気血水チェックでわかる“疲れ・冷え・むくみ”の原因|タイプ別セルフケア(無料)
- 「寝ても疲れが抜けない」
- 「手足が冷える」
- 「夕方のむくみがつらい」
この3つは、体質相談で特に多い“定番のお悩み”です。
ただし、同じ症状でも原因は一つではありません。
中医学では、体の基本要素を 気・血・水(津液)=気血水(きけつすい) と捉え、不足(虚=足りない)と滞り(実=詰まる/たまる)を見分けて整えます。
この記事では、気血水チェックで見えてくる原因を整理し、タイプ別セルフケア(今日からできる一手)をまとめました。
無料:体質診断セルフチェック(3分) への導線もあります。
目次
そもそも「気血水」とは?(超かんたん解説)

- 気(き):エネルギー・推進力(動かす力)
- 血(けつ):栄養・うるおいの土台(届ける力)
- 水(すい)/津液:体の水分(潤す・冷ます・巡る)
この3つが「つくる→巡る→使う」の循環で回っていると、体調が安定しやすくなります。
逆に、どこかが不足したり滞ったりすると、疲れ・冷え・むくみが出やすくなります。
まずは結論:疲れ・冷え・むくみの“よくある原因”

疲れの原因になりやすいタイプ
- 気虚(ききょ=エネルギー不足)
- 血虚(けっきょ=血(栄養)不足)
- 痰湿(たんしつ=たまり)
冷えの原因になりやすいタイプ
- 陽虚(ようきょ=温める力不足)
- 血虚(栄養不足で末端が冷えやすい)
- 瘀血(おけつ=巡り詰まり)
むくみの原因になりやすいタイプ
- 陽虚(温める力不足で水が動きにくい)
- 痰湿(余分がたまりやすい)
- 脾虚(ひきょ=消化吸収が弱い)寄り
同じ「むくみ」でも、冷えているのか、たまっているのか、巡っていないのかで近道が変わります。
弁証(このケースは何タイプ?)気血水チェックの見分けポイント

ここでは、セルフで見分けやすいポイントを絞ります。
① 虚(足りない)? 実(詰まり・たまり)?
- 虚:疲れやすい/回復しにくい/冷える/乾く
- 実:張る/重い/ベタつく/痛みが固定/イライラ
② 食後どうなる?(脾=土のチェック)
- 食後眠い/胃もたれ/ガスが増える/便が不安定
→ 脾(消化吸収=土)が弱りやすいサイン
脾が弱ると、気血水が“作れない・巡れない・たまる”が起きやすくなります。
③ 温めるとラク?冷やすとラク?
- 温めるとラク → 陽虚・瘀血寄り
- 冷やすとラク → 湿熱寄り(ただし冷やしすぎ注意)
タイプ別:疲れ・冷え・むくみの原因とセルフケア
ここからが本題です。あなたの“当てはまる”ところを拾ってください。
1)気虚(ききょ=エネルギー不足)タイプ

✅よくあるサイン
- すぐ疲れる、電池切れ
- 胃腸が弱い、食後眠い
- 風邪をひきやすい
✅背景(なぜ?)
気=推進力が足りないと、巡りも代謝も落ちます。
中医学では「脾=土」で気血を作るため、胃腸が弱い人ほど気虚に傾きやすいです。
✅治則(整える方針)
- 補気(気を補う)+健脾(胃腸を助ける)
✅今日からの一手(3日で体感を狙う)
- 温かい汁物(味噌汁・スープ)を1日1杯
- まずは“よく噛む”(一口30回を目安)
- たんぱく源を毎食どれか1つ(卵・豆腐・魚など消化しやすいものから)
2)陽虚(ようきょ=温める力不足)タイプ

