足・睡眠不足が重なることで、「脱水」「便秘」「眠れない」が連鎖しやすいのが特徴です。

そしてこの3つは、ただの不快症状ではなく、
食べられない→動けない→さらに体調が落ちるという悪循環の入口になることもあります。

この記事では、高齢者の避難生活で守りたいポイントを
“今すぐできる順”に整理します。


高齢者で増えやすい不調

高齢者は、避難生活で「いつものペース」が崩れると、体調変化が出やすくなります。
特に増えやすいのは次のような不調です。

避難生活で起こりやすい不調

  • のどが渇きにくいのに、体は脱水している
  • 便秘(トイレを我慢/水分不足/動けない)
  • 眠りが浅い・夜中に何度も起きる
  • 食欲低下(胃腸が弱る)
  • 冷え・むくみ・ふらつき
  • 不安感・気分の落ち込み
  • 持病の悪化(血圧・心臓・糖尿病など)

中医学で見る「高齢者の崩れやすさ」(簡単に)

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高齢者は中医学でいうと、土台として

  • 腎虚(じんきょ)=体力の貯金が少なめ
  • 気血両虚(きけつりょうきょ)=エネルギーと血が足りない
  • 陰虚(いんきょ)=潤い不足で乾きやすい
  • 陽虚(ようきょ)=冷えやすく温める力が弱い

が重なりやすい時期です。

避難生活では、ここに
ストレス(気滞=詰まり) が加わることで、胃腸・睡眠が一気に乱れやすくなります。

脱水・便秘の注意点

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高齢者の避難生活は、まず
「脱水を防ぐ」
「出せる体を守る(便秘対策)」
を優先すると、体調が崩れにくくなります。

脱水のサイン(高齢者は気づきにくい)

のどの渇きが目立たなくても、脱水は起きます。
次のサインがあれば早めに対応しましょう。

  • 口の中がネバつく
  • 尿が少ない/色が濃い
  • 立ちくらみ・ふらつき
  • 頭がぼーっとする
  • 体がだるい
  • 便が硬くなる

水分は「一気に」ではなく「少しずつ回数で」

避難生活では、まとめ飲みより
少量をこまめに(回数で稼ぐ)が続けやすいです。

  • 1回の量を減らしてOK(ひと口ずつ)
  • 温かい汁物(味噌汁・スープ)は水分+塩分で効率的
  • 汗をかいたら水分だけでなく塩分も意識

持病がある方は「水分・塩分」の調整が必要な場合も

心臓・腎臓・血圧などの持病がある方は、
水分や塩分の取り方に注意が必要なことがあります。

  • むくみやすい
  • 息切れしやすい
  • 体重が急に増える/減る
  • いつもの薬(利尿薬など)を服用している

不安なときは、医療者・薬剤師に確認できると安心です。

便秘は「水分・動き・安心」の3点セットで整える

便秘は「繊維不足」だけでなく、避難生活では

  • トイレが落ち着かない
  • 水分を控える
  • 動かない(座りっぱなし)

が重なって起きやすくなります。

避難生活の便秘対策(できる範囲でOK)

  • 水分はこまめに(回数で)
  • 温かい汁物を1日1回でも
  • 海藻・豆・きのこ・乾物など“足せる繊維”を意識
  • お腹を温める(腹巻・カイロは服の上から)
  • 足踏み・ふくらはぎ運動で巡りを作る

便秘が続くときは「薬の影響」も確認する

高齢者は薬の種類が増えやすく、
便秘の背景に服薬が関係することもあります。

  • 痛み止め
  • 咳止め
  • 抗アレルギー薬
  • 鉄剤

などで便が硬くなることもあるため、困る場合は相談が安心です。


眠りと不安のケア

避難生活で眠れないと、回復力が落ちて
脱水・便秘・感染なども悪化しやすくなります。

眠りは「贅沢」ではなく、
体調を守る回復のスイッチです。

眠りを守るコツは「刺激を減らして、安心を作る」

避難所では、明るさ・音・人の気配で交感神経が上がりやすいです。
まずは環境と気持ちの両方をゆるめましょう。

  • 目を休める(アイマスク・タオル)
  • 音を減らす(耳栓・イヤホン・タオル)
  • 首・お腹・足を温める(体温=安心につながる)
  • 寝る前の深呼吸(ゆっくり長く吐く)
  • 昼寝は短めに(夕方以降は控えめ)

不安が強いときは「話す・触れる・つながる」が効きやすい

避難生活の不安は、体の緊張を生みやすく、眠りにも影響します。
不安をゼロにするより、“下げる工夫”が大切です。

  • こまめに声をかける
  • 手を握る・背中をさする
  • できることを1つ決める(例:水分を10回飲む)
  • 誰かと一緒に行動する(孤立を防ぐ)

まとめ:オプションの選び方

漢方や養生の大切なポイントをわかりやすく伝える、ほどよい堂の解説イメージ

高齢者の避難生活は、
脱水
便秘
睡眠
を守るだけで、体調の崩れ方が大きく変わります。

ここでは「迷ったときの選び方」を簡単にまとめます。

迷ったらこの順で(おすすめ優先順位)

  1. 水分・電解質(脱水対策)
  2. 胃腸(便秘・下痢・食欲低下)
  3. 眠り・不安(自律神経ケア)
  4. 冷え・むくみ(巡りのケア)

オプション選びの早見表

よくある悩み優先して備えるものねらい
ふらつき・尿が少ない脱水対策体力温存・転倒予防
便秘が続く胃腸ケア食べて回復できる体へ
眠れない・不安自律神経ケア回復スイッチを入れる
冷え・むくみ巡り・温めだるさを減らす