免疫を整える漢方的養生法!漢方の極意は「中庸」です!
目次
誰にでも当てはまる
免疫を整える
漢方的養生法とは
古代の知恵が脈々と受け継がれてきた漢方医学は、自然の力を借りて体のバランスを整え、免疫力を高める方法を提供しています。
現代の忙しい生活においても、漢方的な養生法はその効果を発揮し、健康な日々を送る手助けとなります。
漢方の基本的な考え方は、”バランス” です。
中医学的に言えば「陰陽のバランス」になります。
ちょうど真ん中くらいという意味で「中庸(ちゅうよう)」という言葉もあります。
"子午流注"を意識した生活を!十分な睡眠時間を確保する
「健康な身体は健康な睡眠から」と言われる通り、十分な睡眠時間を確保することは健康維持において極めて重要です。
以下に、睡眠時間を確保する大切さをまとめてみました。
- 体の回復と再生
- 認知機能と集中力の向上
- 心理的健康の促進
- 免疫力の強化
- 体重管理
- 疲労回復
- 心臓と血圧の健康
- 健康寿命の延長
中医学では、体内時計と内臓の働きには深いかかわりがあるとする "子午流注(しごるちゅう)" の考え方があります。
"子午" は時刻、"流注" は体の中の「気・血・水」の流れという意味です。
1日24時間を2時間ごとに12等分し、それぞれの時間帯に活発に働くとされる臓腑、さらに、その時間帯に何をどうするべきかも指南しています。
"子午流注" の考え方によると、23時~午前7時位までが睡眠のゴールデンタイムになります。
漢方的養生ではおすすめの就寝時間は、23時頃です。
人肌くらいの温かさの飲食物を摂る!脾は湿と冷えが苦手です!
適切な温度の飲食物を摂ることは、消化や代謝、体温調節などの健康面で重要です。
以下に、人肌くらいの温かさの飲食物を摂る大切さをまとめてみました。
- 消化促進
- 血流促進
- 体温調節
- 神経系のリラックス
- 胃の保護
- 食材の風味を引き立てる
中医学的では、脾胃(胃腸)は「後天の元」と言われ、生命を支える大事な役割を担っていると考えます。
脾胃は、暴飲暴食、脂っこいものや味の濃い食事の摂りすぎ、ストレス、加齢や病気による衰え、冷たいものの摂りすぎや、梅雨時期や夏場の湿気などで不調になってしまいます。
脾胃は冷えに弱いため、冷たい飲食物の摂り過ぎに注意しましょう!
抑目静耳(よくもくせいじ)を意識して「血」の消耗を抑えて「肝」を元気にしよう!
抑目静耳(よくもくせいじ)とは、目を抑え耳を静めて外部からの刺激を減らすことは健康に有益となるという教えです。
この「抑目静耳」は目と耳を休めるだけでなく、“考え過ぎ“で気血を消耗した脳を休めることにもつながります。
現代社会において外部から過度な刺激を受け入れ酷使されているのが目と耳です。
漢方では「目は血(けつ)を得て見える」と言われます。
目の酷使は ”肝“ の失調につながります。
スマホの見過ぎなどは要注意です!
座禅や瞑想などは目や耳の休息になり、心身を癒してくれます。
目と関わりが深いのは、血(けつ)の貯蔵庫である五臓でいう「肝(かん)」です。
中医学には「肝は目に開く」という言葉があり、これは肝と目に密接な関係があることを示しています。
肝に蓄えられている血は、目の大切な栄養源となると考えるのです。
そのため、目を酷使すると血の消耗が激しくなり、目に栄養が行き届かず目の疲れや痛みなどの症状が現れるようになると考えます。
免疫力を整える臓腑は
”肺” と ”腎” がポイント!
