収渋類体内の「引き締める力」を強化!収渋類の効果とその使用方法【中医学ガイド】収渋類

体内の「引き締める力」を強化することで、さまざまな慢性的な症状を改善するのが中医学の収渋類です。

この食薬群は、汗や尿、体液などが必要以上に外に流れ出る状態を正常に戻し、身体を内側からしっかりとサポートします。

頻尿や慢性の下痢、不正出血、夜間の過剰な発汗など、日常生活に影響を与える不調にも効果的。

収渋類には、主に酸味と渋味を持つ食薬が多く、臓腑の機能を高め、体内のバランスを整える働きがあります。

中医学での使用法を知って、健やかな毎日を目指しましょう。

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中医学の収渋類:汗や体液の過剰な排出を防ぐ食薬の力

収渋類は、「収斂固渋(しゅうれんこじゅう)」という作用を持つ食薬で、体内で過剰に排出される症状、すなわち「滑脱不禁(かつだつふきん)」の状態を改善するために用いられます。

具体的には、汗、尿、精液、体液、血液などが必要以上に外に流れ出る状態を正常に戻す働きがあります。

例えば、頻尿、慢性的な下痢、不正出血、盗汗(夜間の過度な発汗)などの症状を和らげます。

収渋類の食薬には、多くの場合、「酸味」と「渋味」が含まれており、主に温性や平性のものが多いです。

また、肺、脾、腎、大腸経に作用し、臓腑(内臓)の固摂機能を強化します。

収渋類は、中医学において非常に重要な食薬群で、体内の「引き締める力(固摂機能)」を強化し、さまざまな慢性的な症状を改善します。

この記事では、収渋類の定義、効能、具体的な食材、使用上の注意点について詳しく解説します。

収渋類の基本解説:体を引き締める力で虚弱な臓腑をサポートする方法

収渋類は、体内の臓腑が虚弱となった時に現れる症状を改善するために使用される薬材です。

特に、慢性的な下痢や咳、頻尿などの症状に対して効果があります。

収渋類の主要な働きは、引き締める力であり、体の機能を正常に保つために役立ちます。

酸味と渋味が鍵!収渋類の特徴とその引き締め効果を徹底解説

  • 主な作用:収渋類は、慢性の症状に対して「根本的な治療」を提供します。これにより、一時的な緩和だけでなく、長期的な症状改善が期待できます。
  • 味の特徴:収渋類は、酸味・渋味を持っており、これが体内での引き締め作用に寄与します。

収渋類食薬の特集:咳や下痢に効果的な代表食材を紹介

  1. :収渋類として知られる柿は、咳や下痢の症状を和らげるために使用されます。特に柿の果実や乾燥柿は、引き締める作用があります。
  2. 蓮の実:蓮の実は、慢性の下痢や精神的な不安による不眠にも使用されます。これにより、体のバランスを整える効果があります。
  3. 五味子:五味子は、酸味に加えて苦味や甘味など五つの味があり、汗や慢性の下痢を止めるのに役立ちます。
  4. 芡実:オニバスの実である芡実は、脾虚による下痢に用いられ、体の引き締め作用を発揮します。
  5. 烏梅:烏梅(うばい)は、未熟な梅の果実を燻製にして乾燥させた生薬で、和名では「ふすべうめ」とも呼ばれています。
  6. ナツメグ(肉豆蔲)
    肉豆蔲は、ショウガ科の植物に属する果実であり、小豆蔲(ショウズク)、草豆蔲(ソウズク)、白豆蔲(ビャクズク)などと名称が似ていますが、全く異なる分類群に属する生薬です。肉豆蔲は薬用効果に加えて、香辛料としても重要なナツメグとして利用されます。原産地のモルッカ諸島は「香辛料諸島」とも呼ばれ、チョウジやニクズクなど、香辛料の原材料となる植物の産地として知られています。冷え症の慢性的な下痢によく使われるナツメグは、収渋類の一つです。

収渋類の効果を最大限に引き出すための使用法とコツ

収渋類は、慢性的な下痢や咳、尿の過剰分泌などの症状に対して用いることで、体内のバランスを整える役割を果たします。

これらの食薬は、調理や飲用で使用することができ、日常生活に取り入れることで健康維持に役立てることができます。

小まとめ

収渋類は、体の引き締める力を高めるために使用される重要な食薬群で、慢性的な症状の根本的な改善を目指します。

柿や蓮の実、五味子などが代表的な食材として知られており、それぞれが異なる症状に対して効果を発揮します。

正しい知識と適切な使用法を理解することで、収渋類の効果を最大限に引き出すことができます。

収渋類の止咳・止汗・止血効果で慢性症状を緩和する方法【中医学】

収渋類の食薬は、以下のような広範囲な効能があります。

  1. 止汗(しはん):不必要な発汗を止める。
  2. 止瀉(ししゃ):慢性の下痢を抑える。
  3. 固精(こせい)・縮尿(しゅくにょう):遺精や頻尿などを改善する。
  4. 止帯(したい):女性のおりものや不正出血を抑制する。
  5. 止血(しけつ):止血効果があり、出血を抑える。
  6. 止咳(しがい):慢性的な咳や喘息を抑える。

