「うちの子、最近なんだか便が安定しない」「皮膚や毛艶がゆらぐ」「元気の波がある」――
それは“病名”というより、体質(からだの傾向)として出ているサインかもしれません。
中医学では、体質は固定ではなく、季節・年齢・運動量・ストレス・食事でゆらぎます。
だからこそ大切なのは、いまの傾向を掴む → 胃腸(脾=土)を軸に整えること。
便・皮膚・毛艶は、土台(消化吸収)が整うほど安定しやすいと考えられています。
まずは1分セルフチェック(最短ルート)

「読む」より先に、「チェック」で全体像をつかむのが最短です。
最近 2〜4週間 の様子を思い出しながら、気になる項目にチェックしてみてください。
受診の目安(短く)

※本ページは医療的な診断ではありません。次のような場合は、セルフケアより先に受診をご検討ください。
- ぐったりして動かない/食欲が急に落ちた
- 嘔吐・下痢が続く、血が混じる
- 発熱、呼吸が苦しそう、けいれん
- 強い痛み、急な皮膚悪化(広範囲の赤み・ただれ)
中医学でいう「体質」とは(犬にも応用する考え方)

中医学の体質は「病名を当てる」ためではなく、傾向を言語化して日常を整えるための考え方です。
ざっくり以下の軸で整理します。
- 気(き)=エネルギー:元気・回復力・ストレス耐性
- 血(けつ)=栄養と巡り:毛艶・皮膚のコンディション・冷えやすさ
- 津液(しんえき)/ 水=うるおい:乾燥・熱っぽさ・粘り
さらに大切なのが 陰陽(いんよう)=温める/冷ますのバランス。
そして、土台に置くのが 脾(ひ)=消化吸収(中医学の“土”)です。
食べたものがうまく消化吸収されるほど、からだの材料(気・血・津液)が作られ、巡りやすくなります。
8タイプ早見表(保存版)|特徴・整え方の方向性

以下は「まず全体像を掴む」ための早見表です。
細かな当てはめよりも、いまの傾向として参考にしてください。
| タイプ | よくあるサイン(例) | 食事の方向性 | 生活のコツ | 注意点(受診目安) |
|---|---|---|---|---|
| 気虚(ききょ) | 疲れやすい・元気の波・回復が遅い | 胃腸にやさしく、消化しやすい設計へ | 休息を増やし、刺激(環境変化)を減らす | 急な元気消失・食欲低下が強い時 |
| 血虚(けっきょ) | 毛がパサつく・乾燥・皮膚の元気がない | “材料”を丁寧に(良質タンパク・脂質) | 日光浴・軽い運動で巡りを助ける | 貧血様のサインやぐったりが続く時 |
| 瘀血(おけつ) | 冷えやすい・こり・動きが硬い | 温め+バランス(食べ過ぎない) | 軽い運動・マッサージ・温活 | 痛みが強い、歩き方が急に変な時 |
| 気滞(きたい) | 落ち着かない・お腹が張る・ストレスで波 | 刺激を減らし“いつもの食”を安定 | 生活リズム、安心できる環境づくり | 反復する嘔吐/下痢、強い不安行動 |
| 陰虚(いんきょ) | 乾燥・熱っぽい・夜に落ち着かない | 水分を“食事から”含ませる発想 | 室温・湿度の調整、興奮を減らす | 高熱・強い脱水が疑われる時 |
| 陽虚(ようきょ) | 寒がる・軟便/下痢寄り・冷えると悪化 | 温かさを意識、冷たい与え方を避ける | 冷え対策(寝床・床) | 下痢が続く、脱水が心配な時 |
| 痰湿(たんしつ) | むくみ・ベタつき・体が重い | 量・脂・おやつ頻度を整える | 運動量を少し増やす | 急な体重増減、呼吸が荒い時 |
| 湿熱(しつねつ) | 赤み・ニオイ・ベタつき・かゆみ | おやつ頻度↓+水分ケア | 皮膚を清潔に、蒸れ対策 | 急なただれ、強い痒み・感染疑い |








タイプ別の整え方(まずは“1つだけ”変える)