「衛気」とは、体表を保護し外邪の侵入を防御するバリアのことで、人体が本来持っている免疫力の中でも、特に皮膚や粘膜といった体表部分に作用していると考えられています。
この衛気を主っているのが中医学でいう ”肺” です。
肺を補う食材は、「白い色」の食材が多いね!
”腎” は生命力の源と中医学では考えられています。
腎は精を蔵し発育・生殖に深く関係しています。
腎には精気を貯めておく作用があり、精気とは生命エネルギーなどを指しています。
子供の発育不良・不妊症・精力減退・老化現象などは腎の機能低下・腎の精気不足によるものと中医学では考えます。
腎を補う食材は、「黒い色」の食材が多いね!
肝腎の重要性:伝統医学から学ぶ健康法
肝腎の重要性を理解する:体調不良の原因とは
肝と腎は、人体において極めて重要な役割を果たしています。
肝は蔵血作用と疏泄作用を担い、その調和が乱れると様々な症状が引き起こります。
一方、腎は成長・発育・生殖といった重要な機能を司り、津液の代謝や排泄機能にも深く関わっています。
肝の不調としては、肝血虚や肝気鬱血が挙げられます。
これらの状態では、気の調節不調や脾胃の運化の低下、情緒不安定、目や筋の異常といった症状が現れます。
肝の蔵血作用と疏泄作用が失調することで、体のバランスが乱れ、健康に影響を及ぼします。
一方、腎の不調は生殖機能や排泄機能に関する症状として現れます。
成長や骨格形成、不妊などの問題が腎の機能不全によって引き起こされることがあります。
肝腎の役割を正しく理解し、その重要性を認識することは健康な生活を送る上で欠かせません。
この記事では肝と腎の役割、その不調が引き起こす影響について詳しく解説します。
肝と腎のバランスが乱れるとどうなる?健康への影響
肝と腎は、体の調和を保つ上で極めて重要な役割を果たしています。
しかし、そのバランスが崩れると、様々な全身症状が現れる可能性があります。
ここでは、腎陰虚や腎陽虚といった状態、また肝血虚や肝気鬱血といった肝の不調が引き起こす影響について詳しく解説します。
腎陰虚と腎陽虚:見逃せない健康サイン
腎陰虚は、腎陰が不足しているため、津液不足による全身症状が現れやすくなります。
めまい、耳鳴り、腰のだるさ、乾燥、熱感などが主な症状です。
一方、腎陽虚では、腎陽が不足しており、熱不足による全身症状が現れます。
めまいや耳鳴り、腰のだるさに加えて、冷えや寒がり、顔色の白さ、多尿、頻尿などが症状として現れます。
肝血虚と肝気鬱血の症状を見逃さないために
肝の不調としては、肝血虚や肝気鬱血が挙げられます。
肝血虚は、肝血が不足している状態で、血の生成不足や過度な出血、肝血の消耗などが原因です。
一方、肝気鬱血は、精神的なストレスなどにより気が滞った状態が続くことで起こります。
肝と腎のバランスが乱れると、体全体の調和が崩れ、様々な症状が現れます。
こうした状態を避けるためには、生活習慣の見直しや適切な治療が必要です。
肝腎の調和を促すための理想的な食事メニュー
肝と腎臓は体内の調和を保つ重要な臓器です。
そのバランスを整えるためには、適切な食事が不可欠です。
肝をサポートするためには、酸味のある食材や香りの強い食材を摂取しましょう。
一方、腎臓をサポートするには、「黒い色」の食材である黒豆・黒ごま・ひじき・黒きくらげなどや体を温める食材を積極的に取り入れることが大切です。
このバランスを考慮した食事法は、体の調和を保ち、健康を維持するのに役立ちます。
漢方の知恵で肝と腎臓を強化する食材とは
肝の養生に最適な食材:酸味と香りでサポート
肝の健康をサポートするためには、酸味のある食材や香りの強い食材を積極的に摂取することが重要です。
