災害時の便秘対策|水が少なくても“出せる体”を作るコツ
災害時や避難生活で、意外と多いのが 便秘 です。
普段はそこまで困っていなくても、
- トイレが落ち着かない
- 水が少ない
- 食事が偏る
- 緊張してお腹が動かない
などが重なると、数日で「出ない・苦しい」状態になりやすくなります。
便秘が続くと、つらいだけでなく
- 食欲が落ちる
- お腹が張って眠れない
- 頭が重い・だるい
- イライラしやすい
といった形で 避難生活の体力をじわじわ削る こともあります。
この記事では、災害時でも無理なくできる「便秘対策の基本5つ」 をチェック形式でまとめました。
目次
なぜ避難生活で便秘が増えるのか

避難生活で便秘が増える理由は、シンプルに言うと
「腸が動きにくくなる条件が重なる」 からです。
- 水分が不足しやすい(飲む回数が減る)
- トイレを我慢しやすい(環境が落ち着かない)
- 食物繊維が減る(野菜や海藻が少ない)
- 炭水化物中心になりやすい(おにぎり・パンが多い)
- 冷える(お腹・足元)
- 緊張・不安で交感神経が優位(腸の動きが止まりやすい)
ここで大事なのは、便秘は「腸だけの問題」ではなく、水分・食事・冷え・自律神経が全部関わるということ。
特に中医学(東洋医学)では、胃腸は 脾=土 の働きで、土が弱ると 全身の気血水の巡りが落ちやすい と考えます。
だからこそ便秘対策は、“出す”だけでなく 体調を守る柱になります。
まず今日からできる便秘対策5つ