✅よくあるサイン
- 手足・下腹が冷える
- むくみやすい/尿が近い
- 朝が弱い、冷えるとお腹が乱れる
✅背景(なぜ?)
温める力が弱いと、水分代謝が落ちて“溜まりやすい”状態に。
脾腎陽虚(脾+腎の冷え)寄りが多いです。
✅治則
- 温陽(温める)→巡らせる→余分を出す
✅今日からの一手
- 冷たい飲食は“頻度を決めて”控えめに
- 入浴(湯船)を週3でもOKで増やす
- 食後10分歩く/かかと上げ10回×2セット
3)血虚(けっきょ=血(栄養)不足)タイプ

✅よくあるサイン
- 疲れやすい+眠りが浅い
- 乾燥(肌・髪・目)、爪が割れやすい
- ふらつき、動悸気味
✅背景(なぜ?)
血=栄養の土台が足りないと、末端が冷え、回復も遅れます。
ただし「養血」以前に、脾(胃腸)が弱いと材料を作れないので、土台が重要です。
✅治則
- 健脾(作れる胃腸)+養血(血を養う)
✅今日からの一手
- たんぱく源を毎食1つ(卵・魚・豆腐)
- 温かい汁物を定番化
- 夜更かしを減らす(血は夜に回復しやすい)
4)瘀血(おけつ=巡り詰まり)タイプ

✅よくあるサイン
- 肩こりが固定、刺すような痛み
- クマ・くすみ、生理痛が強い
- 冷えがあるのに、上はのぼせることも
✅背景
血が“あるのに巡らない”状態。温め不足やストレス、座りっぱなしで起きやすいです。
✅治則
- 活血化瘀(巡りをほどく)+温める
✅今日からの一手
- まずは“温める”+“少し動く”
- 食後10分歩く(毎日じゃなくてもOK)
- 首・肩・お腹を冷やさない
5)痰湿(たんしつ=たまり)タイプ

✅よくあるサイン
- 体が重い、だるい、眠い
- むくみやすい、頭がぼーっとする
- 甘いもの・小麦・脂っこいものが続くと悪化
✅背景
脾(消化吸収=土)が弱ると、水分が“処理されず”溜まりやすい。
腸活を頑張りすぎると、逆にガスや膨満感が増える人もいます。
✅治則
- 健脾(胃腸を立て直す)+化痰利湿(たまりを減らす)
✅今日からの一手
- 夜遅い食事を減らす(まず週2でOK)
- 味噌汁+海藻/きのこ/豆を“少し”
- 早食いをやめて噛む(脾を助ける最短手)
迷ったときの“最初の一手”は共通:噛む+汁物

タイプがよく分からなくても、これだけは外しにくいです。
- 一口30回を目安に噛む(消化のスイッチ=脾を助ける)
- 温かい汁物を1日1杯(味噌汁・野菜スープ)
3日で体感が出る人も多い“定番の立て直し”です。
3日→3週間→3ヶ月:気血水を整えるロードマップ

3日:体感の変化
- 噛む+汁物+冷たい飲食を控えめに(頻度調整)
3週間:習慣の変化
- たんぱく源を毎食
- 海藻・きのこ・豆+味噌・納豆を定番化
- 食後10分歩く(週3でもOK)
3ヶ月:体質の土台の変化
- 栄養(つくる)×循環(巡らす)×腸活(受け取る)を回す
- 睡眠の質を上げる(入浴・夜の情報量を減らす)
- 軽い運動で巡りを支える
▶無料:体質診断セルフチェック(3分)

疲れ・冷え・むくみが「気虚」なのか「陽虚」なのか「痰湿」なのか。
見分けると、整え方の順番が一気にラクになります。
監修・ご相談について
ほどよい堂では、薬剤師が中医学(気血水・八綱弁証)と腸活の視点で、無理のない養生提案を行っています。セルフチェック結果をもとに、LINEからのご相談も可能です。
※本記事は健康情報としての一般的な内容です。治療中の方、妊娠中の方、服薬中の方は、必ず主治医・薬剤師にご相談ください。