漢方では、食材の性質によって熱・温、平、涼・寒に分類されます。
肝の養生におすすめの食材は以下の通りです。
- 【熱・温】: 酢、桃、キンカン、ニラ、らっきょう
- 【平】: 人参、梅、ぶどう、柚子
- 【涼・寒】: リンゴ、ほうれんそう、レモン、ジャスミン
腎を元気にするための食材ガイド:熱・温・平・涼・寒
腎臓の健康を保つためには、体を温める食材を重点的に摂取することが大切です。
漢方では、食材の性質によって熱・温、平、涼・寒に分類されます。
腎の養生におすすめの食材は以下の通りです。
- 【熱・温】: 羊肉、鶏肉、鹿肉、えび、くるみ、にら
- 【平】: 黒豆、小豆、黒ゴマ
- 【涼・寒】: のり、昆布、ひじき、あさり、しじみ、牡蠣、味噌
肝と腎は体のバランスを保つ上で重要な役割を果たしています。
適切な食事法でこれらの臓器をサポートし、健康な生活を送るために、上記の食材を積極的に取り入れてみましょう。
漢方的アプローチで肝と腎をサポートするレシピ集
肝と腎臓のバランスを整える食事法は、体の調和を保つために重要です。
漢方では、食材の性質によって熱・温、平、涼・寒に分類されます。
ここでは、肝と腎に良い食材をバランスよく取り入れた食事法を紹介します。
1.酢豚
「熱・温」の代表的な食材である酢を使用した、肝に優しい酢豚のレシピです。
- 材料:豚肉、玉ねぎ、ピーマン、パイナップル、酢、砂糖、しょうゆ、ケチャップ
- 作り方:豚肉を炒め、野菜と一緒に煮込み、酢と調味料で味付けします。パイナップルを加えてさっぱりとした味に仕上げます。
2. 黒豆ご飯
「平」の食材である黒豆を使った、腎に良い黒豆ご飯のレシピです。
- 材料:白米、黒豆、塩
- 作り方:黒豆を炊飯器に入れ、洗った白米と一緒に炊きます。塩で味付けして、ほっこりとした黒豆ご飯の完成です。
これらのレシピを取り入れて、肝と腎臓の健康をサポートしましょう。
簡単な体質セルフチェックで、
あなたにピッタリの健康法がわかる
今すぐチェック!
あなたの体質にピッタリの商品を見つけて
心身の健康維持にお役立てください!
宮崎県の川南町にある峠の里からの絶景を眺めながら、漢方と薬膳を組み合わせた腸活相談が受けられる「薬局×セレクトショップ」です。
「中医薬膳師×薬膳素材専門士×ペットフーディスト」の資格を有する薬剤師が、体調不良、ダイエットやアトピーなどの悩みにも親身に対応します。
無料の漢方相談も行っております。
また、ペットの腸活アドバイスなども行っています。
お店の特徴を活かし、人とわんこの心と身体の健康をサポートします。
宮崎県川南町「ほどよい堂」では、「漢方×薬膳×腸活」に関する様々な商品を揃えています。
気軽に一度、ご相談にお越しください!
著者プロフィール
河邊甲介 (薬剤師)
KOSUKE KAWABE
▷有資格
- 薬剤師
- 中医薬膳師:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
- 薬膳素材専門士:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
- ペットフーディスト
▷経歴
- 福岡大学薬学部卒
- 総合病院薬剤部・調剤薬局にて勤務
- 2024年1月より宮崎県川南町(峠の里)にて漢方×薬膳×腸活のお店「ほどよい堂」を開局
身体とこころの安心をお届けします
薬剤師であり、漢方×薬膳×腸活の専門家として、「ほどよい堂」を運営しています。
中医学的体質診断を基に、個別に最適な健康アドバイスを提供し、無料相談も実施中。
健康に関するお悩みを漢方や薬膳、腸活でサポートし、体質改善を目指します。
健康維持や未病対策に関心のある方は、ぜひご相談ください。