ここからは、災害時でも現実的にできる対策を
「優先順位が高い順」に5つまとめます。
全部できなくてOK。
まずは 1つだけでも取り入れてみてください。
① 水分(飲み方のコツ)
便秘対策で最優先は 水分 です。
ただし災害時は「たくさん飲む」が難しいこともあります。
そんな時は、量より 回数 を意識します。
✅コツ
- 一気飲みより「ちょこちょこ飲み」
- 冷たい水より、できれば温かい飲み物
- 起床後にまず一口(腸のスイッチ)
✅おすすめ
- 白湯
- 温かいお茶
- 可能なら味噌汁・スープ(塩分+水分+温め)
※水分が少ない状況では「飲まない節約」になりやすいですが、便秘や体調不良が起きると逆に回復に時間がかかります。
② 食物繊維(非常食でも可能)
避難生活で便秘が増える最大の理由は、野菜不足=食物繊維不足です。
支援物資はどうしても「おにぎり・パン・カップ麺」など“主食中心”になりがち。
すると――
- 便の材料が足りない
- 腸が動く刺激が減る
- 水分も不足しやすい
この3つが重なり、
数日で一気に腸が止まりやすくなります。
✅ 非常食でも取り入れやすい「繊維源」
| 食材 | 役割 |
|---|---|
| 海藻(乾燥わかめ・のり) | 水溶性食物繊維で便をやわらかく |
| きのこ(乾物) | 腸の動きを促す不溶性食物繊維 |
| 豆類(大豆・豆缶) | 便のかさ+腸内細菌のエサ |
| オートミール | 少量で繊維が補える |
| 具だくさんスープ | 水分+繊維を同時に補給 |
ポイント
✅食物繊維は「水分とセット」
水が少ないと
→ かえって便が固くなりやすい。
避難所では
- こまめに少量ずつ飲む
- スープ・味噌汁も“水分”と考える
これだけでも腸の動きが変わりやすくなります。
それでも足りない時の“現実的な一手”
災害時はどうしても
- 野菜が少ない
- 温かい食事が減る
- 腸内細菌が弱りやすい
そんな時に役立つのが「食事の代わり」ではなく、“腸の土台を補う食品”です。
✅ 玄米×麹顆粒=腸を動かす“消化のエンジン”
玄米×麹顆粒は、
- 食物繊維
- 発酵由来の酵素・ビタミン
- 腸内細菌のエサ
を一度に補える発酵食品。
中医学では、脾(消化吸収)を助け、便を作る力を底上げする食品と考えられます。
👉 食事量が少ない非常時でも「食べたものを便に変える力」を支える存在です。
✅ クロレラ=便の材料になる“緑のまるごと食品”
クロレラは、
- 食物繊維
- クロロフィル(葉緑素)
- ミネラル・たんぱく質
を含む細胞の基礎食。
便秘が続くときは、
- 材料不足(新型栄養失調)
- 腸内環境の乱れ
が同時に起きています。
クロレラは、便の材料+腸内細菌の環境づくりを同時に支える食品です。
まとめ:非常時の腸は「食事+補助」で守る
| 役割 | 日常食品 | 補助食品 |
|---|---|---|
| 便の材料 | 海藻・豆・きのこ | クロレラ |
| 消化吸収 | スープ・温食 | 玄米×麹顆粒 |
| 腸内環境 | 発酵食品 | 玄米×麹顆粒+クロレラ |
この2つを備えておくことで、
“食べられない状況でも腸だけは守る”体制が整います。
▶ まずは腸の土台から整える
③ お腹を温める
冷えは便秘を悪化させる大きな要因です。
特に避難所・車中泊では足元が冷えやすく、腸が動きにくくなります。
✅温める優先順位
- 首(ネックウォーマー)
- お腹(カイロ・腹巻)
- 足(靴下・レッグウォーマー)
✅おすすめ習慣
- お腹にカイロを貼る
- 温かい汁物を1回でも増やす
- 体を縮こませない(姿勢をゆるめる)
④ トイレ我慢対策
便意があるのに我慢すると、
腸が「今は出さないモード」を学習してしまい、さらに出にくくなります。
✅できる工夫
- 「行ける時に行く」を最優先
- 朝イチにトイレの時間を確保する
- 人目が気になる場合は、服装・携帯品で安心感を作る
- トイレが不安な方は“便座まわりケア”を準備
※便秘の背景に「緊張・ストレス」がある場合、環境が整うだけで出やすくなることもあります。
⑤ 体を動かす
災害時は運動量が一気に落ち、
腸の動き(蠕動運動)が弱くなりやすいです。
✅その場でできる簡単ケア
- 足首を回す(左右10回ずつ)
- ふくらはぎを揉む
- その場でかかと上げ(10回×2)
- 腰をゆっくり回す
- お腹を「の」の字にさする
“歩ける環境の日”は、5〜10分でも歩くと腸が動きやすくなります。
中医学で見る便秘(気滞・血虚・陽虚)

便秘といっても、原因は1つではありません。
中医学では「タイプ(証)」で対策を変えると、無理が少なくなります。
✅便秘のタイプ別まとめ
| タイプ(証) | かんたん説明 | こんなサイン | 初手の養生 |
|---|---|---|---|
| 気滞(きたい) | ストレスで巡りが止まるタイプ | お腹が張る・ガス・イライラ・胸のつかえ | 深呼吸・温め・安心できる環境づくり |
| 血虚(けっきょ) | 血(栄養)が足りず腸が乾くタイプ | 乾いた便・肌乾燥・疲れやすい | 汁物・タンパク+温かい食事 |
| 陽虚(ようきょ) | 冷えで腸が動きにくいタイプ | 冷え・むくみ・朝弱い | お腹・足を温める、冷飲を避ける |
※「陰虚(潤い不足)」が関わる人もいますが、災害時は、まず 冷え(陽虚)+緊張(気滞)+栄養不足(血虚) が重なりやすい傾向です。
まとめ:胃腸を守る備え(防災漢方セット)

災害時の便秘は、ただの不快感ではなく
体調全体が落ちるサイン になりやすいものです。
便秘対策は「薬だけ」ではなく、
- 水分(回数)
- 食物繊維(非常食でも)
- お腹を温める
- トイレ我慢を減らす
- 体を動かす
この5つを押さえるだけで、かなり変わってきます。
そして、避難生活で胃腸が崩れやすい方は
“備え”の段階で対策をセット化しておくのが安心です。