このように、収渋類は臓腑(内臓器官)の機能を強化し、慢性病や虚弱体質、臓腑の「正気不固(せいきふこ)」によるさまざまな滑脱症状を改善します。

例えば、自汗や盗汗、慢性の咳、喘息、慢性の下痢、遺精、頻尿、女性のおりものや不正出血などに効果的です。

中医学での収渋類使用時の注意点:病状悪化を防ぐために知っておくべきこと

収渋類の使用にはいくつかの注意点があります。

以下の症状がある場合は控えるべきです。

  1. 表邪未解(ひょうじゃみかい):体外の邪気がまだ解消されていない状態。
  2. 湿熱内蘊(しつねつないうん)の下痢や不正出血。
  3. 血熱出血(けつねつしゅっけつ):熱による出血。
  4. 鬱熱(うつねつ):体内に熱がこもっている状態。

これらの状態で収渋類を使用すると、病状が悪化する可能性があるため、慎重な判断が必要です。

【体内の“漏れ”を整える食薬~収渋類のチカラを見直そう~】

「最近、下痢が長引くなぁ…」「汗が止まらない」「頻尿や尿漏れが気になる…」

そんなお悩みをお持ちの方に、ぜひ知っていただきたい内容です。

◆収渋類とは? 〜“漏れ”を引き締める食薬たち〜

収渋類とは、中医学で「収斂固渋(しゅうれん・こじゅう)」の作用を持つ食薬のグループです。

簡単にいうと、「体の中で出過ぎているものを引き締めて、しっかり留める」力がある食材たちのこと。

◎体内の“漏れ”とは?

漏れの種類症状の例
気の漏れ多汗、慢性咳嗽
血の漏れ不正出血、月経過多
津液の漏れ尿漏れ、夜間頻尿、慢性下痢

このような症状を整えるのが「収渋類」です。

◆収渋類の代表的な食薬

以下は日常にも取り入れやすい代表的な収渋類です。

食材名特徴・作用主な効果
蓮の実(蓮子)脾・腎・心を養う下痢、遺精、不眠、精神安定
ザクロ渋味が強い月経過多、下痢、収斂作用
烏梅(うばい)熟した梅を燻製したもの止瀉、止血、喉の痛みにも
レモン酸味による収斂発汗・口渇・体液保持に
スターフルーツ酸味と水分を兼ね備える尿漏れ・口渇・喉の渇き

◆季節と収渋類の関係

中医学では、季節ごとに体に必要なケアが異なります。

収渋類は**「冬」に特におすすめ**。

なぜなら、冬は「腎」のエネルギーを補うべき季節であり、 収渋類は腎の働き=“閉蔵(エネルギーを内に蓄える)”を助けてくれるからです。

たとえば、

  • 冬は「蓮の実+クコの実+ナツメ」をお粥に
  • 温める作用のあるシナモンや生姜と組み合わせて

など、温養と収渋を両立する薬膳が効果的です。

◆こんな方におすすめ

  • 慢性的な下痢に悩んでいる
  • 尿漏れ・夜間頻尿がある
  • 汗っかきで体力消耗しやすい
  • 月経過多や不正出血が気になる

これらは“体を引き締める力=腎・脾の弱り”が原因かもしれません。

◆収渋類を取り入れるときの注意点

  • ①過剰摂取はNG:収渋類は引き締め作用が強いため、便秘気味の方には逆効果になることも
  • ②体質を見極めよう:胃腸が冷えやすい人、酸味に敏感な人は量に注意。 →温める食材と組み合わせるのがおすすめです。
  • ③五味のバランスを忘れずに:収渋=主に「酸味・渋味」。甘味・辛味・苦味とのバランスが健康の鍵です。
  • ④調理方法で効果UP:
    • レモンやザクロは加熱で酸味が穏やかに
    • 蓮の実は芯を抜いて、心熱を抑える茶に活用

◆まとめ ~日常に収渋類を~

“体の漏れ”を整えることは、実は心身の安定にもつながります。

とくに女性はホルモンバランスが乱れやすく、 「ちょっとした不調」に収渋類がやさしく寄り添ってくれるかもしれません。

薬膳の知恵は日々の食卓から。

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薬剤師
河邊甲介

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著者プロフィール

河邊甲介 (薬剤師)

KOSUKE KAWABE

▷有資格

  • 薬剤師
  • 中医薬膳師:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • 薬膳素材専門士:本草薬膳学院(学長:辰巳洋)にて資格取得
  • ペットフーディスト

▷経歴

  • 福岡大学薬学部卒
  • 総合病院薬剤部・調剤薬局にて勤務
  • 2024年1月より宮崎県川南町(峠の里)にて漢方×薬膳×腸活のお店「ほどよい堂」を開局

身体とこころの安心をお届けします

薬剤師であり、漢方×薬膳×腸活の専門家として、「ほどよい堂」を運営しています。
中医学的体質診断を基に、個別に最適な健康アドバイスを提供し、無料相談も実施中。
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