ここでは断定を避け、続けやすい優先順位でまとめます。
迷ったら「脾=土(消化吸収)」を助ける方から。
気虚(ききょ)=元気不足タイプ
- 特徴:疲れやすい、回復が遅い、日によって元気の波が出やすい。
- 食事:一度に多くより、胃腸に負担が少ない形で“安定”を優先。
- 生活:散歩や遊びは短めでOK。休める時間を先に確保。
- 受診目安:急な元気消失、食欲低下、ぐったりが強い時は早めに確認。
血虚(けっきょ)=栄養不足タイプ
- 特徴:毛艶が落ちる、乾燥しやすい、皮膚の元気が出にくい。
- 食事:良質なタンパク・脂質など“材料”を丁寧に(急な変更は避ける)。
- 生活:日光浴+軽い運動で巡りを助ける。
- 受診目安:ぐったりが続く、運動を嫌がる、歯茎が白っぽい等が気になる時。
瘀血(おけつ)=巡りが滞りやすいタイプ
- 特徴:冷えやすい、動きが硬い、コリっぽい。
- 食事:温める方向を意識しつつ、食べ過ぎ・間食で重くしない。
- 生活:軽い運動+温め(寝床、床、服)で循環をサポート。
- 受診目安:痛み、跛行、急な歩き方の変化がある場合は受診優先。
気滞(きたい)=ストレス停滞タイプ
- 特徴:落ち着かない、緊張でお腹が張る、便がゆらぐ。
- 食事:“いつもの食”を安定させ、刺激的な変更を減らす。
- 生活:生活リズムを固定。安心できるルーティンが鍵。
- 受診目安:嘔吐/下痢が反復、極端な不安行動が出る場合は相談を。
陰虚(いんきょ)=うるおい不足タイプ
- 特徴:乾燥、熱っぽさ、夜に落ち着きにくい。
- 食事:水分を“飲ませる”だけでなく、食事に含ませる工夫がしやすい。
- 生活:室温・湿度、興奮のコントロール(刺激を減らす)。
- 受診目安:高熱、明らかな脱水、急な元気低下は受診優先。
陽虚(ようきょ)=冷えが強いタイプ
- 特徴:寒がる、冷えるとお腹が弱い、軟便になりやすい。
- 食事:冷たい与え方を避け、胃腸負担を減らす方向へ。
- 生活:床の冷え対策、寝床の保温、散歩は短くこまめに。
- 受診目安:下痢が続く、脱水が心配な時は早めに確認。
痰湿(たんしつ)=余分が溜まりやすいタイプ
- 特徴:ベタつき、むくみ、体が重い、体重管理が難しい。
- 食事:まずは“量・脂・おやつ頻度”の調整が取り組みやすい。
- 生活:運動量をほんの少し増やす(無理なく毎日)。
- 受診目安:急な体重増減、呼吸が荒い、活動性が落ちる時は確認。
湿熱(しつねつ)=熱と湿がこもりやすいタイプ
- 特徴:赤み、ニオイ、ベタつき、かゆみが出やすい。
- 食事:おやつ頻度を一段階下げ、水分ケアを丁寧に。
- 生活:蒸れ対策(シャンプー頻度より乾燥と清潔のバランス)。
- 受診目安:ただれ・浸出液・強い痒み・感染が疑われる場合は受診優先。
今日からの“3ステップ”(ほどよい堂流:栄養×循環×腸活)

ここは「完璧」より「続く形」。まず1つでOKです。
STEP1(3日):胃腸の負担を減らす(吸収の土台)
- 早食いなら“ペースを落とす工夫”
- おやつはゼロにせず、回数を決める
- フード変更は急がず、まずは観察
STEP2(3週間):巡りを整える(循環)
- 毎日数分でも、軽い運動と日光浴
- 生活リズムを固定(寝る・起きる・散歩の時間)
STEP3(3ヶ月):材料を整える(栄養)
- “材料”(タンパク・脂質・微量栄養)を丁寧に
- 季節の変わり目に再チェックして微調整
よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)|犬の体質セルフチェック
「体質は変わる?」「フード切り替えは?」など、よくいただく質問をまとめました。
Q1.体質はずっと同じですか?
A.固定ではありません。季節・年齢・環境で揺れます。まずは「今の傾向」を掴むのが目的です。
Q2.どれくらいの頻度でチェックすればいい?
A.まずは2〜3週間整えて再チェック。季節の変わり目にも見直しがおすすめです。
Q3.フードの切り替えはどれくらいかける?
A.目安は7〜10日。急な変更はお腹がびっくりしやすいので、少しずつが安心です。
Q4.おやつはやめた方がいい?
A.完全NGより「回数を決める」が続きやすいです。まずは1段階だけ調整してみてください。
Q5.受診を優先すべきサインは?
A.ぐったり、血便、繰り返す嘔吐、呼吸が苦しそう、強い痛み、急な皮膚悪化などは受診をご検討ください。
※本FAQは一般的な目安です。心配がある場合は、早めに獣医師へご相談ください。
免責(大切なお知らせ)
本ページおよびセルフチェックは、犬の体質傾向を整理し、日常のケアを考えるための一般情報です。
医療的な診断や治療の代替ではありません。体調の急変・重い症状がある場合は、獣医師へご相談ください。
また、食事・サプリ等の取り入れは、既往歴や体質により合う合わないがあります。
心配がある場合は専門家へご相談ください。
